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うさぎのプロポーズ

1 - 第1話 月のトラウマ

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2022年07月22日

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「月、いい加減告れば?」

「だからこのままでいいって言ってるでしょ?」

私は音水月。そして今話しているのが親友の宇野恋雪ちゃん。私は1年生の時から一条亜嵐くんに片思いをしている。

「ちぇー。」

恋雪ちゃんはずっと告れ告れと言ってくる。

「月にも事情があるんだよ。ね。」

「璃音!そうそう。」

鈴峰璃音は同じ吹奏楽部員の男子で、部内で1番と言っていいほど楽器がうまい。

チャイムがなり、私たちは席に着いた。



私たちのクラスは美術室から帰ってくるところで、他クラスとすれ違った。

「通れないね」

「ね。」

仕方なく立ち止まって通り過ぎるのを待っていると

「なあ、あれって…」

「ああ、田中の…」

ああ、まただ。

「やだなぁ。」

「もう、気にしない!中学の時のことなんでしょ?」

「まぁそうなんだけどさ」

私は、中学の時にとある男子に告白をした。

振られてしまったけれど。

忘れたいのに、環境が忘れさせてくれない。

しかもその男子とは高校も一緒になってしまった。泣きっ面に蜂である。

「ほら、行くよ」

「うん、ありがと」

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