⚠️STOP!⚠️
キャラ崩壊、解釈違い、自傷、虐待要素含みます。
苦手な方はご注意を。
それでは行ってらしゃいませ。
「何、ここ…」
目が覚めると自室でない天井に驚いて声を上げる。
「やっと起きたのかよクソ太宰。」
「ゲ中也…何でここにいるのさ!」
「そんなん俺が聞きてぇよ!!」
いつもの喧嘩が始まろうとしていたが、今回は違った。
ふと、目の前にあるモニターを見るとモニターに文字が浮かび上がったのだ。
どれどれと、読んでみるとそこには。
「「リスカしないと出られない部屋…?!」」
最悪、なんて言いかけた所で中也の顔が青ざめていく事に気づく。
僕はリスカが怖いのか、なんて思っていたがどうやら違うよう。
…嗚呼、中也は僕と同類だったのか。
「…早く出ないと森さんに怒られるよ。」
「あ、ぁあそうだな。」
明らかに動揺しているな、と考えつつ腕に巻いてある包帯をシュルシュルと捲っていく。
「なぁ、太宰。……それは全部何の傷だ?」
と、包帯を全て捲り終えたところに質問を投げかけてくる。
「嗚呼これ?ここは刺された跡、之はリスカの跡、此処は殴られた跡、とかかな。」
なんて淡々と説明する。
中也の方を見ると、酷く思い詰めているような、同類を見つけて安心したような表情をしていた。
「ま、そんな事よりちゃっちゃとやっちゃおう。…君もどうせ、初めてじゃないんだろう?」
「…やっぱ手前に隠し事は無理だな。…正確には手首を切った事はねェ。」
「…ふーん。どうせレグカとかアムカとかでしょ。」
「そうだよ。」
なんてもう全て諦めたように体をだらーんとさせる中也。
僕は早くここから出たいので用意されていた剃刀を
手に取り、サクッと手首を切る。
「…うわぁ」
「大丈夫か…?」
心配そうに顔を覗く中也を横目に、僕は笑っていた。
久しぶりに感じる愉悦。嗚呼そうだ、この快楽を求め続け僕は自分を傷つけていたのだ。
「…ふふ。ぁぁ♡堪らないね、この感覚。」
と、手首を何箇所も何箇所も切りつける。
手首が血で溢れ、所々には脂肪がチラついている。
「おい。」
右腕を中也に掴まれる。
「何。人の遊びを止めないでくれる?」
「もう辞めとけ。」
唯それだけ言い、僕の剃刀を回収した。
……っあ。もう少しで死ねたのに。
と、冷静になり思う。
「…中也、早く出よう。」
出てきた言葉はそれだけだった。
「…そうだな。」
と、中也は外套を脱ぎ、腕を捲り上げる。
確かに、手首に傷は無かった。”唯、手首には無かった。”
二の腕と腕の関節には夥しい数の傷跡と痣があった。
やっぱり、見えるところに無いだけで彼も僕と同類だったのだ。
「…はーッ」
と、意気込んだ後に用意されていたカッターナイフを手に取り手首を切りつける中也。
「ぃ゛ッてぇなァ……」
はは、なんて笑っているが実に痛そうだ。
真っ白で綺麗な手首にぷくっと赤い線が出来上がる。
…勿体ない。
感じたのはそれだけだった。
ピコン
「おい太宰、出れるぞ。」
「…ん、今行くよ。」
扉の前に来たところで少し寂しさを感じた。
彼もまた、僕と同じ被害者。
そんな中也ともう少しだけ一緒に、誰にも邪魔されない空間で話をしていたかったな。
なんて思うが、早く帰って手当と仕事をしなくちゃいけないのでぐっと堪える。
この事件は後に僕らの運命に大きな影響を与えるだろう。
何故だかそう思えた。