こちらはirxsのnmmn作品(青桃)となります
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ご本人様方とは一切関係ありません
ワードパレットでリクエストいただいた3つの言葉(サブタイトルになってます)を本文中に使用してのお話になります
私なりの青桃さんの人間的解釈をぎゅっと詰め込んだ話です。
本当に強いのは、青さん桃さんのどっちなんでしょうね。
大好きだった、今まで。
…いや、今でも好きだよ。
そう言ってしまいたい言葉を呑み込んで、伝えたのは真逆の「別れ」だった。
好きなのに何で離れなきゃいけないのって、お前はきっと疑問に思うんだろう。
俺の言葉の真意を探ろうと、ピンク色の瞳がこちらを覗き込むようにして深く瞬きを繰り返した。
幸せにしてやる自信がないわけじゃない。
さすがの俺でもそこまで自己肯定感は低くない。
誰にも負けないと自負するものもあるし、一生お前だけを愛すると誓える。
それが今後も不変な真実だということも「知っている」。
だけど、自分にとって唯一の存在であっても、お前にとっての俺はそうじゃないかもしれないってことも知っている。
そう理解していながら、一つの場所に留まっている人間じゃないお前をこの腕の中に閉じ込めておくのは本意じゃない。
俺とは違う、どこにでも行ける強さをお前は持っているから。
…だから、別れてほしい。
こんな道しか選べないのは俺が弱いからだと分かっているけれど。
お前の未来と、俺の胸の奥底に押し込んだ最後の自尊心を守るために。
俺の言葉に耳を傾けていたピンクの瞳が揺れた。
泣かれるか、責められるか。
どんな答えでも…たとえこちらを罵倒するような言葉が飛び出したとしても、甘んじて受け入れなければならない。
そう思ったけれど、あろうことかあいつは声を立てて笑いだした。
低く掠れたような声が、こらえきれずに…それでもいつもより高めのトーンで笑う。
放っておけば涙すら流しそうなほど大笑いしていた。
そんな様子を、思わず面食らった表情で眺めるしかない。
「…うん、俺もそう思うよ。まろは自己肯定感低くない」
笑いすぎて本当に涙が出そうだったのか、ないこは自分の目元を拭う仕草をしながらそう言った。
「まろはさ、他人と比べてるんじゃないんだよね。自分の理想に今の自分がどれくらい届いてるかを測って、そこに対する妥協がなく誠実なだけ。常に高いところを目指してるから満足できることがなくて、それを周りには自信がなさそうって取られて自己肯定感が低いって思われるだけ」
ないこが俺を分析するような言葉を投げるのは、多分これが初めてだった。
年上であることと社会人として数年先輩であることからこれでも立場を立てているつもりなのか、いつもはこんな風に俺を評価したりしない。
「内心はちゃんと自信家だと思うし、それだけの努力もしてきたじゃん。誰にも負けないものを持ってる。それなのに俺のためを思って退こうとするんだから、優しい通り越してお人好しだよね」
目を細め、ふふ、と口元に手を当てておかしそうに笑う。
「弱くなんかないよ、まろは。むしろ強いと思うよ。…でもさ」
一度言葉を切って、ないこはテーブルの上に頬杖をついた態勢でニッと口角を上げてみせた。
「俺は弱いから、別れてなんてやんないよ」
コメント
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どうやったらこんな神作が、、、 これからもがんばってください!