テラーノベル
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〜前置きです〜
私、保科さんと鳴海さんが付き合った世界線のほのぼのを書いてみたかったんです。ずっと。
主が普段書いているのは、基本原作でもあり得そうな二人の距離感で「ぎり犬猿」を保ってるんですけど、
シリアスなものばっかりだと心が疲弊していくし、、やっぱ甘いのも見たい&書きたい!
っていうことで。
以下、でっろでろ鳴保です〜
「……なあ、亜白。聞いてくれ」
執務室の静寂を破ったのは、やけに真剣な鳴海の声だった。
カタカタとキーボードを打っていた亜白は、視線も上げずに返す。
だって、どうせ…
「……保科との惚気なら聞かないぞ。昨日ので十分だ」
「違う!!」
非常に食い気味だった。
「今度は断じて惚気じゃない!!」
その勢いに、さすがの亜白も指を止める。
「……で?」
すると、目の前の男は、何故か深刻そうに額を押さえた。
「…..保科の、」
「保科の生活力が、高すぎるんだ……っ」
「はぁ?」
理解できない、という顔を隠しもしない亜白をよそに、鳴海は遠い目をした。
「この前な……」
ぽつり、と語り始める。
『夕飯作りすぎてもうて。よかったら食べに来ませんか?』
『鳴海さんの好きなカレーですし』
「——こんならいんが送られてきたんだ!!」
ばんっ、と机を叩く。
「まずこの時点で惚れるだろ?!」
「……」
亜白は無言だった。
というか、既に帰りたい顔をしていた。
が、鳴海は止まらない。
「で、実際行ったらめちゃくちゃ美味くて……。ちょっと辛いなって言った瞬間、来客用のコースターと一緒に水出てくるし」
「“カレーの他は何もないですけど”とか言いながら、普通に副菜三品あるんだぞ?!」
「しかも全部ちゃんと美味い!!」
「……はいはい」
「あと、ボクが風邪ひいた時もな——」
まだあるのか。
亜白はそっと目を閉じた。
「寝落ちして起きたら毛布掛けられてて、エアコンの温度も変わってて、薬も“食後用”で時間ごとに分けて置いてあって……」
「買ってきてくれたOS-1、ラベルまで剥がしてあったんだぞ……?」
「……細かく覚えすぎてて逆に怖いんだが」
「ん? 何か言ったか?」
「いや、別に」
「ああ、あとこの前スーパー寄った時もだな——」
「特売の時間だからって、ボクだけ先帰らされたんだけど」
「帰ったら追加でケーキ買ってきてて……しかも、ボクの分だけじゃなくて、自分用のモンブランもちゃっかり買ってるの、妙に生活感あって良くないか……?」
「冷蔵庫開けたら、ちゃんと翌朝用にコーヒーゼリー冷えてるし……」
「あと洗剤の詰め替えが——」
「もういいストップだ鳴海。」
亜白はついに額を押さえた。
「結局惚気じゃないか。耳にタコができる」
「近況報告だが???」
「なお悪い」
ぴしゃりと言い切られる。
鳴海は納得いかない顔をしたが、亜白はもう仕事に戻っていた。
カタカタ、と再びキーボードの音が響く。
「……はぁ。保科も大変だな」
「なんて?」
「独り言だ、何でもない」
——その後。
「……鳴海さん、ほどほどにしといてくださいね?」
_____帰宅後、 理不尽にも鳴海の話がうざいと亜白から苦情をつけられた保科は、苦笑交じりでそう叱り、
「はあ?! 事実しか言ってないが?!」
と本気で不服そうにする鳴海を見て、
保科は「もう勘弁してや……」と、ひっそり頭を抱えたのだった。
ちゃんちゃん!!
〜あとがき〜
…..うん。またもや、
メモには
「生活力ある保科」と
「惚気なら聞かないぞ。」と
「作りすぎたから来ませんか」
しか書かれてなかったのに、手が勝手にぃぃ
これじゃタイトル詐欺じゃないですか!!
(いいこと)
もはやこれはメモ帳ではないですね、はい。
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