一、罪
私は元は罪人であった。罪は「殺人」である。私はとても繊細で、とても清らかだ。私は平常心で常に冷静であった。
私はこの世界が苦手であった。私は自分でこの世界を整えなければ行けないと思った。私の夢見る世界はとても美しく、皆平等でならなければいけない。
私は整えた。綺麗な花を整えるように、綺麗な世界を作れるように。
命とは尊く、素晴らしいものだと考えている。持つものによっては。
私は15の時、初めて罪を犯した。
私は当時、中学三年の生臭坊主であった。親は私を望み高いものに作りあげようとした。学校の職員らは、私に期待をしていた。学校や家では偏差値やら学歴やらと、耳が腐るほど言われた。しかし私は受験などどうでもよかった。なのに私の話も聞かずに私を世間が望む完璧なものに作りあげようとした。親は私を利用して近所に自慢したかっただけだった。
そんな世界に嫌気が差した。
私は先生をターゲットとし、先生と心中をしようとした。川の流れが早い場所で、人が流れるとゴツゴツした岩に頭から血を流して出血するのが大いに想像できるほどに。私は先生と川の音に乗って流れた。嬉しかった。一人、私を責めるものが居なくなったと確信したから。
目が覚めると病院だった。親は子供のように泣きじゃくり、しかし安堵したような顔をした。そんな想像をした私が馬鹿だった。親はもう、受験の話しかしなかった。その時私は見えた。幻覚かと思った。両親が黒く染まって行った。ニコニコと気持ち悪い笑みを浮かべながら。
※この話はフィクションです。






