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今回はにんじん視点です。
「やってやる」
「要は勝てば良いんだよねー♪」
「できますでしょうか」
「四天王の一角の力、見せつけてやるYO!」
「チームワークが大事です。勝ちにいきましょう」
するとクロワッサンが口を曲げる。
「チームワーク…?いつから団体戦だって思い込んでるんだァ?」
「どうやら勘違いをしているようですね…。…メロンパンスクエア、起動」
すると周囲が一瞬で光りに包まれ、気づいたときには別の部屋に飛ばされていた。
「…は?ここはどこだ?」
周囲を見渡すとすべて部屋はパン生地で作られている事がわかる。
「ここは僕が生み出した擬似空間さ」
「!」
俺の目の前に立っていたのは異様な雰囲気を纏うパンだった。
「僕はメロンパン。パン協会のスパイさ。君の仲間たちは全員僕のフードアビリティ『メロンパンスクエア』で隔離させてもらった」
「メロンパンスクエア…?」
俺はメロンパンの体に注目する。
「光っているな」
「そう。僕のこの体の光る四角の数にともなった数の擬似空間を作り出すことができるんだ」
「あいつらはどうなっているんだ」
「他の幹部と対峙しているだろう。そこで、条件を満たすことでこの擬似空間からは抜け出せるようになっている。さ、条件が何か考えながら戦ってみなよ」
「…行くぞ」
俺は一気に距離を詰める。
「フードアビリティ『キャロットアロウ』」
俺がそう呟くと異空間につながるゲートが開き、自分の体より一回り大きいにんじんが飛び出す!
だがメロンパンはそれを軽々しく避ける。
「ははっ、当たらないな!」
「…それはどうかな」
次の瞬間、メロンパンの真下からにんじんが飛び出す!
「っ――!」
「下もよそ見厳禁だぜ?」
連鎖的ににんじんが地面から飛び出し、メロンパンを襲う。
「ちっ…もう頃合いかな。ラビリンス、発動」
メロンパンがそう呟いた瞬間一気に空間が広がり、壁が地面から生えてくる。
「なんだこれ…迷路?」
『そうだ。』
「?!」
突然にんじんの頭の中に声が響く。
「脳に直接語りかけてるのか」
『そうさ。それで、この迷路…ラビリンスには様々な仕掛けやトラップがある。そして隠された4つのスクエアを破壊すれば、君の勝ちだ』
「じゃあ、あいつらの命運は俺にかかってるっってことか…荷が重いな」
『さぁ、攻略してみなよ、このラビリンスを』
〜〜〜〜〜その頃、みかんは。
「はっ、よろしく頼むぜ嬢ちゃん」
「へー、君が相手か、クロワッサン。」
そう言うと両者共にフードパワーを漲らせる。
「(私はまだアビリティはない…勝てるかわかんないけど、やるっきゃないね…!)」
瞬きしたその瞬間、斬撃が飛んでくる!
「やっばぁいい!!」
みかんはギリギリ斬撃を避ける。
「まだまだ、避けてみろよ!」
クロワッサンが斬撃を連続して飛ばしてくる。
「くっ…(避けるので精一杯…どうすればいいんだ〜っ)」
「どうしたァっ!避けるので精一杯かァっ?!」
「(避けるので精一杯…アビリティもないのに飛ぶ斬撃を躱しきれてる?私が?)」
みかんは全体に漲らせていたフードパワーを足に集中させる。
「(そして…踏み出す瞬間にフードパワーを炸裂させる!)」
ドンッ!
「…は?」
クロワッサンが気づいたときにはもう、みかんはクロワッサンの背後にいた。
「あは、掴んじゃった〜☆」
つづく