テラーノベル
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#しずまるの作品ですわ
原作設定 一切無視
性格改変しまくり
バレーしてる記憶は無し
ファンタジーな世界
無理な方はバック
魔法少女は嫌いだ。
――否。
嫌い、なんて可愛い言葉じゃ足りない。
視界に入るだけで虫唾が走る。
「ぎゃははっ! 逃げろ逃げろォ!!」
石畳を蹴り、日向は屋根の上を飛び回る。
月明かりの下、橙色と漆黒のマントが翻る。小柄な身体。無邪気な笑顔。けれど口元から覗く牙が、人間ではないことを証明していた。
吸血鬼。
しかも、魔王軍幹部。
「っ、なんでこんな小さい子が…!」
魔法少女の一人が悲鳴を上げる。その言葉は確実に日向のことを舐めており、憐れみの目を向けていた。
「小さい子って言うなよ〜傷つくじゃん?」
にこ、と笑う。
次の瞬間には喉元に食らいついていた。
「ぎ――」
鮮血。
日向はべろりと口元を舐める。
「んー、まず。魔力濁ってる」
彼は不満げに眉を寄せた。
マントの中では大量のベルトやサスペンダー、謎の防寒着がごちゃごちゃと重なっている。吸血鬼なのに寒がりなのだ。意味が分からない。
「日向」
低い声。
屋根の上に、黒い影が降り立つ。
片方だけの角。
その角には輪が浮かんでいる。
影山だった。
「魔法少女三人、東通り逃げた」
「あ、マジ?」
「追うぞ」
「うぇ〜、めんど」
そう言いながら、日向はもう笑っていた。
獲物を前にした目だった。
影山は天才だった。
本人もそれを理解している。
だからこそ、周囲の愚鈍さに苛立つ。
「飛雄様!」
部下の悪魔族が駆け寄る。
「西地区の結界が――」
「雑魚に任せんな。壊されるに決まってんだろ」
冷たい声。
部下は肩を震わせる。
影山は舌打ちした。
魔王軍幹部。
それが今の立場だ。
別に忠誠心があるわけじゃない。
ただ、“あの人”に拾われた恩がある。
それだけ。
脳裏に浮かぶのは、黒いローブ姿。
ふわっふわの栗色の髪。
ーーーーー魔王ーーーーー
“???”。
影山を見つけ、力を与え、育てた存在。
『飛雄、お前は魔法少女を殺す為に生まれたみたいだねぇ』
笑いながら言われた言葉を、影山は妙に覚えている。
事実、その通りだった。
魔法少女を潰す。
それだけなら誰にも負けない。
「……チッ」
左角に触れる。
折れた断面。
あの魔法少女との戦いで失った。
なのに輪の位置だけは変わらない。
気味が悪い。
「影山ー!!」
屋根の向こうから日向が飛んできた。
「いたいた! 魔法少女逃げた!」
「知ってる」
「でさぁ、あいつら一人めっちゃ強かった!」
「殺したのか」
「逃げられた!」
「使えねぇ」
「はぁ!?!?」
ギャーギャー騒ぐ二人を見下ろしながら、一人の男が笑っていた。
「若いねぇ」
薄灰色の髪。
緑の瞳。
柔らかな笑み。
菅原孝支だった。
「うわ、スガさんだ」
「うわって何」
菅原はひらひらと手を振る。
魔法使い。
一応、人類側所属。
……だが。
「で、今日は敵殺したんですか〜?」
日向がにやにや笑う。
「んー、一応戦ったよ?」
「何人?」
「ゼロ!」
「雑魚!!」
「いやだってさぁ」
菅原は困ったように笑う。
「“???”くん…「魔王様」と会っちゃって!」
その瞬間。
影山が露骨に顔をしかめた。
「……また駄弁ってたんですか」
「いやぁ、話合うんだよね」
「敵だろ」
「そうなんだけどさ〜」
結果。
菅原は味方から無能扱いされている。
今日も背中に「役立たず」「無能」と書かれた紙を貼られていた。
なお本人は気づいている。
気づいていて放置している。
「でもさ」
菅原はふっと目を細めた。
「俺のこと理解してくれるなら、みんな平和になれると思うんだけどなぁ」
「無理だろ」
影山が即答した。
「え、即答?」
「アンタ怖ぇし」
「日向まで!?」
「五色〜」
「なんですか」
巨大な書庫。
そこで薬品を並べていた五色工は、だるそうに振り返った。
獣耳がぴくりと動く。
「カメラ」
「は?」
日向が魔導カメラを向ける。
すると五色は反射で、
「んべっ」
舌を出した。
パシャ。
「反射神経良すぎるだろお前」
「うるさいです」
五色は顔をしかめた。
彼は使い魔だ。
主人は、魔王直属の医師。
そしてその医師も、五色も、“???”に育てられた。
「つーかお前の主人どこ」
「寝てます」
「また?」
「三日寝てないんで」
「うわブラック」
五色は薬品を棚へ戻す。
ふと、視線が虚空へ揺らいだ。
ーーーーー8年前
そこでは“???”が部下に指示を飛ばしていた。
長い黒衣。
細い指。
何より異様なのは。
「……何も、生えてない」
耳もない。
角もない。
翼もない。
昔は不思議だった。
でも最近知った。
何も持たないこと。
それが、“完成された強者”の証だと。
「五色?」
「ひぇっ!?」
突然声を掛けられ、耳が跳ねる。
いつの間にか“???”が立っていた。
「また変なこと考えてる」
「いや!? 別に!?」
「顔に出てる」
にこり。
怖い。
でも嫌いじゃない。
むしろ。
「……いつも怖いけどなんか時々優しいし」
「ん?」
「なんでもないです!」
魔王???side
影山がやってきた。
「“???”、西の結界壊した」
「えらいえらい」
頭を撫でると、影山の眉間が寄る。
「子供扱いすんな」
「子供じゃん」
「殺しますよ」
「怖〜」
さらに日向が飛び込んでくる。
「な〜影山!腹減った!」
「さっき人食ったでしょ」
「それとこれとは別!」
「燃費終わってるね」
騒がしい。
うるさい。
クソガキしかいない。
なのに。
その空間は妙に心地よかった。
夜。
城の屋上。
菅原は一人、月を見ていた。
「こんなとこいたんだ」
振り返れば、“???”
「今日もサボり?」
「失礼だなぁ。交流って言って」
「敵と?」
「うん」
菅原は笑う。
「だってそっちの方が居心地いいし」
「じゃあ来る?」
軽い調子。
まるで散歩に誘うみたいに。
「……ぼちぼち、いいかなぁって思ってる」
菅原はぽつりと零した。
人間は嫌いだ。
醜くて、弱くて、すぐ群れる。
自分を理解しない。
そのくせ勝手に期待して、勝手に失望する。
「俺、人間向いてないんだよね」
「知ってる」
「ひど」
くすくす笑う。
下ではまた日向と影山が喧嘩していた。
「ボゲ!!」
「はぁ!?!?」
「日向!影山!うるっさい!」
騒がしい。
でも。
悪くない。
菅原は目を細めた。
「……案外、魔王側の方が平和かもね」
設定
日向翔陽
役職 敵幹部
クソガキヴァンパイア 影山や他幹部と違い、マントの中にサスペンダーやらヒートテックやら色々着込んでいる。普通は獣人、精霊レベルでないと幹部にはなれないが、才能と練習量と持ち前のサイコパスさで全てをねじ伏せていくスタイル。
影山飛雄
役職 敵幹部
魔王の???に才能を見込まれ拾ってもらったが、魔王のことはあまり好いていない模様。日向、五色と同い年。コイツもまだまだクソガキ。左ツノは魔法少女との戦いで折れた ツノが折れてもツノに付いている輪の位置は変わらない模様。 魔法少女を葬る為だけに生まれてきたかのような天才肌
菅原孝支
役職 魔法使い
中立、なんなら魔王側。 魔王の???と仲が良く、軽ーく手合わせした後は駄弁ってしまう為、全然敵を葬れていない為、味方(一応)から無能扱いされて虐められている。魔王の???直々に「こっち側来なよ⬛︎⬛︎⬛︎くん!」とお誘いを受けており、ぼちぼち寝返ろうと思う。俺のこと理解してくれれば平和になるのになぁと思っている。因みに人外。実はクソ強い。
五色工
役職 使い魔(獣人)
魔王???の直属の医師???の使い魔。日向や影山と同い年。クソガキ。カメラ向けるとんべってする。実力としては申し分ない強さ。主人(医師)も五色も???に育ててもらった。???には耳もツノも無く、不思議に思っていたが、最近何も生えていないことが死ぬほど強い証拠だと知って少し驚いている
魔王??? 影山を拾った
原作設定だと⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎高校の⬛︎⬛︎⬛︎
??? 五色の主人
気まぐれ。
原作設定だと⬛︎⬛︎⬛︎高校の⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
??? 五色と五色の主人を拾った
クソ強い。
原作設定だと⬛︎⬛︎⬛︎高校の⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
コメント
7件
この1話、めっちゃ尖ってるな…。「原作無視」って序盤でデカデカと宣言してる潔さが逆に清々しい。ハイキュー!!のキャラがガラッと性格変わって魔法少女と対立してる構図、新鮮すぎて草。 特に日向が吸血鬼の幹部で「小さい子呼ばわりは傷つく」って笑いながら喉元食いちぎるサイコパスな感じ、ギャップえぐい。影山との凸凹コンビ感は残っててニヤニヤしちゃったわ。菅原が人間側なのに魔王側と駄弁ってて「こっちの方が居心地いい」ってぼやくのも、何か分かる気がする。五色の舌出す癖は謎の癒し。 設定欄でキャラの立ち位置が整理されてるのも親切。続き楽しみにしてる🔥