社長が状況を説明してくれる読者お助け回((
〈北口(社長)〉
思い出した。全部、全部
そうだ、なんで俺は忘れようとした?
〈……スーッ…はぁっ、…状況整理しよう…〉
時間軸的には、…
まず、クラと渕に生き物が入った
その生き物が、彼らの記憶を嫌がり、
器と呼ばれる、入られた人間、
つまり、ここではクラと渕を破ろうとする
腹を破って生き物が出てこようとしたからだ
でも、そうするとクラと渕が死ぬ
それを避けるために、生き物が嫌がる記憶を消した
忘れさせて、…
俺は、2人の自分の記憶を交換した
クラという人物の記憶は渕に
渕という人物の記憶はクラに入れ替えた
…なんで?
〈…なんで、俺は入れ替えた…?〉
〔君は、あの2人のどんな記憶を消したの?〕
〈…2人の関係が、想いが、強かった記憶…〉
〔…なら、その記憶を消したらどうなる?〕
〈…関われなくなる、クラと渕が〉
〔…だから、入れ替えたんだよね?〕
…そうだ
仲良かった、とか、家族だ、とか
そういう記憶がなくなれば、
“知らない人だ”
という認識になってしまう
またアイツらには一緒に笑って欲しかった
だから、少しでも接点を作ろうとして、
お互いの記憶はお互いが持ってるよ
って言うことで、関係が切れないようにした
でも、お互いがその記憶を伝えると、
記憶をなくした意味が無くなる
だから、ここで矛盾が発生する
俺の精神的な矛盾だ
仲良くして欲しいから記憶を交換した
でもその記憶を伝えたら壊れるから、
極力遠ざけた
でも、”記憶は殺して奪えば問題ない”
と解釈したのが、渕だ
それに対して”なら自分の記憶はいらない”
と考えたのが、クラだ
だから今の、変な距離が出来ている
〈…ふぅ、おっけ…理解した…〉
〔そういえば君は、
…クラから見てどうなってるんだっけ?〕
〈…半分人間、半分シャチだよ〉
〔…そう、〕
〈本当は全部シャチだから覚えてても無事だったのに、…俺は現実逃避したかったのか…?〉
〔…?君って…、全部シャチだっけ…〕
〈…あぁ、なのに人型でいれるのは、
150年くらい生きてるから慣れだな…〉
〔…そういえばそうだったかもねぇ〕
〈…ちなみに、渕はどうなってる…?〉
〔…家族で、自分が弟だってことは思い出してるみたい〕
〈…そっか…もう…どうするべきかわかんねぇな…〉
〔…それについて、なんだけど、〕
〈…?おう…〉
〔渕もクラも、人間じゃなくすればいいんじゃない?〕
〈っは…、?〉
〔僕の能力で、人間の形で居ることは可能だよ〕
〈…で、でも…ッ〉
〔…本人達がなりたいかどうか、だよね〕
〈そう、だけど…ッでも…ッ
それは、渕と、クラが…っ、〉
〔…じゃあ、なんなんだ、〕
〈っえ…〉
〔お前ですら言葉に出来ない感情を、
あいつらの意思や自由より大事に出来ない理由は一体なんなんだ!!!!〕
〈…ッッッ…〉
〔…君はあいつらが大切で、大好きなんだろ〕
〈…うん〉
〔その気持ちよりも、お前の
“言葉に出来ないけど否定してくる感情”を大切にするのはなぜかって聞いてんだよ〕
〈…ネト…〉
〔答えなさい、じゃないと僕はこの場で君を殺してしまいそうだ〕
〔僕も一応、完全体のウミガメだ
人間じゃない。渕と同じだ。本来人を喰らう〕
〈ッ…〉
〔君はいつも、君の考える最善を実行してきてくれた
記憶の操作もそうだったはずだ〕
〈…〉
〔だから今回も、答えなさい
僕の最善の更なる上を、考えなさい
君ならそれが出来るはずだよ〕
〈…少し、時間をくれ…〉
〔…ゆっくり考えなさい、クラと話してくる〕
〔…クラ、僕とお話しよ〜〕
『?ええけど、社長は?』
〔1人にさせてあげなっ!〕
『おう…?…ヨナカちゃんも来る?』
「え、行っていいんですか…?」
〔それは…クラが自分のことについて知られてもいいなら、かな〕
『…まぁいつか話さなあかんやろな…
でも俺自分語り苦手やし、…ええよ』
「…じゃあ着いてく…」
〔…クラ、渕について、どう思ってるの?〕
『どうって…なんか知らんけど、あんま記憶ないねん…』
〔だとしても、何か思うところはあるよね?〕
『…大切な人、1番大事な人や
それは、直感で感じる』
〔…直感って、w…ほんとに渕に似てるね〕
『あいつと似てる…?それはないわ、w』
〔…でも、本当にそう感じるよ?w…君は?〕
「私?私は…最初、触れてもないのにクラが吐血したり…怖かったけど
今日、少し前に会って、本当は悪い人じゃないのかもって思ったよ」
『ええなぁ、俺も対面して話したかったわ』
〔…相変わらずだね、殺そうとしてくるのに〕
『まぁね〜…』
〔…クラは、生き物と一緒になって後悔してる?〕
『後悔も何も、勝手に一緒になられて、5年この体で過ごして…もう何も思うことないわ』
〔…そう、…自分の記憶、欲しい?〕
『あったらまぁええやろうけど、
渕と戦って、渕が死ぬんやったらいらん』
〔…なんでそんなに記憶に無関心なの?〕
『…無関心…、…ろくな事ないやろ、
絶望するくらいなら楽しい今を生きる』
〔…なるほどね、〕
「…でも、向き合う必要は、あるのかもしれないよ?…私何も知らないけど…」
〔…僕もそう思うよ、〕
『…向き合ってないわけちゃうよ
渕が誰なのか、一生懸命考えとる』
〔…なにか分かった?〕
『…弟、あいつ、俺の弟やった気がする
あと、辛いのを隠すのが嫌に上手』
〔…へぇ、〕
『あいつの大丈夫は大丈夫じゃない、
何回も何回も、そう思った記憶だけはある
…けど、俺、不器用やから、
大丈夫って言われたら安心してまうし、
…結局、何も出来てなかったやろな…』
〔そこまで、渕のこと気にかけてたんだ〕
『…なんかあいつ、放っておけん感じする』
〔…それは分かるかも〕
ふぅ、楽しかった…
♡とコメントお願いします!!
コメント
3件
今回もめちゃくちゃ良かったよ!!!! あー…そうなのね!!!なるほど!!! 10分位で忘れそうな位の情報量だ!!! でも今回で分かった情報は 凄く大事だから忘れないと良いけど… 社長は良い人だし渕もクラもネトも み〜んな良い人なんだろうなぁ… 人それぞれ考えがあるし!!! 次回も楽しみに待ってるね!!!!