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コンソメパン
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各話の裏話集、第二章です。
本編では語られなかったものを、紹介できる分で紹介していきます。
ルミナシアパーク編
一つの物語を構成しているルミナシアパーク。お客様自身が感じたことが物語としているので、ヒントだけ与えてくれる。
けれど今回は特別に、ルミナシアという世界のお話をお届けします。
遥か昔、ルミナシアには、アルトリオンという美しい城があった。
白銀と淡い青に彩られた城を中心に広がる国は、水と緑に恵まれ、人々は豊かな暮らしを送っていた。
国の傍らには、大いなる生命樹が根を張り、その地に生きるものへ絶えず生命の光を与えていた。そして、生命樹から流れ出した水が辿り着くアルシエル湖には、水龍の姿をした精霊――ウンディーネが棲んでいた。
人々は生命樹の恵みに感謝し、ウンディーネへ祈りを捧げた。
ウンディーネもまた人々を見守り、その加護を受けた水は七色に輝いたという。
そうして長い年月、ルミナシアには穏やかで豊かな時が流れていた。
しかし、国が栄えれば栄えるほど、人々はその豊かさに慣れていった。
生命樹が光を与えることも。清らかな水が尽きることなく流れることも。アルシエル湖が人々の暮らしを潤すことも。
いつしか、それらは与えられた恵みではなく、そこにあって当然のものになっていた。
ウンディーネへ祈りを捧げる者は少なくなり、やがて、その信仰さえ失われていった。
栄華に溺れ、自分たちが何によって生かされているのかを忘れてしまった人々に、ウンディーネは怒った。
空を覆うほどの水が押し寄せたのは、その直後だったという。大洪水は街を呑み込み、人々が築き上げたものを次々と水の底へ沈めていった。
そして、繁栄の象徴であったアルトリオンもまた、その姿をアルシエル湖の底へと沈めた。
かつて美しかった国に残ったのは、荒れ果てた大地と、静かに佇む生命樹だけ。
それから、どれほどの時が流れたのか。
ある日、一人の旅人がその地を訪れた。旅人は、湖の底に沈んだ国の話を聞いた。人々が栄華に溺れ、ウンディーネへの感謝を忘れたこと。怒ったウンディーネによって大洪水が起こり、国そのものが失われたこと。
そして旅人は、生命樹のもとへ向かった。そこで彼がしたのは、ウンディーネと戦うことでも、失われた国を取り戻そうとすることでもなかった。
ただ、祈った。
かつてこの地に生きていた人々に代わって、生命樹の恵みに感謝し、ウンディーネへ祈りを捧げた。
すると、長い間静かに佇んでいた生命樹から、無数の光が溢れ出した。淡く、優しい光だった。その光は大地を覆い、アルシエル湖へと届いていく。
やがて荒れ狂っていたウンディーネの怒りは鎮まり、再びこの地を清らかな水が流れ始めた。ウンディーネの加護を受けた水は七色に輝き、生命樹の光を受けた大地には、少しずつ生命が戻っていったという。
人々もまた、この地へと戻ってきた。そして旅人と共に、新たな国を築き始めた。
その中心に建てられたのが、天耀宮エルセリオン。
その扉も、窓も、城を彩る意匠も、湖底に眠るアルトリオンの面影を残していた。
かつての過ちを忘れないために。失われた国を、なかったことにしないために。そして二度と、与えられた恵みへの感謝を忘れないために。
人々を導いた旅人は、後にルミナシアの《賢者》と呼ばれるようになった。
そして、新たに生まれた国を導く、エルセリオン最初の王となった。今も生命樹は光を生み、その根元から流れる水はアルシエル湖へと続いている。
湖にはウンディーネが棲み、その加護を受けた水は時折、七色に輝く。
そして、その遥か水底には――かつて栄華を極めたアルトリオンが、今も静かに眠っている。
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向井が撮ったエドヒガンの写真。阿部を気に入った花の妖精が棲んでいるので、花の妖精は改めて写真を撮りに来てくれた向井が、大事にカフェに飾ってくれているのを知った。それが嬉しかった花の妖精が写真に触れると、花の妖精の力の一部が写真に宿った。
そして、あの女性が何度も足を運んでは飲まずに帰るというのを繰り返していて、ある日、店内を見て回った女性はその写真に触れた。そこで花の妖精の能力が、その女性の哀しみに触れてしまい、写真が彼女の視点に変わった。
その花の妖精の能力は、《ほんの少し良いことがある》というもの。それが彼女にとっては、向井とラウールが気付いて捜して声をかけてくれたこと。だからこそ、思い出の味とカップを見つけることができた。
女性の哀しみがなくなったことで、写真も元に戻った。
あの日作ったコーヒーの名は「リレミニス-Re:Reminisce-」
懐かしい思い出をもう一度、という意味合いでつけた。いろいろ候補を出してくれたのは阿部。