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前回の続き
現在 ― 慎太郎の家 リビング(深夜)
さっきまで普通に笑ってたのに
急に
ふっと力が抜けたみたいに
〇〇の動きがゆるくなる
〇〇「……」
グラス持ったまま
ぼーっと前見てる
ジェシー「〇〇?」
〇〇「んー…」
反応、少し遅い
慎太郎「きてるな」
高地「顔赤い」
きょも「大丈夫?」
〇〇「だいじょぶ…」
言いながら
目が少し細くなる
風磨「それ大丈夫じゃないやつ」
樹「完全に酔い」
〇〇「平気だし…」
でも
言葉のテンポがゆっくり
そのまま
背もたれに体預ける
〇〇「……」
目、閉じる
1秒
また開く
ジェシー「寝るなって」
〇〇「寝てない…」
でも声がふわっとしてる
慎太郎「もう半分寝てる」
高地「限界近いね」
きょも「珍しい」
風磨「ここまでくるの」
〇〇「……」
返事しない
コクン
小さく頭が揺れる
また戻る
数秒後
もう一回
コクン
樹「ほら」
ジェシー「落ちるぞ」
〇〇「……ん」
少しだけ目開ける
でも焦点合ってない
北斗「……」
その様子
ずっと見てる
〇〇の手
少しだけ緩んで
グラス傾きそうになる
北斗「危ね」
小さく
そっとグラス取る
〇〇「……ありがと」
目閉じたまま
小さく
北斗「寝るなら寝ろ」
低く
〇〇「寝てないって…」
でも
言い終わる前に
またコクン
今度は深め
完全に戻ってこない
ジェシー「もう無理だろ」
慎太郎「アウト」
高地「時間の問題」
きょも「今落ちるね」
風磨「秒読み」
樹「見とけ」
〇〇「……」
そのまま
ゆっくり
体が横に傾く
止まらない
コテン
ソファの端に少し崩れる
でもまだ完全に寝てない
呼ばれたら反応するくらい
〇〇「……」
目、半分閉じたまま
ぼーっとしてる
北斗「……」
少しだけ体寄せる
落ちないように
それだけ
〇〇の肩
軽く当たる
〇〇「……ん」
嫌がらない
むしろそのまま
少しだけ寄る
ジェシー「寄った」
慎太郎「無意識」
高地「完全にオフ」
きょも「もう時間だね」
風磨「静かにしよ」
樹「だな」
そのまま
誰も大きな声出さなくなる
〇〇「……」
最後に
もう一回だけ
小さくコクン
そのまま
完全に止まる
呼吸がゆっくりになる
北斗の肩に
ほんの少しだけ寄りながら
そのまま
静かに
寝落ちる直前
まだ“完全”じゃない
でも
もう戻らないところまで来てる
そんな状態のまま
リビングの空気が
ゆっくり落ち着いていく
北斗「……」
動かない
その距離も
そのままにしてる
夜が
少しずつ
静かになっていく中で
〇〇の意識は
ゆっくり沈んでいく
ーーーーーーーーー
〇〇はソファにもたれて
コクン、コクンと揺れながら
ほぼ寝かけ
でも完全には落ちきってない
そんな状態
〇〇「……」
小さく呼吸してる
静か
その横で
みんなの声も自然と落ちる
ジェシー「……てかさ」
小声
慎太郎「ん?」
ジェシー「今日、よくなかった?」
高地「なにが?」
ジェシー「全部」
ざっくり
風磨「ざっくりすぎ」
樹「でも分かる」
きょも「空気よかったね」
慎太郎「バランス良かった」
高地「変な空気一回もなかった」
ジェシー「ずっと楽しかった」
風磨「まぁメンツだろ」
樹「それな」
きょも「安心感ある」
その流れで
ふっと視線が〇〇にいく
ソファでウトウトしてる姿
ジェシー「〇〇もいい感じだったし」
慎太郎「たしかに」
高地「珍しく力抜けてた」
きょも「自然だったね」
風磨「いつもちゃんとしてるからな」
樹「今日はちょっと違った」
ジェシー「いい意味でな」
〇〇「……」
反応はない
でも少しだけ動く
まだ完全に寝てない
北斗「……」
その会話
静かに聞いてる
風磨「でさ」
風磨「北斗」
急に振る
北斗「……なに」
樹「今日どうだったよ」
ジェシー「率直に」
慎太郎「珍しく当事者だし」
高地「どう見えた?」
きょも「聞きたい」
北斗「……」
少しだけ間
視線、少しだけ〇〇にいく
ウトウトしてる顔
そのまま
北斗「……まぁ、よかったんじゃねぇの」
短く
ジェシー「薄いな」
慎太郎「もっとあるだろ」
風磨「隠すなよ」
樹「分かりやすいぞ」
北斗「別に隠してねぇよ」
高地「でもさ」
高地「ちょっと違ったよね」
きょも「うん」
きょも「距離感とか」
ジェシー「近くなってた気する」
慎太郎「特に後半」
風磨「王様ゲームな」
樹「分かりやすい」
〇〇「……」
そのワードに
少しだけ反応するみたいに
小さく動く
でも起きない
北斗「……」
何も言わない
でも
完全に否定はしない
風磨「まぁでも」
風磨「悪くねぇだろ」
樹「むしろいい」
ジェシー「進んでる感ある」
慎太郎「じわじわな」
高地「いいペース」
きょも「無理してないし」
北斗「……」
小さく息吐く
北斗「……別に」
それだけ
でも
否定じゃない
ジェシー「素直じゃねぇな」
慎太郎「分かりやすいのに」
風磨「顔に出てる」
樹「ほんとにな」
北斗「出てねぇよ」
小さく
そのやり取りの横で
〇〇「……」
少しだけ体動かす
完全に寝る直前
そのまま
ゆっくり
北斗の方に傾く
コツン
肩に軽く当たる
一瞬
会話止まる
ジェシー「……」
慎太郎「……」
高地「……」
きょも「……」
風磨「……」
樹「……」
誰も言わない
でも空気で分かる
北斗「……」
動かない
避けない
そのまま
少しだけ姿勢整える
落ちないように
それだけ
〇〇「……」
小さく息して
そのまま
完全に寝る
静か
ジェシー「……いいじゃん」
小さく
慎太郎「いいな」
高地「自然」
きょも「いいね」
風磨「もうそれでいいだろ」
樹「だな」
北斗「……」
何も言わない
でも
さっきよりも
少しだけ
空気が柔らかい
〇〇は何も知らないまま
北斗に寄りかかって寝てる
きょも「……よし」
ジェシー「飲むか」
慎太郎「結局それな」
高地「まだいけるのすごい」
きょも「静かにね」
風磨「任せろ」
樹「グラス空いてるぞ」
カラン、と氷の音
お酒注ぐ音
さっきよりトーンは低いけど
確実にまだ続いてる
ジェシー「いやでもさ」
小声で笑いながら
ジェシー「ガチで寝てるな」
慎太郎「ここまでいくの珍しい」
高地「完全オフだね」
きょも「安心してるんだろうね」
風磨「だろうな」
樹「だからあそこまでいく」
視線、自然と〇〇へ
北斗の肩に寄ってる状態
きょも「でさ」
きょも「この状況よ」
慎太郎「いいなぁ」
高地「自然すぎる」
きょも「違和感ない」
風磨「完成してる」
樹「誰もツッコまないのもいい」
北斗「……」
グラス持ったまま
何も言わない
でも
そのまま動かない
ジェシー「起きたらどうなるんだろ」
慎太郎「絶対覚えてない」
高地「ありそう」
きょも「“なんでここ?”ってなる」
風磨「それも見たいな」
樹「面白いな」
〇〇「……」
小さく息するだけ
全く起きる気配ない
ジェシー「てかさ」
ジェシー「今日さ、〇〇ちょっと違ったよな」
慎太郎「うん」
高地「柔らかかった」
きょも「抜けてたね」
風磨「いい意味でな」
樹「隙あった」
ジェシー「それがいい」
慎太郎「距離縮まるやつ」
高地「自然な流れ」
きょも「無理してないし」
北斗「……」
その言葉
静かに聞いてる
風磨「で、それに乗っかってたしな」
樹「北斗もな」
ジェシー「ちゃんと」
慎太郎「珍しいぞ」
高地「いつもより」
きょも「出てた」
北斗「出てねぇよ」
小さく
ジェシー「出てたって」
慎太郎「顔」
風磨「分かりやすい」
樹「特に最後な」
北斗「……」
グラス傾ける
それ以上言わない
でも
否定もしきらない
ジェシー「いやでも」
ジェシー「このまま寝かせとくのもったいないな」
慎太郎「なにが」
ジェシー「いや、この距離」
笑う
高地「静かにして」
きょも「起きるよ」
風磨「起きねぇよこれ」
樹「無理だな」
〇〇「……」
少しだけ動く
でも起きない
むしろ
少しだけ
北斗に寄る
北斗の肩に
さらに重さが乗る
一瞬
全員、また止まる
ジェシー「……深くなった」
慎太郎「レベル上がった」
高地「いいね」
きょも「安心してるね」
風磨「完全に任せてる」
樹「信頼だな」
北斗「……」
少しだけ息止まる
でも
そのまま
動かない
手も出さない
ただ支えてるだけ
グラスは反対の手
そのまま一口飲む
ジェシー「すげぇな」
慎太郎「そのまま飲むの」
高地「器用」
きょも「崩さないのいいね」
風磨「優しいな」
樹「無言でやるのがまた」
北斗「うるせぇ」
小さく
でも
その空気
嫌じゃない
むしろ少しだけ
落ち着いてる
ジェシー「もうさ」
ジェシー「このまま朝じゃね?」
慎太郎「ありえる」
高地「やばいね」
きょも「静かな朝」
風磨「それもいい」
樹「悪くねぇ」
〇〇「……」
何も知らないまま
眠ってる
その隣で
少しずつ減っていくグラス
小さく続く会話
静かな笑い
そして
崩れない距離
北斗はずっとそのまま
〇〇を起こさないように
自然に支えながら
その夜の空気に
静かに溶けていく
“今回いい感じだった”
その余韻も
そのまま残したまま
夜はまだ
終わらない
ーーー
深夜
〇〇は完全に寝てる
北斗の肩に寄りかかったまま
動かない
その静かな状態の中で
グラスの音だけが少し響く
ジェシー「……なぁ」
小さく
慎太郎「ん?」
ジェシー「さすがにさ」
ジェシー「今日どうだったか、ちゃんと聞きたくね?」
高地「たしかに」
きょも「うん」
風磨「逃げんなよ」
樹「もういいだろ」
視線
全部、北斗に集まる
北斗「……」
少しだけ間
グラス見て
そのまま一口飲む
でも
今回は
流さない
北斗「……まぁ」
小さく
北斗「よかったよ」
ジェシー「それは分かる」
慎太郎「その先」
風磨「ちゃんと言え」
樹「本音」
北斗「……」
一瞬
〇〇の方を見る
寝てる顔
何も知らないまま
安心しきってる
そのまま
北斗「……ちょっと、怖かった」
ぽつり
全員「……」
静かになる
高地「怖い?」
きょも「どういう意味?」
北斗「……」
言葉選ぶみたいに
少しだけ間
北斗「距離、近くなるの」
小さく
ジェシー「……」
慎太郎「……なるほど」
風磨「珍しいな」
樹「お前が言うの」
北斗「……」
続ける
北斗「今のままでも、別にいいって思ってたし」
北斗「それで崩したくねぇなって」
視線、少し落とす
北斗「でも今日」
少しだけ止まる
北斗「普通に楽しかったし」
北斗「……ちょっと欲出た」
静かに
ジェシー「おー…」
慎太郎「いいね」
高地「正直」
きょも「いいじゃん」
風磨「やっと出たな」
樹「それだよ」
北斗「……」
苦笑いでもなく
ただそのまま
北斗「キスとかハグとか」
北斗「別にゲームだからって思ってたけど」
北斗「……思ってたより、ちゃんと残る」
ぽつり
一瞬
空気が少しだけ深くなる
ジェシー「それはそう」
慎太郎「分かる」
高地「リアルだね」
きょも「うん」
風磨「で?」
樹「どうすんの」
北斗「……」
少しだけ息吐く
北斗「どうもしねぇよ」
短く
ジェシー「え?」
慎太郎「しないの?」
北斗「……今は」
少しだけ強く
北斗「このままでいい」
視線、また〇〇へ
北斗「今日で分かったし」
北斗「無理に動くと、逆に壊す」
静かに
高地「慎重だね」
きょも「北斗らしい」
風磨「でも」
風磨「取られるぞ」
軽く
樹「普通にな」
ジェシー「今日の感じ見てたら余計」
北斗「……」
少しだけ目細める
でも
北斗「分かってる」
それだけ
一瞬の間
そのまま
〇〇が少し動く
北斗の肩に
少しだけ深く寄る
〇〇「……」
小さく息
完全に無防備
ジェシー「……ほら」
小さく笑う
慎太郎「これ見て何も思わないは無理だろ」
高地「いい距離だよね」
きょも「自然だし」
風磨「チャンスでもある」
樹「今しかないやつ」
北斗「……」
何も言わない
ただ
そのまま
〇〇の頭が落ちないように
ほんの少しだけ肩を寄せる
それだけ
北斗「……でも」
小さく
全員見る
北斗「今日で、十分」
ぽつり
ジェシー「……」
慎太郎「……なるほどな」
高地「大事にしてるね」
きょも「いいと思う」
風磨「まぁ」
樹「お前がいいならいい」
北斗「……」
それ以上言わない
でも
その言葉は
ちゃんと本音
“欲は出た”
“でも今は壊さない”
そのバランスのまま
〇〇は隣で眠ってる
何も知らずに
その距離で
北斗は動かない
ただ
そのまま
静かに時間が過ぎていく
夜はもう深くて
でも
終わるにはまだ少しだけ早い
そんな空気の中で
それぞれが
少しずつ
本音を飲み込んでいく
風磨「……なぁ」
ぽつり
北斗「……なに」
風磨「せっかくだしさ」
風磨「〇〇の話、もうちょいしてやるよ」
ジェシー「お、出た」
慎太郎「内部情報」
高地「いいね」
きょも「聞きたい」
樹「助かるなそれ」
北斗「……別にいい」
小さく
でも否定しない
風磨「いや聞けよ」
軽く笑う
風磨、グラス置いて
少しだけ〇〇を見る
寝てる姿
風磨「こいつさ」
風磨「ほんとに分かりやすいとこある」
ジェシー「どこ?」
風磨「疲れてる時ほど強がる」
慎太郎「あー分かる」
高地「今日もそうだった?」
風磨「最初な」
風磨「来た時ちょっと気張ってた」
きょも「たしかに」
樹「途中から抜けたな」
風磨「だろ」
北斗「……」
静かに聞いてる
風磨「で」
風磨「安心すると一気にこうなる」
寝てる〇〇を軽く指す
ジェシー「分かりやす」
慎太郎「極端」
高地「信頼されてるね」
きょも「いいことだね」
風磨「あと」
少しだけ笑う
風磨「自分で気づいてないけど」
風磨「気許してるやつには距離近い」
樹「それな」
ジェシー「今日まさにじゃん」
慎太郎「完全にそれ」
高地「自然だった」
きょも「うん」
北斗「……」
無意識に
少しだけ肩の方を見る
〇〇の頭
そのまま乗ってる
風磨「でさ」
風磨「嫌なやつには絶対やらない」
ジェシー「極端だな」
慎太郎「分かりやすい」
高地「裏表ないね」
きょも「〇〇っぽい」
風磨「だから」
一瞬
北斗を見る
風磨「今日のあれは、普通にデカいぞ」
静かに
樹「まぁな」
ジェシー「ハグな」
慎太郎「耳元のやつも」
高地「言ってたしね」
きょも「ドキッとしたって」
北斗「……」
少しだけ視線落とす
風磨「あともう一個」
グラス持ちながら
風磨「こいつ」
風磨「好きとかそういうの、マジで自覚遅い」
ジェシー「出た」
慎太郎「それはそう」
高地「ほんとに」
きょも「無自覚タイプ」
樹「一番厄介」
北斗「……」
風磨「だから」
風磨「今の“ちょっとドキッとした”」
風磨「それ、普通に入口」
静かに
ジェシー「おー」
慎太郎「リアル」
高地「大事なやつ」
きょも「うん」
樹「始まりだな」
北斗「……」
何も言わない
でも
ちゃんと聞いてる
風磨「ただな」
少しだけ真面目なトーン
風磨「押しすぎると逃げる」
ジェシー「あー」
慎太郎「それも分かる」
高地「距離大事」
きょも「急すぎると無理だね」
樹「バランスな」
風磨「だからお前の今のスタンス」
北斗を見る
風磨「間違ってはない」
北斗「……」
ほんの少しだけ目上げる
風磨「でも」
風磨「何もしないと、マジで気づかないまま終わる」
静かに
ジェシー「それな」
慎太郎「ありえる」
高地「普通にある」
きょも「自然に流れちゃう」
樹「一番怖いやつ」
〇〇「……」
そのタイミングで
少しだけ動く
でも起きない
むしろ
また少しだけ
北斗に寄る
完全に無意識
北斗「……」
その重さ
ちゃんと感じる
風磨「ほら」
小さく
風磨「こういうとこな」
ジェシー「分かりやすい」
慎太郎「信頼されてる」
高地「いいポジション」
きょも「羨ましい」
樹「事実だな」
北斗「……」
何も言わない
でも
ほんの少しだけ
肩を寄せる
自然に
〇〇が落ちないように
それだけ
風磨「まぁ」
軽く笑う
風磨「焦んな」
風磨「でも逃すな」
短く
北斗「……」
一瞬だけ間
北斗「分かってる」
小さく
それだけ
ジェシー「いいね」
慎太郎「いい流れ」
高地「今日ほんとよかった」
きょも「うん」
樹「だな」
そのまま
またグラスの音
静かな会話
眠ってる〇〇
寄りかかる距離
そして
少しだけ進んだ関係
誰も壊さないまま
夜はそのまま
ゆっくり続いていく
ーーーーーーーーー
テーブルの上
空いたグラスが増えていく
氷の音も
さっきより雑になる
ジェシー「……いや、まだいけるし」
慎太郎「もう回ってるって」
高地「顔出てるよ」
きょも「珍しいね」
風磨「ジェシー弱くなってる」
樹「完全にきてるな」
ジェシー「きてねぇし!」
笑うけど
少しだけふらつく
そのままソファに沈む
ジェシー「……あれ」
ジェシー「ちょっときてるかも」
慎太郎「ほらな」
笑い
場がまたゆるくなる
高地もグラス持ったまま
少しペース落ちてる
高地「ゆっくりいくわ…」
きょも「無理しないで」
でもきょもも
少しだけ頬赤い
風磨はまだ余裕あるけど
いつもより口数増えてる
風磨「いや今日マジでいい日だな」
樹「それは分かる」
樹も少しだけ目が重い
でもまだしっかりしてる側
その中で
北斗「……」
静かに飲んでる
ペースは普通
でも
確実に量いってる
ジェシー「北斗さ」
ジェシー「今日飲んでね?」
北斗「……普通」
慎太郎「普通じゃねぇ」
高地「顔出てる」
きょも「赤いね」
風磨「珍しいな」
樹「今日は止まってない」
北斗「……」
グラス見て
また一口
でも
ほんの少しだけ
動きがゆるい
〇〇「……」
その横で
完全に寝てる
変わらない
静かな呼吸
でも
その存在があるからか
北斗の意識はずっとそこにある
ジェシー「てかさぁ」
少し声大きくなる
慎太郎「静かにしろ」
ジェシー「あ、ごめん」
笑いながらトーン落とす
ジェシー「でもさぁ」
ジェシー「今日さぁ」
ジェシー「北斗、分かりやすかったよな」
慎太郎「それな」
高地「うん」
きょも「出てた」
風磨「出てたな」
樹「だいぶ」
北斗「……出てねぇよ」
少しだけ声低い
でも
いつもより柔らかい
ジェシー「出てたって」
ジェシー「今もさ」
ジェシー、〇〇の方見る
ジェシー「ずっと気にしてんじゃん」
北斗「……」
一瞬、言葉止まる
そのまま
〇〇を見る
寝てる
何も知らない顔
北斗「……別に」
でも
否定弱い
慎太郎「ほらな」
高地「分かりやすい」
きょも「優しいね」
風磨「無意識だろうけどな」
樹「それが一番な」
北斗「……」
グラス置く
少しだけ息吐く
そのまま
ソファに背預ける
いつもより
少しだけ力抜けてる
北斗「……」
小さく呟く
北斗「……眠い」
ジェシー「出た」
慎太郎「珍しい」
高地「北斗が」
きょも「だいぶ飲んだね」
風磨「限界近いな」
樹「初めて見たかも」
北斗「……うるせぇ」
でも否定しない
そのまま
少しだけ頭後ろに預ける
でも
〇〇が肩にいるから
完全には倒れない
その状態で
ゆっくり目閉じる
ジェシー「やば」
慎太郎「きた」
高地「北斗まで」
きょも「レア」
風磨「今日すごいな」
樹「全員崩れてきた」
〇〇「……」
微動だにしない
北斗の肩に寄ったまま
北斗「……」
目閉じかけて
でも完全には寝ない
そのまま
少しだけ
〇〇の頭の方に寄せる
無意識
落ちないように
それだけ
ジェシー「……なにそれ」
小さく笑う
慎太郎「無意識だな」
高地「完全に守りにいってる」
きょも「いいね」
風磨「分かりやす」
樹「もういいだろこれ」
北斗「……」
返事しない
でも
そのまま動かない
〇〇を支えたまま
少しだけ
自分も眠気に引っ張られてる
さっきまでの駆け引きも
言葉も
全部薄くなって
残ってるのは
この距離だけ
ジェシーもソファに沈み
慎太郎は床に転がり
高地はテーブルに突っ伏しかけ
きょもは静かに壁にもたれ
風磨と樹も
ペース落としてる
完全に
“終盤の空気”
その中で
北斗と〇〇だけ
同じ体勢のまま
ゆっくり
同じリズムで
眠気に落ちていく
夜はもう
ほぼ終わりに近い
でも
誰も起きないまま
静かに
時間だけが進んでいく
その距離を残したまま。
ーーー
会話はもうほとんどない
さっきまで笑ってたのに
今は
静かすぎるくらい静か
テーブルの上には
空いたグラスと缶
そのまま放置
ジェシー「……むり」
ぽつり
そのままソファに完全に沈む
目、閉じる
慎太郎「はは…」
笑いながら
そのまま床に寝転ぶ
「ちょっとだけな…」って言いながら
すぐ静かになる
高地も
テーブルに腕乗せたまま
顔埋めて
そのまま動かなくなる
きょもは壁にもたれて
最初は起きてたけど
いつの間にか
静かに目閉じてる
風磨はまだ起きてるつもりで
グラス持ってたけど
気づいたら手止まって
そのままソファに倒れる
樹も
最後まで起きてようとしてたけど
スマホ持ったまま
画面ついたまま
そのまま寝落ち
そして
〇〇
最初からずっと
同じ体勢
北斗の肩に寄りかかって
微動だにしない
完全に熟睡
そして
北斗「……」
最後まで意識あったのに
ふっと力抜ける
目、閉じる
でも
その瞬間も
〇〇の頭だけは
ちゃんと支えてる
無意識
そのまま
少しだけ首傾けて
〇〇の方に寄る
軽く
本当に軽く
触れるくらいの距離
その状態で
完全に落ちる
リビング
全員寝てる
誰も起きてない
物音もない
ただ
小さな寝息だけ
いくつか重なってる
ソファ
床
壁際
バラバラなのに
同じ空間で
同じ時間に
全員が寝てる
そして
その中心みたいに
〇〇と北斗
寄りかかったまま
動かない
言葉もなく
意識もなく
でも
距離だけは
今までで一番近いまま
そのまま
朝が来る準備をしてる
長い夜が
ようやく
静かに終わる
何も決着はついてない
でも
確実に何かが変わったまま
誰も知らないうちに
次の朝へ進んでいく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
朝3時すぎ
静かな空気
寝息だけが重なってる
その中で
〇〇「……ん」
ゆっくり目を開ける
さっきより意識ある
でも
まだ完全じゃない
〇〇「……」
視界ぼやけたまま
状況整理する
すぐ近くに
北斗
距離、近い
肩に寄りかかってる自分
〇〇「……あ」
小さく理解する
でも
驚きより先に
ぼーっとした感覚
お酒、まだ残ってる
頭ふわふわ
〇〇「……ねぇ」
小さく声出す
北斗「……」
反応ない
寝てる
〇〇「……ほくと」
少しだけ顔近づける
距離、ほぼない
その時
北斗「……ん」
眉が少し動く
ゆっくり目開ける
北斗「……なに」
低く
まだ寝起き
〇〇「起きた?」
距離近いまま
ふわっと笑う
北斗「……お前」
状況理解して
一瞬止まる
北斗「近い」
〇〇「えー」
でも離れない
むしろ少し寄る
北斗「……離れろ」
小さく
〇〇「やだ」
即答
いつもより素直じゃない
酔いが残ってる
目も少しとろんとしてる
北斗「……」
ため息
でも強くは押さない
〇〇「……ね」
じっと見る
距離さらに詰まる
北斗「……おい」
〇〇「なんかさ」
〇〇「今日ちょっと楽しかった」
ゆるい声
北斗「……」
返さない
でも聞いてる
〇〇「だからさ」
ほんの少しだけ
顔近づける
〇〇「いいよね」
北斗「なにがだよ」
〇〇「……」
答えず
そのまま
ふっと距離詰める
キスできる距離
北斗「……っ」
一瞬で起きる
北斗「やめろ」
手で軽く止める
〇〇「なんで」
不満そう
でも笑ってる
完全に酔い残り
北斗「酔ってるだろ」
〇〇「ちょっとだけ」
北斗「だからだよ」
〇〇「いいじゃん」
さらに寄ろうとする
北斗、少しだけ距離取る
でも離れきれない距離
〇〇「……ほくと」
名前呼ぶ声
いつもより柔らかい
北斗「……」
一瞬だけ目逸らす
正直
近すぎる
でも
そのまま
しっかり見る
北斗「今はダメ」
はっきり
〇〇「えー」
〇〇「なんで」
北斗「後で後悔するから」
短く
〇〇「しないし」
〇〇、また近づく
北斗、今度はちゃんと手で止める
肩軽く押さえる
北斗「する」
〇〇「しない」
子供みたいなやり取り
でも距離は近いまま
北斗「……」
少しだけ息吐く
〇〇の目
まだ酔ってる
完全に判断まともじゃない
北斗「覚えてないぞ、どうせ」
〇〇「覚えてるもん」
〇〇「……たぶん」
北斗「ほら」
〇〇「でも」
少しだけトーン落ちる
〇〇「ちょっとだけ、したい」
ぽつり
北斗「……」
一瞬
止まる
でもすぐ
北斗「ダメ」
低く
でも優しい
〇〇「……けち」
小さく
でも
それ以上は来ない
北斗がちゃんと止めてるから
〇〇「……じゃあ」
少し考える顔して
〇〇「これならいい?」
そのまま
軽く
北斗の肩に頭乗せる
さっきと同じ体勢
北斗「……」
何も言わない
拒否もしない
〇〇「……これでいいや」
満足そうに
目閉じる
完全にスイッチ切れる直前
〇〇「……おやすみ」
小さく
北斗「……おやすみ」
静かに返す
そのまま
〇〇はまた寝る
完全に
北斗は起きてる
さっきの距離
まだ残ってる
心臓、少しだけ速い
でも
それを抑えて
そのまま動かない
肩に乗る重さ
そのままにして
北斗「……」
小さく息吐く
理性、ギリギリ保ったまま
もう一度目閉じる
でも
完全には寝ない
さっきより少しだけ意識あるまま
朝に近づいていく
静かなリビングで
2人の距離だけ
変わったまま残ってる
ーーーーーーーーー
北斗side
目が覚めた瞬間
近い
近すぎる
〇〇の顔
距離、ほぼない
まだ頭回ってないのに
それだけで一気に現実に戻る
「近い」って言ったのも
ほぼ反射
でも
離れない
むしろ寄ってくる
“やだ”
その一言で
あぁ、まだ酔ってるなって分かる
目も
声も
いつもと違う
そのまま
じっと見てくる
距離詰めてくる
その感じ
一瞬だけ
引っ張られる
でも
そのタイミングで
思い出す
風磨の声
「こいつさ、酔うとちょっとキス魔っぽくなる」
前に軽く聞いたやつ
冗談半分みたいに言ってたけど
今なら分かる
これ、たぶんそれ
北斗「……」
一瞬で冷静になる
さっきまでの空気とは違う
これは
“今の〇〇”じゃない
だから
止めるしかない
近づいてくるの
軽く手で止めた時
正直
ほんの一瞬だけ
迷った
でも
ダメだろって
すぐ思い直す
「今はダメ」
あれは
自分に言ってるのも同じ
“いいじゃん”って来る感じ
完全に酔い
普段の〇〇なら
絶対こんなこと言わない
だからこそ
余計に危ない
「後で後悔するから」
本音
あいつがじゃなくて
多分どっちも
〇〇が「しないし」って言っても
絶対する
分かる
あのタイプは
後から一番考える
北斗「……」
それでも
“ちょっとだけ、したい”って言われた時
一瞬だけ
揺れた
あれはズルい
普通に
でも
そこで流されたら終わる
今日ここまで来た意味も
全部なくなる
だから
「ダメ」
それだけ
ちゃんと止めた
そのあと
肩に戻ってきた時
正直、安心した
あぁ、これでいいって
これがちょうどいい距離
それ以上いらない
〇〇「おやすみ」
あの感じ
完全にオフ
もう何も覚えてない顔
北斗「……おやすみ」
返しながら
少しだけ力抜ける
さっきの緊張
一気に抜ける
でも
寝れない
さすがに
距離近すぎて
さっきの流れも残ってる
頭の中で
風磨の言葉がまた浮かぶ
“押しすぎると逃げる”
“でも何もしないと終わる”
その真ん中
今のこれ
たぶん
間違ってない
北斗「……」
肩に乗る重さ
そのまま受けながら
少しだけ目閉じる
さっきみたいに
完全には寝ない
でも
この距離
嫌じゃない
むしろ
落ち着く
“キス魔”
あれがなかったら
多分さっき
止めてなかった
そう思うと
ちょっとだけ怖い
でも同時に
分かる
あいつが悪いわけじゃない
ただ酔ってるだけ
だから
今はこれでいい
この距離でいい
それ以上は
いらない
北斗「……」
小さく息吐く
夜が終わる直前
この静かな時間だけ
自分の中で整理しながら
ゆっくり
朝を待つ
ーーーーーーーーー
☀️静かな空間に
突然
アラーム音
ピピピピピ…
樹のスマホ
床に転がったまま鳴ってる
樹「……ん”……」
手だけ伸ばして
適当に止める
でも
その音で
空気が少し動く
慎太郎「……うるさ…」
床で顔しかめる
ジェシー「……朝…?」
ソファで目開けるけど
すぐ閉じる
高地「……ねむい」
テーブルに突っ伏したまま
きょもも
ゆっくり目開ける
風磨「……やば」
声低い
まだ全員半分寝てる
その中で
〇〇「……ん」
小さく動く
目、ゆっくり開く
今度はちゃんと朝
少しだけ現実が戻る
〇〇「……あ」
視界に入るのは
すぐ近くの北斗
まだ距離近い
肩に寄りかかってる状態
〇〇「……」
一瞬止まる
昨夜の記憶
少しずつ戻る
ゲーム
ハグ
耳元
そのあと
……ここで寝た
そこまでは分かる
でも
さっきの3時のやり取りは
ぼんやり
完全じゃない
〇〇「……」
静かに
少しだけ体起こす
今度はちゃんと離れる
北斗「……」
その動きで
北斗も目覚める
ゆっくり目開ける
北斗「……朝か」
低く
〇〇「……うん」
少し気まずい
でも
重くはない
〇〇「ごめん」
小さく
北斗「なにが」
〇〇「なんか…そのまま寝てた」
北斗「別にいい」
短く
それ以上言わない
〇〇「……」
少しだけ安心する
その空気
昨日と同じ
変わってないようで
でも少しだけ違う
ジェシー「……水…」
起き上がれずに言う
慎太郎「自分で取れ…」
樹「頭痛ぇ…」
風磨「飲みすぎだろ」
高地「全員ね」
きょも「静かにしよ…」
一気に
“朝の現実”
戻ってくる
〇〇、少し笑う
〇〇「やば」
小さく
北斗「……」
横でそれ見る
その顔
いつも通り
昨日の延長みたいで
でも
ほんの少しだけ違う
北斗「……」
何も言わない
ただ
グラス片付けながら
少しだけ息吐く
〇〇も立ち上がって
伸びする
〇〇「……帰る準備しよ」
北斗「……だな」
短く
それだけ
でも
さっきまでの距離はもうない
ちゃんと戻ってる
“いつも通り”
でも
昨日の夜
あの時間
あの距離
全部
消えてない
残ってるまま
誰も触れないまま
朝が始まる
少しだけ気だるい空気と
ほんの少しだけ変わった関係を残して
新しい一日が
静かに動き出す
〇〇「じゃあ先帰るね」
軽く手振る
まだ少し眠そうだけど
もう仕事モードに戻ってる
風磨「早すぎだろ」
樹「ちゃんと寝た?」
〇〇「寝たよ一応」
ジェシー「絶対足りてない」
慎太郎「気をつけてな」
高地「送られるんでしょ?」
〇〇「うん、マネ来る」
きょも「無理しないでね」
〇〇「はーい」
北斗「……」
特に何も言わない
でも
玄関に向かう〇〇を
目で追う
〇〇「またね」
北斗の方もちらっと見て
軽く笑う
北斗「……おう」
短く
それだけ
ドアが閉まる
静かになる
数秒
誰も何も言わない
そのあと
ジェシー「……で?」
ニヤッと
慎太郎「だよな」
高地「あるでしょ」
きょも「うん」
風磨「まぁな」
樹「言え」
全員の視線
一気に北斗
北斗「……なにが」
ジェシー「とぼけんなって」
慎太郎「さっきの朝の空気」
高地「なんかあったでしょ」
きょも「距離近かったし」
風磨「夜中な」
樹「3時くらい」
北斗「……」
一瞬だけ黙る
でも
今回は逃げない
北斗「……起きた」
ぽつり
ジェシー「うん」
慎太郎「で?」
北斗「……で、あいつも起きて」
高地「うん」
きょも「それで?」
北斗「……」
少しだけ息吐く
北斗「キスしようとしてきた」
静かに
一瞬
全員「は?」
空気止まる
ジェシー「え、ガチ?」
慎太郎「まじ?」
高地「え?」
きょも「え、どういうこと」
風磨「……あー」
樹「やっぱりな」
ジェシー「やっぱりって何」
風磨「言っただろ」
風磨「酔うとああなる」
慎太郎「あれか」
高地「キス魔」
きょも「ほんとなんだ」
ジェシー「初めて見たわ」
樹「お前引いた?」
北斗「……いや」
即答
北斗「ただ」
少しだけ間
北斗「普通に止めた」
ジェシー「え、止めたの!?」
慎太郎「いったかと思った」
高地「そっち?」
きょも「北斗らしいね」
風磨「まぁそうなるな」
樹「でもすげぇな」
ジェシー「普通いくって」
北斗「行くかよ」
少し低く
でも
完全に否定しきれない空気
慎太郎「でもさ」
慎太郎「チャンスではあったよな」
高地「まぁね」
きょも「そうだけど」
風磨「ダメだろあれは」
全員見る
風磨「完全に酔いだったろ?」
北斗「……あぁ」
樹「なら正解だな」
ジェシー「理性すげぇ」
慎太郎「普通無理」
高地「えらいね」
きょも「ちゃんとしてる」
北斗「……」
何も言わない
ただ
少しだけ視線落とす
ジェシー「で?」
ジェシー「なんて言って止めたの」
北斗「……今はダメって」
慎太郎「うわ」
高地「シンプル」
きょも「いいね」
風磨「正解」
樹「間違ってない」
ジェシー「〇〇なんて?」
北斗「……ちょっと粘った」
少しだけ苦笑いに近い
慎太郎「想像できる」
高地「かわいいな」
きょも「酔ってるとね」
風磨「で最終どうなった」
北斗「……肩戻って寝た」
静かに
ジェシー「平和」
慎太郎「それが一番」
高地「いい終わり方」
きょも「うん」
樹「結果オーライ」
風磨「まぁ」
少しだけ笑う
風磨「それでいい」
北斗「……」
グラス片付けながら
小さく息吐く
ジェシー「でもさ」
ジェシー「これさ」
ジェシー「普通にデカくね?」
慎太郎「入口だな」
高地「確実に」
きょも「うん」
樹「動いたな」
風磨「だから言ったろ」
風磨「焦んな、でも逃すな」
北斗「……」
その言葉
そのまま入ってくる
北斗「……分かってる」
小さく
それだけ
誰もそれ以上は言わない
でも空気で分かる
“昨日で変わった”
確実に
でもまだ
何も確定してない
そのまま
朝の準備が始まる
少しだるい体と
少しだけ変わった関係を抱えたまま
それぞれが
次の一日に動き出す
ーーーーーーーーー
次の日。☀️
〇〇side
朝、目が覚めた瞬間
「……っ」
息が少し詰まる
夢、見てた
しかも
かなりはっきり
〇〇「……なにこれ」
天井見ながら
そのまま動けない
忘れようとしても
消えない
むしろ
どんどん鮮明になる
ーーー
夢の中
場所はよく分からない
でも現実っぽい
仕事終わりみたいな空気で
夜
外、ちょっと寒くて
〇〇と廉
2人で並んで歩いてる
会話は普通
いつもみたいに軽くて
特別な話なんてしてない
でも
距離が近い
やたら自然に
〇〇「寒いね」
廉「お前薄着すぎ」
そんなやり取りして
そのあと
何も言わずに
廉が自分の手を取る
〇〇「……」
びっくりするはずなのに
なぜか
すんなり受け入れてる
違和感ゼロ
むしろ
“当たり前”みたいな感覚
手、繋いだまま歩く
会話もそのまま続く
でも
その距離が
やけにリアルで
妙に安心する
そのまま
少しだけ立ち止まって
廉「……なに」
〇〇「別に」
見上げる
距離、近い
そのまま
ほんとに自然に
キスされる
〇〇「……」
驚くより先に
“あぁ、そうなるよね”って思ってる自分がいる
変な感じ
拒否もない
戸惑いもない
ただ
ちゃんとドキドキしてる
現実みたいに
そのあと
廉「遅い」
〇〇「なにが」
廉「気づくの」
〇〇「……」
意味分かるような
分からないような
でも
そのままもう一回キスされて
その瞬間で
夢、終わる
ーー
〇〇「……」
現実に戻っても
心臓の感じだけ残ってる
ドキドキが
そのまま
〇〇「……最悪」
小さく呟く
忘れたいのに
細かいとこまで
全部思い出せる
手の感覚とか
距離とか
リアルすぎる
〇〇「……なんで今さら」
起き上がるけど
頭の中、それでいっぱい
ーーーーー
事務所
メイク中
マネ「今日ちょっと巻きでね」
〇〇「うん…」
返事するけど
上の空
鏡見ながら
また思い出す
あの距離
あの目
あの声
〇〇「……」
ブラシ当てられてるのに
気づくの遅れる
ヘアメイク「大丈夫?」
〇〇「あ、ごめん」
笑うけど
全然集中できてない
リハーサル中も
セリフ入ってるのに
一瞬、飛ぶ
スタッフ「〇〇さん?」
〇〇「あ、すみません」
またやり直し
珍しいミス
自分でも分かる
今日はおかしい
ーー
控室
1人になった瞬間
〇〇「……はぁ」
ソファに沈む
スマホ触るけど
何も見る気しない
頭の中
全部、夢
〇〇「……なんなのこれ」
小さく呟く
だって
もう終わったはず
ちゃんと前向いたし
引きずってるつもりもなかった
なのに
今さらこんな夢見て
こんなに残る?
〇〇「……」
考える
あの夢の感覚
“自然すぎた”
あれが一番引っかかる
〇〇「……好き、とかじゃないし」
すぐ否定する
でも
完全には言い切れない
〇〇「……」
ふと思い出す
“タイプ”
そういう話になった時
いつも
軽く流してたけど
本当は
一番しっくりくるの
廉だった
見た目も
雰囲気も
距離感も
全部
ドンピシャ
〇〇「……あー…」
顔覆う
納得してしまう
だからか
夢でもあんなに自然だったの
〇〇「……めんどくさ」
小さく笑うけど
全然笑えてない
風磨も似てる
安心感あるし
距離も近いし
でも
あれは完全に“家族”
恋愛じゃない
〇〇「……おじさんだし」
ぽつり
それでちょっとだけ気が紛れる
でもすぐ戻る
〇〇「……」
やっぱり
廉
〇〇「……やだなぁ」
別れたのに
ちゃんと終わったのに
前向いてたのに
なんで今さら
こんな気持ち
〇〇「……これ、なに」
誰にも言えない
聞けない
でも
ずっと頭から離れない
さっきの距離
あのドキドキ
全部
まだ残ってる
〇〇「……」
天井見る
答え出ないまま
時間だけ過ぎる
でも
一つだけ分かる
〇〇「……完全には、終わってないんだ」
小さく
自分にだけ聞こえる声
そのまま
目閉じる
忘れようとしても
またすぐ
夢の続きが浮かぶ
リアルすぎるまま
消えないまま
その日一日
ずっと頭の中に残り続ける
控室のドア開けた瞬間
「あ」
廊下の先
ちょうど目に入る6人の姿
タイミング、最悪すぎる
〇〇「……」
一瞬だけ止まる
向こうも気づく
ジェシー「お、〇〇」
慎太郎「おつかれー」
いつも通りのテンション
何も知らない顔
当たり前だけど
〇〇「……おつかれ」
普通に返す
でも
頭の中はまだ夢
さっきまで考えてたこと
全部そのまま残ってる
よりによって今?
って思う
樹「今日早いじゃん」
〇〇「うん、朝から」
適当に返す
でも視線、少しだけ泳ぐ
北斗の方
一瞬だけ見る
北斗「……」
目合う
すぐ逸らす
いつも通りの顔
でも
昨日の夜の距離、まだ残ってる
その状態で
今は
廉の夢
〇〇「……」
情報量、多すぎ
きょも「なんかぼーっとしてない?」
高地「顔違うね」
慎太郎「寝不足?」
ジェシー「珍しい」
〇〇「いや別に」
即答するけど
ちょっと遅い
バレてる
樹「絶対なんかあるじゃん」
〇〇「ないって」
でも
説得力ない
ジェシー「いやある顔」
慎太郎「隠すタイプじゃないのに」
高地「逆に怪しい」
きょも「話していいやつ?」
樹「内容による」
〇〇「……」
その一言で
少し静かになる
全員の視線
集まる
〇〇「……」
迷う
話す?
やめる?
頭の中
さっきの夢
ぐるぐるしてる
あの距離
あの感覚
このまま1人で抱えるの
ちょっとしんどい
でも
言ったらどうなる?
いじられるの確定
しかも相手、廉
全員知ってる
自分の過去も
タイプも
全部
〇〇「……」
小さく息吐く
楽になるかもって思う自分と
やめとけって思う自分、半々
きょも「言うか、黙るか」
軽く
選択投げてくる
樹「どっちでもいいけど」
ジェシー「聞く準備はできてる」
慎太郎「長いやつでもいける」
高地「重くても大丈夫」
きょも「無理にじゃなくていいよ」
北斗「……」
何も言わない
でも
ちゃんと見てる
〇〇「……」
その視線
一瞬だけ気になる
昨日のこともあるから
余計に
〇〇「……いや」
少し迷って
でも
〇〇「ちょっとだけ聞いて」
小さく
全員「おー」
空気変わる
軽く“聞くモード”
〇〇「……夢見たの」
ジェシー「夢?」
慎太郎「かわいい話きた?」
〇〇「……」
一瞬だけ間
〇〇「廉の」
ピタッと止まる空気
ジェシー「……おー」
慎太郎「なるほど」
高地「そっちか」
きょも「珍しいね」
樹「続けて」
北斗「……どんなだった」
低く、短く
全員一瞬だけ北斗の方見る
〇〇「……」
少しだけ迷うけど
〇〇「普通に…デートみたいな感じで」
ジェシー「いいじゃん」
慎太郎「王道」
高地「平和だね」
きょも「うん」
北斗「……で」
続きを促す
〇〇「……寒い中歩いてて」
〇〇「なんか自然に手繋いでて」
慎太郎「リアルだな」
ジェシー「入りがもうリアル」
樹「で?」
〇〇「……そのまま」
少しだけ言葉詰まる
〇〇「キスされた」
一瞬、空気止まる
高地「……おー」
きょも「そこまでいくんだ」
慎太郎「しっかりだね」
ジェシー「ちゃんと恋愛夢じゃん」
樹「で、終わり?」
〇〇「……うん」
でも
少し間を置いて
〇〇「いや、終わりなんだけど」
〇〇「問題そこじゃなくて」
きょも「なに?」
高地「どこ引っかかってる?」
〇〇「……起きても残ってるの」
小さく
〇〇「感覚とか」
〇〇「距離とか」
〇〇「全部、リアルのまま」
静かになる
慎太郎「それきついな」
ジェシー「引きずるやつだ」
樹「あるあるだな」
北斗「……」
黙って聞いてる
視線は外してるけど
ちゃんと全部拾ってる
〇〇「……でさ」
〇〇「なんで今さら?ってなるじゃん」
〇〇「もう終わってるし」
〇〇「普通に前向いてたのに」
高地「うん」
きょも「そうだね」
〇〇「なのに」
少しだけ笑う
〇〇「普通にドキドキしてるの、自分が」
ジェシー「正直だな」
慎太郎「いいねそれ」
樹「で?」
〇〇「……」
少しだけ間
〇〇「タイプなのは、廉なんだよね」
ぽつり
空気、少しだけ深くなる
高地「なるほどね」
きょも「しっくりくる」
慎太郎「納得」
ジェシー「そりゃ夢もリアルだわ」
樹「それで混乱してんのか」
〇〇「そう」
〇〇「戻りたいとかじゃないのに」
〇〇「なんか気持ちだけ残る感じ」
〇〇「それが気持ち悪くて」
正直に
静かに
北斗「……気持ち悪くはないだろ」
ぽつり
全員、少しだけ北斗を見る
〇〇「……え?」
北斗「……普通に、そういうもんじゃねぇの」
淡々と
でも否定じゃない
北斗「一回ちゃんとハマったやつって」
北斗「感覚で残るし」
北斗「タイミングで出てくるだけだろ」
静かに
言葉選んでる感じ
樹「まぁそれな」
ジェシー「的確」
慎太郎「北斗珍しく優しい」
高地「リアルだね」
きょも「うん」
〇〇「……」
少しだけ考える顔
〇〇「じゃあさ」
〇〇「未練とかじゃない?」
不安そうに
樹「未練とは違う」
ジェシー「全然違う」
慎太郎「記憶の再生」
高地「整理途中って感じ」
きょも「うん、自然」
北斗「……」
少しだけ間
北斗「未練なら」
北斗「もっと重いだろ」
短く
〇〇「……あー」
ちょっと納得する
〇〇「じゃあ別に」
〇〇「変じゃないんだ」
ジェシー「全然」
慎太郎「むしろ普通」
高地「安心していいやつ」
きょも「うん」
樹「気にしすぎ」
〇〇「……よかった」
小さく息吐く
ほんの少しだけ軽くなる
そのまま
ふっと視線が動く
北斗の方
北斗「……」
目合う
一瞬だけ
昨日の夜の距離がよぎる
でも
北斗は何も言わない
ただ
いつも通りの顔で
〇〇を見るだけ
〇〇「……」
少しだけ間
でもすぐ
〇〇「まぁいいや」
軽く笑う
〇〇「忘れる」
ジェシー「それが一番」
慎太郎「仕事戻れ」
高地「切り替えね」
きょも「頑張って」
樹「またなんかあったら言え」
〇〇「はーい」
そのまま歩き出す
でも
完全には消えてない
夢の感覚も
さっきの言葉も
全部
ちゃんと残ってる
そして
ほんの一瞬だけ
昨日の夜の距離と
さっきの夢の距離が
重なる
〇〇「……」
小さく首振る
まだ
そこは繋げない
でも確実に
何かが
少しずつ動いてる
ーーーーーーーーー
北斗side
〇〇「……廉の」
その一言で
空気が変わるの、分かった
北斗「……」
一瞬だけ止まる
でも顔には出さない
出す意味もない
ジェシーたちの反応
全部聞こえてる
でも
意識はそこじゃない
“廉”
その名前だけ
妙に残る
北斗「……どんなだった」
気づいたら聞いてた
自分でも少し意外
聞かない方がいいのは分かってるのに
聞かない方が、不自然だった
〇〇「普通に…デートみたいな感じで」
北斗「……」
その時点で
なんとなく想像つく
でも
聞き流せない
〇〇「……寒い中歩いてて」
〇〇「なんか自然に手繋いでて」
北斗「……」
“自然に”
その言葉
少しだけ引っかかる
昨日の夜
頭に浮かぶ
あの距離
あの感覚
でもすぐ消す
違う話
〇〇「……そのまま」
少しの間
〇〇「キスされた」
北斗「……」
一瞬
思考止まる
でも
顔はそのまま
動かさない
何も言わない
周りのリアクションだけが流れる
そのまま聞いてる
〇〇「起きても残ってるの」
〇〇「感覚とか」
〇〇「距離とか」
北斗「……」
それ
分かる
分かるから
余計に何も言えない
昨日の夜だって
普通に残ってる
今も
消えてない
〇〇「なんで今さら?ってなるじゃん」
〇〇「もう終わってるし」
〇〇「前向いてたのに」
北斗「……」
前向いてるのも知ってる
終わってるのも知ってる
だからこそ
今さら出てくるのが
厄介なのも分かる
〇〇「普通にドキドキしてるの、自分が」
北斗「……」
小さく息止まる
ドキドキ
その言葉
軽く言ってるけど
軽く聞けない
〇〇「言えなかったけど本当のタイプなのは、廉なんだよね」
その一言
はっきり来る
北斗「……」
視線、少しだけ落ちる
納得はできる
むしろ
分かりやすい
見た目も雰囲気も
あいつは“分かりやすい正解”みたいなやつ
〇〇が言うのも
別に不思議じゃない
でも
だからこそ
変に残る
北斗「……」
ここで黙ってたら
なんか違う気がして
気づいたら口開いてた
北斗「……気持ち悪くはないだろ」
自分でも
少しだけ意外な言葉
でも
それが一番近かった
〇〇「……え?」
北斗「……普通に、そういうもんじゃねぇの」
淡々と
なるべくフラットに
北斗「一回ちゃんとハマったやつって」
北斗「感覚で残るし」
北斗「タイミングで出てくるだけだろ」
それ
自分の話でもある
口に出してないだけで
全部、自分にも当てはまる
〇〇「未練とかじゃない?」
北斗「……」
少しだけ考える
北斗「未練なら」
北斗「もっと重いだろ」
短く
余計なことは言わない
それ以上踏み込まない
〇〇が納得した顔したの見て
それでいいと思った
〇〇「……よかった」
その一言
少しだけ引っかかる
安心してる顔
それ見て
自分の中で何かが整理される
北斗「……」
あぁ、そっちか
って思う
〇〇は
“戻りたい”わけじゃない
ただ
“残ってただけ”
北斗「……」
それなら
まだいい
全然いい
脅威でもなんでもない
……はずなのに
完全にどうでもいいとは思えない
〇〇が言った
“タイプ”
あれだけは
ちゃんと残る
北斗「……」
昨日の夜
思い出す
ハグ
耳元
距離
あの時の〇〇
あれも
嘘じゃない
北斗「……」
比べるもんじゃないのは分かってる
でも
勝手に並ぶ
夢の中の廉と
現実の自分
北斗「……はぁ」
小さく息吐く
〇〇「まぁいいや、忘れる」
その言葉
聞いて
少しだけ肩の力抜ける
北斗「……」
忘れるなら
それでいい
無理に残す必要もない
でも
本当に全部忘れるかって言われたら
多分違う
ああいうのは
形変えて残る
北斗「……」
それなら
自分がやることは変わらない
焦らない
でも
ちゃんと残す
〇〇の中に
少しずつ
北斗「……」
視線、少しだけ〇〇に向く
もういつも通りに戻ってる
笑ってる顔
さっきまでの話
もう半分くらい抜けてる感じ
北斗「……」
ほんとに無自覚だな
小さく思う
でも
だからいい
北斗「……次だな」
ぽつり
誰にも聞こえないくらいで
昨日の夜
今日の話
全部含めて
まだ途中
終わってない
むしろ
やっと動き出したくらい
北斗「……」
ポケットに手入れて
軽く視線逸らす
“廉がタイプ”
それは変えられない
でも
“今誰が近いか”は別
北斗「……」
小さく息吐く
負ける気はない
でも
奪う気もない
この距離のまま
ちゃんと入り込む
それだけ
北斗「……」
静かに
いつも通りの顔に戻る
でも中は
昨日より確実に
一歩進んでる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
またまたとある日 22:00
部屋、少し静か
お風呂もまだ
ベッドにも入ってない
中途半端な時間
〇〇のスマホが震える
ピロン
画面
風磨
〇〇「……なに」
開く
風磨『ジム来い』
風磨『場所ここ』
URL
〇〇「は?」
一言
〇〇「22時なんだけど」
即ツッコミ
〇〇「意味わかんない」
そのままスマホ見つめる
既読つけるか迷う
でも
ふと自分の体見る
今日も普通に食べた
むしろちょっと多い
ここ最近ずっとそんな感じ
〇〇「……」
軽くお腹触る
〇〇「まぁ……」
完全に嫌ではない
むしろ
ちょっと行った方がいいやつ
〇〇「でもなぁ…」
夜
しかも初めての場所
普通なら断る
でも
風磨がわざわざ送ってきてる
=誰かいる
〇〇「……」
数秒考えて
既読
〇〇『今から?』
すぐ返事
風磨『今から』
風磨『逃げんなよ』
〇〇「うざ」
小さく笑う
でも
そのまま立ち上がる
〇〇「……行くか」
ぼそっと
ラフな格好に着替える
パーカー羽織る
髪も軽くまとめるだけ
完全オフ
でも
そのくらいがちょうどいい
玄関でスニーカー履きながら
〇〇「絶対だるいやつ」
言いながらも
ちょっとだけ
スイッチ入ってる
ーーー
ジム前
普段来ない場所
少し暗めの通り
ネオンの光
〇〇「……ここ?」
スマホと見比べる
合ってる
〇〇「ほんとに?」
ちょっと疑うレベル
でも
中から音する
〇〇「……まぁいっか」
そのまま入る
ドア開けた瞬間
〇〇「……」
一歩止まる
視界に入る人数
多い
〇〇「……は?」
風磨だけじゃない
奥
マットの方
樹「お、来た」
普通に手上げる
その隣
慎太郎「ほんとに来たじゃん」
ジェシー「え、すごくない?」
笑ってる
さらに
北斗「……」
何も言わないけど
ちゃんといる
〇〇「……なんで」
ゆっくり振り返る
〇〇「聞いてないんだけど」
風磨「言ってないし」
〇〇「最悪」
即
〇〇「帰る」
そのまま踵返そうとする
樹「待てって」
腕軽く引かれる
〇〇「無理無理無理」
慎太郎「逃げんなって」
ジェシー「ここまで来て?」
〇〇「知らない人の方がマシだった」
本音
風磨「逆だろ」
〇〇「逆じゃない」
北斗「……」
そのやり取り
静かに見てる
でも
少しだけ視線が〇〇にいく
〇〇「絶対きついやつじゃんこれ」
樹「正解」
〇〇「やっぱ帰る」
もう一回言う
でも
離れない
風磨「今日は全員巻き込み」
〇〇「意味わかんない」
慎太郎「いいじゃんたまには」
ジェシー「楽しいよ?」
〇〇「絶対嘘」
高確率で地獄
〇〇「……」
一瞬だけ北斗と目合う
北斗「……来たならやれよ」
低く
短く
〇〇「……」
少し止まる
その言い方
いつも通りなのに
ちょっとだけ引っかかる
〇〇「……やるけど」
小さく
風磨「よし」
樹「決まり」
慎太郎「逃げ道なし」
ジェシー「いぇーい」
〇〇「テンションうざい」
でも
完全には嫌じゃない
ーーー
着替え終わり
戻ると
すでに準備万端の4人
〇〇「……」
圧
〇〇「やっぱ帰りたい」
ジェシー「遅い」
慎太郎「もう始まるよ」
樹「今日はサーキットな」
〇〇「なにそれ」
風磨「地獄」
〇〇「やめて」
即
北斗「……」
軽くストレッチしながら
〇〇の方ちらっと見る
北斗「ついてこれる?」
挑発でもなく
ただの確認
〇〇「……いけるし」
即返す
風磨「はいその感じ」
樹「スイッチ入ったな」
〇〇「入ってない」
でも
ちょっとだけ悔しい
ーーー
スタート
風磨「はい30秒」
慎太郎「次すぐ行くよ」
ジェシー「休憩なしね」
〇〇「聞いてない!」
でも始まる
スクワット
プランク
ダッシュ
〇〇「……っ」
普通にきつい
〇〇「無理無理無理」
樹「まだ序盤」
〇〇「嘘でしょ」
ジェシー「顔やばいよ」
慎太郎「頑張れって」
〇〇「うるさい!」
でも止まらない
途中
完全にバテる
〇〇「……はぁ……」
その場で止まる
風磨「止まるな」
〇〇「無理」
北斗「……ほら」
タオル差し出す
〇〇「……ありがと」
受け取る
ほんの一瞬
距離近い
でもすぐ戻る
北斗「あと少しだろ」
〇〇「絶対嘘」
でも
また動き出す
終了後
〇〇「……死ぬ」
床に座り込む
完全に限界
ジェシー「いい顔してる」
慎太郎「やりきったな」
樹「ちゃんとやったじゃん」
風磨「逃げなかったな」
〇〇「逃げたかった」
本音
でも
ちょっと笑ってる
〇〇「……でも」
息整えながら
〇〇「ちょっと楽しいかも」
ぽつり
ジェシー「でしょ!」
慎太郎「それそれ」
樹「ハマるやつ」
風磨「また来い」
〇〇「えー…」
嫌そうに言うけど
さっきより弱い
その横で
北斗「……」
水飲みながら
静かに見てる
さっきより
〇〇の顔
軽くなってる
その変化
ちゃんと分かる
北斗「……」
小さく息吐く
こういう時間
悪くない
無理に距離詰めなくても
自然に同じ空間にいる
それだけで
十分
でも
ほんの少しだけ
思う
“こういう積み重ねかもな”
ーーーーーーーーー
北斗side
ジム 少し前
北斗のスマホが震える
画面
風磨
北斗「……」
一瞬だけ見る
出るか迷う
でも出る
北斗「……なに」
風磨『今なにしてる』
北斗「帰るとこ」
短く
風磨『じゃあ来い』
北斗「は?」
即
風磨『ジム』
風磨『場所送る』
北斗「いや意味わかんねぇ」
風磨『いいから』
風磨『来いって』
北斗「……行かねぇよ」
普通に断る
風磨『来る』
北斗「来ねぇ」
風磨『来る』
北斗「来ねぇ」
数秒の沈黙
風磨『〇〇来るけど』
ピタッ
北斗「……は?」
トーン変わる
風磨『さっき呼んだ』
風磨『たぶん今向かってる』
北斗「……」
一瞬だけ黙る
頭の中
昨日の夜
距離
会話
朝のやり取り
全部一瞬でよぎる
北斗「……なんで」
風磨『最近食いすぎだからって』
軽く
でも
それだけで十分
北斗「……」
また少し沈黙
風磨『来るだろ』
確認じゃない
決め打ち
北斗「……」
小さく息吐く
北斗「……行かねぇ理由はないけど」
風磨『ほらな』
北斗「行く理由もない」
風磨『あるだろ』
一拍
風磨『“様子見”』
北斗「……」
図星
でも言わない
北斗「……今から行く」
短く
風磨『はい決定』
通話切れる
北斗「……」
スマホ見たまま
少しだけ立ち止まる
北斗「……何してんだろ」
ぽつり
でも
足はもう動いてる
ーーー
ジム
先に着く
樹「お、早」
慎太郎「珍しいな」
ジェシー「どうしたの急に」
北斗「……別に」
いつも通り
でも
内側だけ少し違う
樹「風磨に呼ばれたろ」
北斗「……まぁな」
ジェシー「俺らも」
慎太郎「強制集合」
軽く笑う
北斗「……」
その中で
一人だけ
理由が違う
でも
言わない
少しして
入口の方
ドア開く音
全員、なんとなくそっち見る
〇〇
北斗「……」
一瞬だけ視線止まる
やっぱり来た
そのままの流れで
あの反応
「帰る」
「無理」
全部いつも通り
でも
ちゃんと来てる
北斗「……」
小さく息吐く
来てよかったかどうかは
まだ分かんない
でも
目で追ってる時点で
もう答えは出てる
ーーー
現在
トレーニング終わり
〇〇、床に座り込んでる
「死ぬ」
って言いながら
でもちょっと笑ってる
北斗「……」
水飲みながら
その顔見る
さっきより軽い
来た時より全然いい
北斗「……」
風磨のやり方
雑だけど
間違ってない
北斗「……」
自分がここにいる理由
ちゃんと分かってる
“様子見”
それもある
でもそれだけじゃない
北斗「……」
もう少しだけ
この空気にいようと思う
無理に何かするんじゃなくて
こうやって同じ時間にいる
それだけで
少しずつ変わるなら
それでいい
風磨「ほら水」
〇〇「ありがと…」
受け取る
その横で
北斗「……」
何も言わない
でも
ちゃんと同じ空間にいる
昨日の続きみたいに
でも
少しだけ違う
そんな距離で。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
休憩時間
〇〇「……はぁ」
まだ少し息上がってる
みんなは水飲んだり座ったり
それぞれバラバラ
〇〇「ちょっと歩こ」
ぽつり
そのまま一人で離れる
ジムの奥
普段来ない場所
器具も違う
雰囲気も少し静か
〇〇「……へぇ」
軽く見ながら歩く
鏡に映る自分
ちょっと疲れてるけど
さっきよりスッキリしてる
〇〇「……」
そのまま
もう少し奥へ
ふと
視界に入る背中
〇〇「……」
一瞬、止まる
なんとなく見覚えある
フォーム
雰囲気
シルエット
〇〇「……え」
少し近づく
確信に変わる
〇〇「……廉?」
小さく
でも声には出さない
そこにいるのは
廉
何も気づかず
黙々とトレーニングしてる
汗かいて
集中して
いつも通りの空気
〇〇「……」
時間止まる
ついさっきまで考えてた存在
夢の中にいた人
そのまま現実にいる
しかもこんな場所で
〇〇「……なんで」
頭追いつかない
でも目は離せない
動き一つ一つ
リアルすぎて
夢と重なる
〇〇「……」
一歩も動けない
声も出ない
ただ見てる
廉はまだ気づかない
完全に集中してる
その距離
遠くもない
近すぎもしない
でも
踏み出せば届く距離
〇〇「……どうする」
自分に小さく
話しかけるか
そのまま戻るか
心臓だけ
少し速い
夢の余韻
さっきまで薄れてたのに
一気に戻る
〇〇「……」
足が動かない
その時
廉、ふっと動き止める
タオル取る
顔上げる
視線、少しだけ動く
〇〇「……っ」
咄嗟に目逸らす
でも
もう遅いかもしれない
空気が一瞬だけ変わる
現実が
夢に追いついた瞬間みたいに
静かに
でも確実に。
廉、タオルで汗拭きながら
ふっと顔上げる
視線が流れる
そして
止まる
廉「……あれ」
少しだけ目細める
〇〇「……」
動けない
完全に見つかった
廉「……〇〇?」
確信に変わる声
〇〇「……久しぶり」
やっと出た言葉
距離はそのまま
近くも遠くもない
でも
一気に現実になる
廉「なんでここにいんの」
軽く笑う
いつも通りのトーン
〇〇「それこっちのセリフ」
少しだけ力抜ける
廉が“普通”だから
〇〇も少し戻れる
廉「俺、たまに来てる」
〇〇「……そうなんだ」
知らなかった
当たり前だけど
少しだけ引っかかる
廉「〇〇は?」
〇〇「……呼ばれた」
廉「誰に」
〇〇「風磨」
廉「あー…」
納得した顔
廉「らしいな」
少し笑う
その空気
懐かしい
でも
どこか距離ある
〇〇「……」
一瞬だけ間
何話せばいいか分からなくなる
夢のこと
頭にあるのに
言えるわけない
廉「……」
廉も少しだけ間
でも
すぐ戻る
廉「ちゃんとやってんの?」
顎で器具の方指す
〇〇「一応」
廉「一応かよ」
〇〇「さっき死にかけた」
廉「想像つく」
笑う
〇〇「……」
その笑い方
変わってない
それだけで
少しだけ胸ざわつく
〇〇「……ね」
ぽつり
廉「ん?」
〇〇「最近さ」
言いかける
止まる
“夢見た”なんて言えない
〇〇「……なんでもない」
逸らす
廉「なにそれ」
少し笑う
廉「言えよ」
〇〇「いやいい」
〇〇も少し笑う
でも
完全には軽くない
廉「……そっか」
無理に聞かない
その距離感も
昔と同じ
〇〇「……」
また少し沈黙
でも気まずくはない
ただ
“何かあるのに言ってない”空気
その時
遠くから声
慎太郎「〇〇ー!」
ジェシー「どこ行ったー!」
現実戻る
〇〇「……呼ばれてる」
廉「だな」
〇〇「……戻るわ」
一歩引く
廉「おう」
軽く
それだけ
〇〇「……」
少しだけ振り返る
でも
それ以上はない
〇〇「またね」
短く
廉「またな」
同じ温度
そのまま歩き出す
背中向ける
数歩
進んで
〇〇「……」
心臓
さっきより速い
夢とは違う
でも
近い何か
〇〇「……やば」
小さく呟く
さっきまで整理できてたのに
また揺れる
でも
止まらない
そのままみんなの方へ戻る
ーーー
廉side
〇〇の背中見送る
廉「……」
少しだけ間
タオル持ったまま
廉「……久しぶりにしては」
ぽつり
廉「普通すぎたな」
小さく笑う
でも
その目は少しだけ違う
完全に“何もない顔”じゃない
廉「……」
もう一回トレーニング戻る
でも
さっきより少しだけ
集中切れてる
ーーーーーーー
〇〇が戻ると
慎太郎「どこ行ってたの」
ジェシー「探したんだけど」
〇〇「ちょっと見てただけ」
樹「迷子かよ」
〇〇「ならないし」
軽く返す
でも
少しだけテンポ遅い
風磨「顔違くね?」
鋭い
〇〇「は?」
ジェシー「なんかあった?」
〇〇「何もない!」
即
でも
ほんの少しだけ
ズレてる
北斗「……」
その変化
見逃さない
北斗「どこ行ってた」
低く
〇〇「奥、」
それだけ
北斗「……」
一瞬だけ間
何か察する
でも
聞かない
〇〇「……」
自分でも分かる
さっきの余韻
まだ残ってる
消えてない
風磨「まぁいいや」
風磨「休憩終わりな」
〇〇「え、もう?」
ジェシー「いくよー」
慎太郎「後半戦」
〇〇「無理ー」
でも
体動かすしかない
ーーー
再開
動きながらも
頭の中
さっきのまま
廉
会話
距離
夢じゃない
現実
〇〇「……」
一瞬だけ動き止まりそうになる
北斗「ほら」
低く
現実に引き戻す声
〇〇「……」
そっちを見る
北斗
ちゃんと“今ここ”にいる存在
〇〇「……うん」
小さく
また動き出す
この日
完全に整理なんてできない
でも
一つだけはっきりしてる
“まだ終わってない感情”がある
そして
“今そばにいる存在”もある
その両方を抱えたまま
時間は進んでいく。
後半戦
風磨「はい次!」
ジェシー「ラストセット!」
慎太郎「動け動けー!」
〇〇「……っ」
体は動いてる
でも
意識はほぼない
頭の中
さっきのまま
廉
顔
声
距離
“またな”
あの一言
何回もリピートされる
〇〇「……」
動きが一瞬遅れる
樹「おい、止まんな」
〇〇「……やってる」
返すけど
集中できてない
数分後
終了
〇〇「……はぁ…」
その場に座り込む
さっきと違う疲れ
体より
頭の方
ジェシー「今日ガチだな」
慎太郎「いい汗」
樹「顔死んでるぞ」
〇〇「ほっといて」
でも
笑えない
〇〇「……」
ぼーっと前見る
完全に抜けてる
風磨「なに」
すぐ気づく
〇〇「……別に」
視線逸らす
風磨「嘘」
〇〇「ほんと」
でも
弱い
ジェシー「絶対なんかあったじゃん」
慎太郎「さっき戻ってきてから変」
樹「分かりやすい」
〇〇「……」
黙る
言えない
でも
顔に出てる
風磨「奥行ったよな」
〇〇「……うん」
風磨「で?」
〇〇「……」
一瞬
迷う
でも
隠せる状態じゃない
〇〇「……廉いた」
ぽつり
空気、止まる
ジェシー「え?」
慎太郎「は?」
樹「マジで?」
風磨「……あー」
一人だけ納得
〇〇「……普通にいた」
まだ現実感ない声
ジェシー「そんなことある?」
慎太郎「タイミングえぐ」
樹「で、話した?」
〇〇「……ちょっとだけ」
風磨「何話した」
〇〇「普通のこと」
でも
その“普通”が
一番やばい
〇〇「……」
視線落ちる
〇〇「なんかさ」
ぽつり
〇〇「全然変わってなかった」
小さく
ジェシー「……」
慎太郎「それきついな」
樹「リアルすぎるやつ」
風磨「だから顔か」
〇〇「……」
否定しない
〇〇「夢見たばっかでさ」
つい出る
全員見る
〇〇「で、さっき普通にいて」
〇〇「普通に話して」
〇〇「……意味わかんない」
混乱そのまま
ジェシー「そりゃそう」
慎太郎「追いつかん」
樹「タイミング悪すぎ」
風磨「いや、良すぎるだろ」
〇〇「どっちでもいい」
少し強め
でも
そのまま力抜ける
〇〇「……なんか」
〇〇「戻りそうになる」
小さく
本音
静かになる
ジェシー「……」
慎太郎「……それは」
言葉詰まる
樹「まぁな」
風磨「普通」
はっきり
〇〇「……」
少しだけ救われる
“普通”って言われるだけで違う
でも
楽にはならない
〇〇「……」
またぼーっとする
頭の中
完全に廉
さっきの距離
表情
声
全部残ってる
消えない
その横で
北斗「……」
何も言わない
会話全部聞いてる
“廉いた”
“戻りそうになる”
全部
ちゃんと入ってくる
北斗「……」
グラス持ったまま
少しだけ目線落とす
でも
口は出さない
今は
何言っても意味ないって分かってる
〇〇の中
完全にそっち
北斗「……」
小さく息吐く
それでも
目だけは一瞬だけ向く
〇〇の方
完全に上の空
さっきまでのジムの顔じゃない
北斗「……」
戻ってきてない
まだ向こうにいる
ーーー
〇〇「……もう帰ろ」
ぽつり
急に
ジェシー「え、もう?」
慎太郎「まだいけるだろ」
〇〇「無理」
即
〇〇「ちょっと無理」
今回は本気
風磨「……だな」
察する
樹「送る?」
〇〇「いい」
首振る
〇〇「一人でいい」
そのまま立ち上がる
ジェシー「大丈夫?」
〇〇「うん」
でも
大丈夫じゃない
慎太郎「気をつけてな」
〇〇「ありがと」
軽く手振る
ーーー
そのまま出口へ
誰も止めない
止められない
今の状態
分かってるから
ドア開ける
外の空気
少し冷たい
〇〇「……」
深呼吸
でも
頭の中は変わらない
廉
廉
廉
〇〇「……やば」
小さく
完全に持っていかれてる
前向いたはずなのに
整理したはずなのに
一瞬で戻る
〇〇「……なんで今」
タイミング悪すぎる
でも
会えたこと自体は
嫌じゃない
むしろ
嬉しかった自分もいる
それが一番厄介
〇〇「……」
歩き出す
足は進むけど
気持ちは止まったまま
ーーー
ジム内
静かになる
ジェシー「……行ったな」
慎太郎「完全にそっちだな」
樹「仕方ない」
風磨「まぁな」
現実的
ジェシー「北斗」
振る
北斗「……なに」
ジェシー「大丈夫?」
北斗「何が」
ジェシー「いや、その」
言葉濁す
北斗「……」
一瞬だけ間
北斗「別に」
短く
でも
完全な“別に”じゃない
樹「まぁ今はな」
慎太郎「無理だろ」
風磨「今は放置が正解」
ジェシー「だな」
北斗「……」
何も言わない
ただ
少しだけ視線外す
北斗「……」
分かってる
今は
何しても意味ない
北斗「……」
グラスの水、一口
北斗「……タイミング悪」
ぽつり
誰にも聞こえないくらい小さく
でも
それが全部
〇〇はまだ知らない
自分の中の“揺れ”が
どこに向かうのか
そして
北斗は何も動かない
動けない
このタイミングでは
まだ。
ーーーーーーーーー
廉side
ジム・別フロア
トレーニングエリア
廉「……」
ダンベル置く音
呼吸、少し荒いまま
でも
さっきからずっと
集中できてない
視界の端に入った
“あの感じ”
〇〇
廉「……おったよな、今」
小さく
確信はある
見間違いじゃない
でも
声かけるタイミング、逃した
廉「……」
タオルで汗拭きながら
少しだけ考える
行くか
やめとくか
別に約束してたわけじゃない
たまたま同じ場所にいただけ
それなのに
廉「……なんで迷ってんねん」
小さく笑う
前なら
迷わず行ってた
でも今は違う
別れてる
距離もある
しかも
あいつの周りには
あいつの世界がちゃんとある
timeleszそして、仲のいいSixTONES
あいつが一番気楽にいられる場所
そこに
“わざわざ自分が入っていく理由あるか?”
頭では分かってる
廉「……」
でも
足が止まってる時点で
もう答えは半分出てる
さっきの〇〇の顔
ぼーっとしてて
少しだけ無防備で
見たことある顔
あれ
たぶん
“気抜いてる時の顔”
廉「……はぁ」
小さく息吐く
廉「俺会いたかったんやろな、普通に」
ぽつり
誰に言うでもなく
認める
理由つけても意味ない
廉「……ちょっとだけやし」
自分に言い訳みたいに
そう言って
足動く
廊下出て
さっき見えた方向へ
歩きながら
廉「……おらんかったら、それでええし」
保険かける
でも
少しだけ早くなる足
そのまま
フロアに入る
――
ジムのフロア
夜、22:00すぎ
風磨、樹、ジェシー、慎太郎、北斗
その空気の中に
後から入ってくる
廉「……あれ」
足止める
視線、自然に探す
でも
いない
廉「〇〇、おらん?」
ストレート
風磨「……今帰った」
慎太郎「タイミング最悪」
ジェシー「マジで今」
樹「あとちょいだったな」
廉「……は?」
一瞬だけ止まる
廉「どこ行ったん」
風磨「普通に帰り」
廉「……そっか」
短く
でも
視線、まだ一回だけ動く
確認するみたいに
やっぱりいない
空気、少しだけ間
ジェシー「惜しいねぇ」
慎太郎「これは悔しいやつ」
樹「呼んでねぇのに来るのがまたな」
廉「別に」
すぐ返す
でも
廉「見かけただけやし」
少し遅れて付け足す
風磨「見かけたから来たんだろ」
ニヤッと
廉「……まぁな」
一瞬だけ認める
その感じ
軽くない
北斗「……」
そのやり取り
ずっと黙って聞いてる
視線は外さない
廉「……」
ふっと周り見て
廉「ここ、よく来るん?」
風磨「最近な」
慎太郎「〇〇も今日初めて来た」
ジェシー「でもたぶんまた来る」
樹「ハマるタイプだろあいつ」
廉「……へぇ」
小さく
でも
ちゃんと拾ってる
廉「一人で?」
風磨「最初はな」
風磨「途中から俺らと合流」
廉「……そっか」
また少しだけ間
北斗「……」
グッとペットボトル握る
無意識
廉「……」
その様子
一瞬だけ見る
でも何も言わない
廉「……まぁええわ」
軽く流すように言う
でも
廉「また来るんやろ?」
自然に続ける
風磨「まぁな」
慎太郎「来るでしょ」
ジェシー「たぶんすぐ」
樹「今日嫌々だったけどな」
廉「はは」
少し笑う
廉「らしいな」
その言い方
ちゃんと知ってる側
北斗「……来るなら」
ぽつり
全員、一瞬だけ北斗見る
北斗「ちゃんと来るだろ」
低く
短く
廉「……」
一瞬だけ止まる
その言葉の意味
ちゃんと分かる
廉「……まぁな」
少しだけトーン落として返す
でも
引かない
樹「なにその会話」
ジェシー「静かにやりあってるじゃん」
慎太郎「やめろって」
風磨「分かりやす」
廉「別にやりあってへんわ」
笑う
北斗「……してねぇよ」
同時に
空気、少し緩む
でも
奥はそのまま
廉「……」
ボトル一口飲む
廉「まぁでも」
廉「今日おらんかったならしゃーない」
軽く
でも
廉「次会えたらでええし」
そのまま続ける
自然に
“終わらせてない言い方”
北斗「……」
その一言
そのまま受け取る
北斗「……」
目、少しだけ細める
でも何も言わない
風磨「いいじゃん」
風磨「そのスタンス」
樹「動くやつだな」
慎太郎「おもろ」
ジェシー「楽しみ増えた」
廉「お前らほんまに」
苦笑い
でも否定しない
その中で
北斗「……」
静かに立ち上がる
慎太郎「どこ行く」
北斗「水」
短く
そのまま少し離れる
廉「……」
その背中
少しだけ目で追う
廉「……やりにくいな」
ぽつり
樹「今さら」
ジェシー「むしろ分かりやすくていい」
慎太郎「当事者2人いるしな」
風磨「いや3人な」
全員、一瞬だけ笑う
廉「……」
もう一回だけ
入口の方見る
いないって分かってても
廉「……まぁ、ええか」
小さく
でも
完全には終わってない顔
そのまま
輪に残る
帰らずに
“次”をちゃんと残したまま
夜はまだ続く。
ーーーー
北斗side
ジムのフロア
最初に気づいたのは
声
廉「〇〇、おらん?」
その一言
北斗「……」
一瞬で分かる
“来た理由”
わざわざここに来て
最初に出る名前がそれ
偶然じゃない
北斗「……」
グラスじゃなくてペットボトル持ってる手
ほんの少しだけ強くなる
でも顔には出さない
風磨「今帰った」
その返し聞いて
ほんの一瞬だけ
廉、止まった
北斗「……」
見逃さない
ああいう一瞬
分かりやすい
北斗「……」
内心
思う
“ちゃんと来るんだな”
ああやって
理由つけてでも
会いに
廉「また来るんやろ?」
自然に聞く
あれも
ただの会話じゃない
北斗「……」
耳に残る
“また”
簡単に言うけど
ちゃんと“次”見てるやつ
風磨たちの返しも
軽いけど
全部繋がってる
北斗「……」
その流れの中で
ぽつり
北斗「……来るなら」
一瞬だけ空気止まる
北斗「ちゃんと来るだろ」
自分でも分かる
余計な一言
でも
止まらなかった
廉「……まぁな」
返してくる
逃げない
その感じ
やっぱりそうかって思う
北斗「……」
静かに息吐く
正直
やりにくい
でも
嫌じゃない
ただ
分かりやすくなっただけ
北斗「……」
視線、一瞬だけ外す
でもすぐ戻す
廉の様子
ちゃんと見てる
余裕そうに見えるけど
完全に余裕でもない
さっきの“いなかった時の間”
あれが残ってる
北斗「……」
少しだけ思う
“同じかよ”
状況は違うけど
やってることは似てる
会いに来て
いなかったら
それでも引かずに
“次”に繋げる
北斗「……」
小さく息吐く
風磨の言葉がよぎる
“焦んな、でも逃すな”
まさに今
北斗「……」
立ち上がる
慎太郎「どこ行く」
北斗「水」
短く
そのまま少し離れる
正直
一回距離取りたかった
あの空気の中にいると
余計に考える
歩きながら
北斗「……」
さっきのやり取り
全部なぞる
廉の言葉
“次会えたらでええし”
あれ
軽く言ってるけど
動くやつの言い方
北斗「……」
少しだけ目細める
分かってる
ああいうタイプは
止まらない
自然に距離詰めてくる
しかも
〇〇が一番反応しやすいタイプ
それも分かってる
北斗「……はぁ」
小さく息吐く
でも
焦りすぎるのも違う
この前の夜
あの距離
あれがある
北斗「……」
頭の中に残ってる
肩に寄ってきた重さ
無防備な顔
“ちょっとだけ、したい”
あの一言
北斗「……」
一瞬だけ目閉じる
あれがある限り
まだ終わってない
北斗「……」
ボトル開けて
一口飲む
北斗「……でも」
小さく
北斗「動くやつは動くよな」
ぽつり
認めてる
廉のこと
北斗「……」
少しだけ口角下がる
悔しいとかじゃない
ただ
状況が見えてるだけ
北斗「……」
それでも
北斗「……別に」
小さく
北斗「負ける気はねぇけど」
誰にも聞こえないくらい
そのまま
もう一口飲む
少しだけ落ち着く
戻る前に
一回だけ整理する
“今の距離でいい”
“でも止まらない”
そのバランス
北斗「……」
ゆっくり息吐く
そのまま振り返る
またあの空気に戻る
でも
さっきとは少し違う
北斗の中だけ
少しだけ
スイッチが入ったまま。