テラーノベル
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📢:物静かで真面目な青年。ナツの親友。
🍍:明るく天真爛漫だが、ある秘密を抱えている。
「」☞話していること
()☞🍍の心の中
その他説明。
⬆からしてわかるように📢🍍です!
切ない感じで書くつもり!
初めて書くのでお許しを……
⚠下手、
⚠📢🍍
⚠読み切り
いいよ!って方はぜひ読んで欲しい……
どうだったかコメント欲しいなぁ…なんちて
星の降る街で
いつも通りの放課後。
誰もいない教室に、夕日が差し込む。
窓際に並んで座るイルマとナツ
🍍「今日の授業まじだるかったわ笑」
📢「それなー」
🍍「なんだよ、将来どこ行きたいかって。」
「その時決めりゃぁいいじゃん。」
つまらない授業が終わり、やっと2人で話すことができたナツは、心做しか寂しさが消えたような気がした。
🍍「なぁイルマ、将来さ、俺たちどこ行きたい?」
📢「んー、海。でっかいヤツ。」
🍍「なんでだよ、笑 ざっくりすぎだろ。」
📢「人生ってのはそれくらいで成り立ってんのよ。」
イルマが頬を突く
🍍「あぁ、そうだな笑」
そのイルマを見てナツは、ちょっと悲しい表情をした。
(何事も悩みすぎない。それがイルマだったもんな。)
📢「お前は?」
🍍「俺?」
📢「俺だけ言うのはおかしいだろ笑」
(そうかもしれない……)
🍍「ん゙…なんか小っ恥ずかしい、」
📢「何がだよっ笑」
イルマは満面の笑みで言った。その顔がナツは好きだった。
🍍「笑うなよ……?笑」
📢「先に笑ってんじゃん」
ボソッ)
🍍「……星の降る街。」
📢「は?」
イルマの口から空気が抜けたように出た。
🍍「なんかさ、そういう感じの場所。幸せになれそうな。」
(馬鹿馬鹿しいだろ?笑、)
イルマは小さく笑った。
📢「その、星の降る街ってどんな街なんだ?」
すいちょくな疑問だった。
🍍「俺も目にしたことは無いけど、すっごい綺麗って聞いて、俺も見てみたいなぁって」
📢「それで言ったら俺じゃなくて良くね?」
🍍「イルマとだから……行きたいの、」
顔を少し赤らめて、上目遣いで言うその言葉にはイルマは耐えられずに共に顔を赤らめた。
📢「いいかもしれねぇな、星の降る街」
🍍「ほんとに星が降ってきたら終わりだけどな笑」
📢「それで言ったらナツはロマンチストなんだな笑」
🍍「ははっ、そうか?笑」
その表情につられ、ナツも笑う。
――でもその瞳だけは、どこか遠くを見ていた。
季節は春、ナツはこの世を去った。
もうすぐで死ぬと分かっていた。
誰にも言わずに、死に際を見られることなく…
けれど、イルマの前からいなくなることはなかった。
ナツは、”幽霊”としてイルマのそばにいた。
だが、本人はそれを隠していた。
🍍「俺は📢と……」
毎日のように1人つぶやく。
イルマからは
📢「ただ、少し雰囲気が変わった」
だけのナツとして――
イルマはその変化に少しずつ気づきながらも、知らないふりをしていた。
心のどこかで、「ずっと一緒にいられたら」と願っていたから。
けれどある日、2人は向き合う。
光の差し込む夜の公園。
桜の花びらが静かに舞う。
📢「ナツ。」
🍍「……なに?」
📢「なぁ、俺。ほんとうにお前が好きだ。」
🍍「ぇッ……」
イルマは笑った。けれどどこか寂しげで、泣きそうな顔だった。
📢「ナツ。」
🍍「……な、に?」
📢「お前は……どう?」
ナツは一瞬息を呑み、目を見開いて、
震える声で答えた。
🍍「ッ……! 俺も、俺もッお前が好きだっ」
震えて変になった声、それでもこれだけは伝えたかった。
伝えなくちゃいけなかった。
📢「そ、そっか。そっかぁ…」
泣)ポロポロ…
イルマの視界はぼやけてよく見えずらかったが、
かすかにその瞬間、ナツの輪郭が光に溶けていくが見えた。
イルマの目の前で、涙を流しながら、
ナツは静かに消えていった。
🍍「イルマ、本当に好きだよ」
ナツがこの世に残っていた理由。
それは――
「好きだ」と言えなかったこと。
イルマの未来を、ひとり残していく不安。
死を前にして、ナツは願った。
🍍「神様、もし少しだけでも、
あいつのそばにいられるなら……
最後に気持ちを伝える勇気をください。」
だからこそ、ナツは「幽霊」になってでもイルマのそばにいた。
だけど、イルマがその気持ちに応えてくれたとき――
ナツの未練は、静かにほどけて、光へと変わった。
コツコツコツ……
ナツが消えて数日後。イルマは、よく2人で通った屋上にいた。
ポケットから、ナツが残した日記の一節を取り出す。
ペラッ)
✉「俺がいなくなったあとも、イルマには笑っていてほしい。
俺の分まで、ちゃんと生きてほしい。」
イルマは空を見上げる。
📢「なぁナツ。お前が消えてから、世界が少しだけ優しくなった気がするよ。」
📢「いや――違う。優しくなったんじゃなくて、俺が、ちゃんと気づけるようになっただけなんだ。」
彼はゆっくり歩き出す。
ナツがいない空の下を、一歩ずつ。
駅のホーム、春の終わり。
夕陽が差し込む中、イルマはカメラを片手に電車を待つ。
卒業までいれなかった悲しさが混じり合い、どうもギクシャクした感情を抱きながら辺りを見ていた。
ふと、ホームを照らす光の中に
ナツの姿が一瞬だけ、幻のように浮かんだ気がした。
📢「な、ナツ……?」
「ナツッ!ナツッ!」
そんな場所にいないとわかっていたけど、イルマにはそれはどうでもよかった。
光は薄れ、幻だったと心に刻みつけられた。
📢「やっぱ…、そうだよな。」
イルマは微笑む。
📢「また、いつか――
光の降る街を、2人で歩こうな。」
その背中に、もう迷いはなかった。
梅雨明け、優しい風が吹く。
空の上から、ナツの声が静かに響く。
🍍「ありがとう、イルマ。
俺の未練を、想い出にしてくれて。」
「今までの思いを全て伝えられた訳じゃないけど、俺は嬉しい。」
聞こえるはずもないけど、ナツはしっかり声に出した。
届くと思っていたから。
そして。
ナツは、風になった。
イルマの頬をそっと撫で、はるか遠く空へと溶けていく。
また、いつか
光の降る街で。
その時は、もう迷わずに「好き」と言えるように。
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コメント
1件
感動。