テラーノベル
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※🍣☀️です。
※グロ表現アリ。
🍣まっかっかぱにっく!!☀️
太陽の強さの秘訣を知りたい。そう思い始めたのは何時からだっただろうか。あのはちゃめちゃで無茶苦茶な強さ、やたらめったらに武器を振り回しているように見えるのに、確実にこちらの弱い所を狙ってきている。脳天、鳩尾、足、腕。その都度その都度的確に状況を判断して攻撃してくるのだ。
なんで?なんであんなに強いんだろう?ソーロット復興の時も一緒にいたのに理由は全くもって分からなかった。だからこそ襲うのだ。殺してみれば何か分かるかもしれない。ぐちゃぐちゃにして切り裂いて、あの真白な体に傷をつけてみたい。それが自分の切実な願望なんです。
「っふ、〜………」
興奮で息が乱れるのを深呼吸をして落ち着かせる。太陽は今切り株に座り込んで眠りこけている。耳の神経に集中してよくよく耳をすませば寝息が聞こえる。本当にいいポジションを取れたものだ。あの沼は一度寝たら基本的に起きない。いける。今なら殺せると本能がうるさいくらいに叫んでいる。
「ッひゅ」
空気を切る乾いた音が耳をくすぶる。電撃を纏ったイカヅチの爪を小さな白い背中に向けた。我ながら今回は上手くいったと思う。勝った。
「ガ、ひゅ」
瞬間、視界が急転する。全身にはしる鈍い痛み。ガンガン痛む頭。憎たらしいほど青い空と青々とした木々。そして自分を覗き込む白い頭。
「はいざーーーーーーこ!!!!!!殺気隠しきれてませんよお寿司さんwwww」
あっちこっちに動く視点をなんとか太陽に固定する。なんだ、バレてたのか。
「あー残念。ダメでした。」
痛む体に鞭打って体を起こせば太陽が自分のことを指さしながら嘲笑ってくる。バカ、アホ、マヌケ、寿司⋯⋯もはや太陽らしくて安心してしまう。変わらないな、この人は。何回負けても、何回吹き飛ばされても、何回殺されても、やっぱり気になる。この沼の強さの秘訣が。
「おーつ乙乙お前はシラミの卵だーーwwwねぇなんでそんな事言うの!?!?ぶっ飛ばしますよ!!!!!!!」
「あ、太陽さん見てください。ちょうちょですよ」
「無視しないでください。ぴえんぴえーん!!泣いちゃうよ!!!!!うるさい黙ってて!!!!!!!」
マシンガンのような太陽の話を聞き流して目の前をヒラヒラと飛んでいく蝶を見つめる。真っ白で穢れのない綺麗な蝶。そうだ、白と言えば沼族も白かった。ぎゅるりと瞳だけ太陽の方を向けば一瞬太陽の肩が跳ねた気がした。でもすぐにいつもの調子に戻って喋り始める。
「うわキッッッッショ!!!あのすいません目だけで生きるのやめてもらっていいですかね⋯⋯最高に気味悪いので死んだ方良いかと。You are fuc*kin guy?」
純白は好きだ。返り血がよく目立つから。穢れた箇所がよく分かるから。
「太陽さん」
「すみません、よく分かりませんでしたBy Siri。」
「太陽さんって綺麗ですよね。」
「⋯⋯⋯⋯⋯はッ????」
太陽かららしくない素っ頓狂な声が上がった。面白い、この沼はこんな声も出せたのか。ほの赤く染った白い肌。照れているのか怒っているのかさすがの自分でも一発でわかる。
「太陽さん。照れてます?」
「ハァ?????????照れてませんしー????????あの勝手に勘違いするのやめてもらっていいですか??????殺すぞーーー!!!!!!」
「照れ隠しっすか」
「違いますけど????????」
これは、嘘だ。この沼は自分が追い詰められた状況になるとよく喋る癖がある。何かを、自分の本心を隠すように。長く一緒にいたからか、それとも自分が太陽を付け回しすぎたせいか何となくわかるようになってきた。頭、腕を触る回数、足の動き、呼吸の速さ、心拍数。太陽という沼は慣れれば他のどんな沼より感情が読みやすい。
「太陽さん。」
「んだよ、すッッッッッ⋯⋯⋯⋯しぃ゛!?!?」
自分よりも大柄に見えるその体が地面に崩れ落ちる。それもそのはず、今は自分が太陽の首を掴んで押し倒しているのだから。自分の、手に、太陽の首が⋯背筋がソクゾクする。全身の血が煮えたぎるような興奮が脳を支配する。組み敷かれている。太陽が、あの強くて気高いあの太陽が。自分みたいな非力な沼に⋯
「⋯⋯⋯ふへッ」
思わず頬が緩んでしまう。太陽の脈を手いっぱいに感じる。どく、どく、という一定のテンポで脈動する血管。あぁ、生きているんだ、この沼は。自分に首を圧迫されても生きようと必死にもがいているんだ。その事実が堪らなく嬉しくて、首を掴む手に力が入ってしまう。殺したい、ぐちゃぐちゃにして、その真っ白の体を血で染めて⋯!
「貴方の、死に顔が見てみたい」
「ガッひゅ⋯⋯!!くッ、ぐぅ⋯!!ず、じぃ⋯⋯!!」
自分に対する怒りと、屈辱。いい顔だ。獲物が絶望するさまは何回みても飽きない。
「太陽さん。太陽。綺麗っすね。美しいですよ。自分太陽のその顔が好きです。」
「はッッッ!!ぎゅ、ぐぅッ⋯⋯!!し゛ねッッ!!」
「愛してます。」
その言葉を皮切りに、全体重をかけて目いっぱい太陽の首を圧迫する。自分には太陽のような馬鹿力は無い。ならどうやって力を出すか。簡単だ。体重を乗せればいい。手に神経を集中させて首を、絞める。この沼を殺す気で絞めている。殺せ、殺せ。くたばったその死に顔が見たい。解剖したい。筋肉の構造は?魔力回路は?気になる。気になる、なら⋯!
しかし、その瞬間、自分の体がふわりと浮き上がる。痛みは感じないのにおかしい。と思って下を見れば自分の腹に太陽の拳がめり込んでいた。小さな白い手を認識した時には自分の体は近くの気に打ち付けられていた。
「⋯⋯こプッ」
「はっ、は゛⋯⋯⋯!!!ん゛のやろ゛ッッッ⋯!!殺す殺す殺す殺す殺す殺します。」
ずるずると金の磔を引きずって太陽がゆっくり、ゆっくり近付いてくる。あの黒い顔、マジ覚に履いている。自分の好きな太陽の顔だ。
「⋯⋯絶許!!!!!!!!!」
磔が振り下ろされ体がめちゃくちゃに潰される。
「あ゛、はッッッ」
最後に見る顔があなたで良かった。
__𝐹𝑖𝑛.
コメント
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🍣の愛してるは絶対拗らせ歪みまくりと予想😤愛してる=56したい、みたいなノリだと超𝑳𝑶𝑽𝑬……🥺🫶🏻︎💞すぎてキュンしちゃいますね!!!!!! こちらリクエスト品です。🍣☀️リクありがとうございました!!ふっ😏 ☀️受け、それは私の得意分野……😏😏😏