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みー
8
Codeレイ
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第15話、最終話、完結お疲れ様でした! アモンと主の再会シーンが本当に良かった…離れ離れの期間、アモンがどれだけ主を想ってたかが伝わってきて、抱きしめた瞬間はこっちも涙腺にきたよ。そしてアイリスって名前、ちゃんと花言葉から来てるのもニクいな。「希望」って、この物語にぴったりだよ。 執事一同が主を守る立場から、今度はアイリスも含めて家族みたいに包み込んでるのが温かくて、読後感がすごく良かった。お疲れさま、みーさん!
──
「…っ、俺は◯◯さんも子供の事も手離したくないっす!俺のわがままなのは、分かってるっす…でも、ずっと一緒に居るって…約束したじゃないっすか…」
アモンは心の内を口にしたが、既に主の心はもう決まって居るようにも思えた。
アモンは主の次の言葉を聞くのが怖かったが、どうしようも出来ない事に情けなくなってきた。
「アモン、私が動けるようになったら少しだけ時間をちょうだい?…色々と整理しないといけない事がたくさんあるから。」
アモンは主の言葉に了承せざるを得ない状況だと悟った。
それから主が動けるようになるまでの期間はずっと、アモンは主から離れる事はなかった。
どんな時も一緒で、笑った顔も驚いた顔も泣いている顔も喜んでいる顔も怒っている顔も…全てが愛おしくて、忘れたくなくてしっかりと心に刻み込んだ。
主の居た世界に戻る日─
執事達皆がお別れの挨拶に来た。
主は執事達皆の顔をしっかりと見て、それぞれにお別れの挨拶をした。
ラムリとテディは泣きじゃくっていた。皆涙を浮かべたり、強がっている者も居た。そして最後に、アモンとのお別れの挨拶をした。
「◯◯さん、お元気で。」
「…うん。アモンと出会えて良かった。本当にありがとう。…愛してるよ、アモン。」
執事達皆が居るのは分かっているが、自然と2人はキスをした。アモンは、主を優しく抱き締めながら主が抱く我が子の頭を撫でた。
離れたくない1秒でも長く一緒に居たいとアモンは思うが、無理なのは分かっているからなのか、主と我が子からけして離れる事は無かった。主が指輪を外すと、アモンの目の前から消えていった。
「っ、……。」
アモンは言葉に出来ない想いを抱えながら、しばらくその場に泣き崩れていた。
†††
主は自身が住んでいるマンション居た。
「…早く、やる事ならなきゃね。」
主は我が子に言うように自身に言い聞かせるように言うと、静かに涙を流した。
それからは主は忙しい毎日だった。仕事の事や家族の事。特に、家族の事は大変な問題が多かった。
そんな中慣れない子育てに、ミヤジとハナマルが居た事がどれだけ有難かったのを身に染みた。 それでも、小さな命を守るために主は必死に頑張った。
❦❦❦
屋敷はしんと静かだった。
主が居た頃とは違い、明るさはなく執事達は淡々と仕事をこなしていた。
アモンは仕事はこなすもののどこか覇気がなく、笑顔はほとんど見せず、から元気で居る事が多かった。
(◯◯さん…早く帰ってきて下さいっす…)
アモンは毎日、主のために生きてきた。今すぐにでも会いたいのに、自身は主の居る世界には行けない事にずっともやもやしていた。
その日は雨が降っていたので、掃除の手伝いをしていたが、窓を拭く手がとうとう止まってしまっていた。
「アモン君!…そろそろお休み下さい。ここは、私がやっておきますから。」
ナックがアモンを呼び、休憩を勧めてきた。アモンは休憩を取っても何もする事がないし、何かをしている方が気が紛れるから良かったのだが仕事の邪魔になっているかもしれないと思うと、ナックの言う通りにするしかなかった。
2階執事室に戻り、溜め息をつきながらベッドに寝転がり、主の事を想いながら枕を抱き締めた。
アモンはこれじゃない!とばかりに枕を適当に投げてしまうと、入って来たボスキに当たってしまった。
「…アモン!いい度胸だな。」
(あ、ヤバ…)とアモンは思いつつも、何処か安堵していた。すると、ガタンッと主の部屋から音がした気がした。
するとアモンはボスキを振り払い、急いで主の部屋に向かった。いつも、何か音がする度に風だったり、猫だったりしたが、今回は違う気がした。
(◯◯さんっ…)
アモンは高鳴る胸を抑えながら、主の部屋のドアを開けた。すると、足をぶつけたらしい主が目の前に居た。
アモンは主をすぐに抱き締めた。
「◯◯さんっ!会いたかったっすよ…ずっと◯◯さんと子供の事ばっか考えてたっす…」
「…ただいま、アモン。ごめんね、遅くなっちゃった…でも、これからはずっと一緒だよ。」
アモンはベッドに寝かされた我が子を見て、だいぶ大きくなったように感じた。そして、我が子の方に体を向けて話し掛けた。
「…5ヶ月の間で何が出来るようになったっすか?ずっと◯◯さんの事、独占してたんすから今度は俺の番っすからね…」
アモンがそう言うと、子供がぺちんっとアモンの顔を叩いた。主はそれが、面白くてクスっと笑ったが、アモンはこの野郎と言わんばかりにくすぐった。そして、 キャッキャと笑う我が子を抱き締めながら、再会を喜んだ。
すると次第に、なんだか騒がしいという事で本邸の執事達が集まりだした。 主を見た執事達は皆喜び合い、その日は主が来てくれたお祝いでパーティーをした。
ロノが美味しそうな料理をたくさん作ってくれて、ベレンもピッツァを作ってくれて、食堂では主を囲って皆笑顔で居た。
テディは、主とアモンの子供の相手をしている時にふと思ったのだった。
「そう言えば、この子の名前って何ですか?全然誰も言ってなかったので、分からなかったんですけど…」
主とアモンは顔を見合わせ、我が子に近付いた。そして、優しい声で言った。
「アイリス。女の子っぽい名前なんだけど、この子は私達の希望だから。」
アモンは主の隣でむず痒くなった。最初は花言葉なんてほとんど分からなかった主だったが、自身と一緒に居る事でたくさん勉強して居たのを側で見ていたからだ。
「…アイリス…良い名前ですね!◯◯さん!」
テディが高い高いをすると、キャッキャと笑い、ハナマルはオムツを手際良く替えてくれたりと皆アイリスのお世話を積極的にしてくれていた。
ユーハンはアイリスが眠そうにしているのに気付いたのか、主が持って来ていたクーハンにそっと寝かせた。
「ゆっくりお休みなさいませ。」
「ありがとう、ユーハン。」
主はユーハンにお礼を言って、アイリスの頭を撫でた。執事達には何もかもお世話になりっぱなしで、何をどう返して良いのか分からなかった。 主はこうしてまた迎えてくれたお礼を執事達に言いたかった。
「皆、本当にありがとう。私、皆にお世話になりっぱなしだね…私じゃ何も出来ないけど、私の出来る限りを皆に尽くしたい。
まだ天使の事は片付いてない。だから、私も皆と一緒に戦いたい。皆とは違う戦う方法になるけど、私は皆のために出来る事をしたいの。 」
主がこれからの事を執事達に話した。
(執事達には何もかも敵わない、そんな事分かってる。私は…何も出来ないただの人間だから。でも、私に出来る事は絶対何処かにあるはず…)
主は多少の劣等感を抱いていたが、執事達はそんな事を微塵も感じてなかった。
その場に居た執事達は主の言葉を聞くやいなや、今まで談笑していた事が嘘のような空気の変わりようで、恭しく頭を下げた。
「私達は主様の為にございます。私達は主様とアイリス様を守る事を誓います。」
執事達は主の不安も何もかもを包み込み、主の行く先の盾にも矛にもなった。その執事達の力の源は主の存在…
これからどんな事が起きようとも主が居る限り乗り越えられるだろう──
†††
「アイリス!ダメだよ、パパが大事に育ててるお花なんだから…それに、ママの大好きなお花なんだから、大事にして。」
主はアモンが育てているお花に顔を近付け香りを楽しんだ。アイリスもそれを真似してお花に顔を近付けた。
「◯◯さんの真似してるんすか?」
アモンが主とアイリスの側に来て、アイリスの目線に合わせてしゃがみ込んだ。最近、歩くようになったアイリスはアモンの手を掴んでよちよちと一緒に歩いた。
主はその様子がとても微笑ましく、アモンの父親っぷりは目を見張るものがあった。積極的に育児をしてくれるので、主はそこまで忙しくする必要もなかった。
それに─
「よう◯◯、アモン!」
声がする方を振り向くと、そこにはボスキとハナマルが居た。ハナマルがアイリスを抱き上げると、嫌そうにして…
「あぶー」
と言ってハナマルの顔をぺちんっと叩き、アモンの方によちよちと歩いて行った。
「えぇー…やっぱ、パパの方が良いのか?」
その場居た、主、アモン、ボスキの3人は笑った。すると、アイリスも皆が笑っているせいかキャッキャと笑った。
皆の笑顔がこのまま続けば良いのに、と願うばかりだった。
Fin.
ここまで読んで下さりありがとうございます