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短刀のような僕達の家族

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2022年02月15日

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短刀のような僕達の家族






























自分達の親はいつも真っ直ぐな人



反りがない…とでも言おうか。



自分達が人生でつまづいても

すぐ立ち直させ、歩かせる。



弓なりになっていな刀、



短刀のような両親だ。



親はよく言う






「すぐ起き上がって歩け。寄り道、回り道などするな。ただ、真っ直ぐに歩けばいい。

真っ直ぐで折れにくい人となれ。」






だからか、自分達は何があってもすぐ立ち直す


悲しい事があってもすぐ忘れる。

泣くこともない。




周りからは自己中心的な人と思われている。





自分はそんな両親とは別れたかった。






自分は兄より文を書く才能があった。







そして成人した。




兄は自分より先に小説家になった。

新人なのによく売れていた。


自分は文を書くのは好きだけど、小説家になりたいとは思っていなかった。







両親は言った。



「里津より沢山の本が売れたら自分の好きなように生きろ。」



自分は兄ちゃんに勝ったら小説家も辞めてもいい。

好きなように生きれると思っていた。














あの時からだ。






自分と兄ちゃんの関係が崩れたのは……


仲の良い兄妹だったのに













兄ちゃんに勝つという目標を持った。


もちろん、兄ちゃんも家族。


そして自己中心的。俺は日津花には負けない。そういう心を持った。


兄ちゃんとあまり話す機会がなくなった。

そして、ライバルになった。





喋ったとしても




「兄の自慢」「自分の才能」を言い合うだけ





自分は焦っている。だから兄ちゃんに自慢して誤魔化している。





何故焦っているか、自分は兄ちゃんより才能があるのに、勝てないからだ。


兄ちゃんの方が先に小説家になった。


自分たちは家族。

思っていることも同じ。


書く内容も少し似ていたからだ。




「パクリ」





そんな言葉が広がっていたからだ。








小説家になり、約5年が経った。





兄は死んだ。


交通事故。


両親は悲しむ、泣く






















いや、何も感じていない。


自分も何も感じていない。





親は言った。

「前を向け。泣くな日津花。」



例え兄ちゃんが死んでも兄ちゃんは自分の敵



そうとしか思わなかった。




バチが当たったのかのように自分も1ヶ月後

車に轢かれた。

そしてこちらの世界に来た。




あぁ、面白いストーリーだな。


あぁ、かっこいい主人公的な人だな。敦君は







「ガハッ」


里津

「君、もしかして弱い?」


「日津花ちゃん、危ないから逃げて。」

「探偵事務所に戻って…誰か、呼んで来て…」


日津花

「……」













そうだ、死ぬ時自分は、

「人を助けることをしたかった。」

そう言った。


神様はきっとそのチャンスをくれたんだ。


だからこの世界に来たんだ。



自分もこの世界の登場人物なんだ。


主人公を、





助けいないと。




日津花

「…異能力………」






⿴⿻⿸剣の花⿴⿻⿸







日津花

「まさか、こんな勝負になるなんて……」

「決着をつけよう。この世界で。」



「自分はただの木の役かもしれない。草の役かもしれない。だけど、ちゃんとこの物語の登場人物なんだ。」

「神様がくれたチャンス、絶対に逃さない🔪」



「い、異能力者?!」

「剣の異能力者……」




「いや、!日津花ちゃん!こんな相手に勝てる訳ない!助けを、助けを呼ぼう!」


日津花

「主人公を守るのが自分の役目。」


里津

「そして主人公達を殺すのが俺の役目。」

「決着をつけよう。日津花。」





なんで、なんで、







私はただ、





元の兄妹に戻りたいだけなのに
























日津花・里津

「殺してやる」















次回 兄妹喧嘩



next♡200

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