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ましゅのすけ🙄🩵@不定期
19
#初心者
ゆいぽん
772
おぼしずのしず
297
〇
123
#創作BL
「お邪魔しま~す!」
玄関の扉が閉まる。
それと同時に、葵は改めて現実を認識した。
好きな女の子が、今、自分の家にいる。
その事実だけで心臓がうるさい。
「これ、食べます?」
緊張をごまかすように、戸棚からお菓子の袋を取り出す。
「食べる~!」
美鈴は目を輝かせながら即答した。
先ほどまで告白の話をしていたとは思えないほど、いつも通りの調子だ。
「何する?」
ソファに座りながら美鈴が尋ねる。
「対戦ゲームがありますけど」
「それやる~!」
数分後。
葵の部屋には、ゲームの効果音と二人の声が響いていた。
「くらぇぇぇ!!」
葵が必殺技を叩き込む。
画面には勝利の文字が表示された。
「負けた~!!葵強すぎ~!」
コントローラーを持ったまま、美鈴が大げさに後ろへ倒れ込む。
「いや、たまたまですよ。」
そう言いながらも、葵の口元は少し緩んでいた。
好きな子と同じ部屋でゲームをしている。
しかも、美鈴は終始楽しそうだ。
今日の朝までの自分に話したら、きっと信じないだろう。
「もう一回!今度は負けないからね!」
美鈴は勢いよくコントローラーを構える。
その笑顔につられて、葵も自然と笑みを浮かべた。
「望むところです。」
ゲームは思いのほか盛り上がり、気付けば窓の外はすっかり暗くなっていた。
「ね~ね~?親には連絡するからさ~、泊まってってもいい?」
美鈴がコントローラーを置きながら、まるで明日の予定でも聞くような気軽さで言った。
「えっ!?」
葵は思わず大きな声を出してしまう。
泊まる。
つまり、美鈴が今日一日だけでなく、明日の朝までここにいるということだ。
「ん?」
きょとんとした顔で美鈴が首を傾げる。
どうやら自分がどれほど衝撃的なことを言ったのか、本人はあまり理解していないらしい。
「あ、はいもちろん大丈夫ですよ。」
慌てて平静を装いながら答える葵。
だが、その声はわずかに上ずっていた。
「やった~!じゃあ、お母さんに連絡しとく!」
美鈴は嬉しそうにスマホを取り出す。
そんな様子を見ながら、葵はそっと息を吐いた。
今日という日は、一体どこまで自分の心臓を酷使するつもりなのだろう。
時計の針は夜を指し始めていた。
「お風呂ってあるかな…?」
ソファの上でくつろいでいた美鈴が、ふと思い出したように尋ねる。
「ためたいというなら溜めますが、基本シャワーですね。」
葵がそう答えると、美鈴は少し考えるように「あー」と声を漏らした。
「じゃーそれで!いい?」
「もちろんです。」
葵は頷いた。
自分の家なのだから当然の返事だ。
しかし、なぜだろう。
美鈴が泊まると決まってからというもの、何を話していても妙に緊張してしまう。
一方の美鈴はそんなことなど気にもしていないらしい。
「じゃ、先借りるね~!」
軽い足取りで立ち上がると、そのまま洗面所の方へ向かっていく。
「タオルは棚の上にありますから!」
「はーい!」
元気な返事が返ってきた。
その声を聞きながら、葵は深く息を吐く。
今日一日で起きた出来事が多すぎて、まだ頭が追いついていなかった。
数時間前までは、告白して振られる覚悟しかしていなかったのだから。
数十分後。
美鈴が洗面所から出てきた。
「お待たせ~」
葵は思わず目を見開く。
美鈴が着ているのは、自分が貸したTシャツだった。
「あれ?変?」
「い、いえ!」
慌てて首を振る葵。
いつも制服姿しか見たことがなかったせいか、なんだか新鮮だった。
「ちょっと大きいかも~」
美鈴は袖をぱたぱたさせながら笑う。
「すみません。他にちょうどいい服がなくて……」
「気にしない気にしない!着やすいし!」
コメント
1件
こんばんは!はる。です。 第3話読んだー!美鈴ちゃんの「泊まってってもいい?」がまさかの切り札すぎて笑ったw 葵くん視点の「心臓酷使する」ってツッコミ、めっちゃ共感。あとお風呂上がりに葵のTシャツ着て「着やすいし!」って笑うシーン、あれは反則だわ…ずるい。 二人の距離感がじわじわ縮まってく感じが悶える。続きめっちゃ気になります!🔥