桜

桜が咲いた。

桜が散った。

俺も、散った。

理由は簡単。

飽きちゃったんだ。

俺という人生に飽きた。

人々が、

一年に一度イベントかのように楽しまれる桜みたいに、

誰かの幸せのためだけに利用される桜のように、

俺も人に使われては捨てられた。

初めはよかった。

許せた。

人に利用されていようが、

その人のためになるならと、許せていた。

いや、許してなどいなかったのかもしれない。

そんなの今となってはどうでも良い。

とにかく、そんな人生に飽きた。

利用され続けるだけの人生に。

もう良いでしょ？

自由になったって。

もう、飽きちゃったからさ､。

どうか生まれ変われませんように。

『桜』