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「あー…」
情けない声を出しながら天井を見る
何徹目でしたっけ?
指を1本1本伸ばしながら数えるが残念ながら足りなかった。
「指あと50本くらい増えませんかねぇ…?」
ふっ、と小さな笑いの後、そんな事を言っている場合ではないなと彼ー日本国はデスクに向き合う
「さ!もうすぐ終わります!待っててくださいね愛しのマイホーム!」
「よーっし、やっと自宅に帰れますよ!」
パソコンの電源を落としてからの彼の足取りは軽かった
鼻歌混じりの小走り
気付かないわけですよ
だって
それはこの世に有るはずがない、いや、有るはずが無かったモノでしたので
妙な浮遊感を感じ続けた
痛いほどの日差しで目が覚める
チクチクとした草
鳥の声
「っは!?」
慌てて身を起こし状況を理解しようとする
衣服が変わっていて持ち物は無い
「…うーん、とりあえず人を探しましょうかね…っよっと!」
少しふらついたが無事立てた
改めて見るとすごい景色だ
どこまでも広がるような草原と奥にそびえ立つ高い山
目を凝らすと明らかな人工物が有る
「あそこを目指してみよう!」