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side.涼架
元貴に、バレてた。
あの夜のこと。
そして若井だけじゃなく他の人ともってこと。
僕は思わず床に崩れ落ち、でも元貴は僕の腕を離さなかった。
そんなことないと、勘違いだと言い切れば良かった?
それともお酒を飲んで1回だけ、涼架くんってもしかしてって押し倒されてそれだけだって?
けど1回を喜んで受け入れたのは自分だ。欲求を満たしてくれると甘えたように距離を詰めたのも自分だ。
そんな自分を元貴に誤魔化せるほど器用じゃない。
その瞳はどんなに逸らしても僕の中を見透かすようにじっと見つめてくる。
知られたくなかった、何もかも。
都合がいいけど若井とのことも、亮平くんとのことも。
それなのにあの夜のことを聞かれていたのだと思うと羞恥心と絶望で無力に認めて返す言葉も無かった。
「ご、ごめん···なさい···」
恥ずかしい自分が晒されて謝る事しか出来なかった。
そんな僕に元貴が何か言おうと口を開いたその時。
「2人とも戻るなら声かけてよ···って、え?どうしたの?!何があったの?!」
若井が大丈夫?と僕の背中を撫でてくれた時、元貴にぐっと引っ張り起こされる。
あぁ、きっと怒ってるんだ。
けど元貴はなんでもない顔をしている。
「こけたみたいでさ、大丈夫?もう帰れるよね、若井も着替えて帰ろ 」
「あ、あぁ···そうだな···?」
不思議そうな若井を置いて逃げるように着替えてお疲れ様、と部屋を出る。
マネージャーさんの車に乗る瞬間に元貴が息を切らして僕の手を掴んだ。
「···っ、足、早すぎ。あ、俺の家行ってください、りょうちゃんも一緒に降りるんで 」
有無を言わさず乗った車の中、元貴は手を離してくれない。
けど痛いような握り方じゃなくて優しく包むように繋ぐだけ···いつも熱いその手がやけに冷たく感じた。
「あれで話おしまいになんて出来ないから」
「···ごめん」
元貴の部屋に入って隣に座るようにソファをトントンと叩くから大人しくそこに座る。
「なにに対して謝ってるの?」
「···全部、だよ。若井とのことも、亮平くんとのことも、僕が男性とそういうことしてるのも、全部」
元貴が眉間にシワを寄せている。
胸が痛い、本当なら言いたくない。
けど元貴のことを誤魔化すほど僕は上手く喋れないのはわかってて、そして若井を問い詰めかねないと思ったから。
僕のことを好きだと言ってくれる彼だからたぶん庇ってくれたりするんだろう。
そしてまた元貴の怒りに触れて、若井を傷つけて···それだけは、嫌だった。
「そんなにも若井に知られたくない?そんなにも···若井のこと···」
訪れる無言の時間、僕からは喋り出せなくて元貴の顔色だけをちらりと伺う。
「···言わないよ、若井には何も言わない」
「···ありがとう」
「だからりょうちゃんも言わないで」
「···?何を···?」
言わないって言ってくれたことにほっとして、けど元貴が言いたいことが分からなくて見つめたその目は黒くて光がなくて怖い。
「これから俺とすること」
そういうと元貴は僕を突き飛ばし、ソファに押し付けた。
ふいのことで抵抗も出来ない僕の上に元貴が重なって···唇を奪われる。
「ん···っ、···ぅー···!」
ぶつかるくらいの激しさで元貴はキスをやめない。
元貴の香水の匂いと息が苦しくてクラクラ、ふわふわする。
なんで、だめなのに、抵抗する力が弱まっていく。
舌が舐められて、吸われて···正直気持ちよくて。
「っ、は···ぁ···なんで···」
ぼんやりとした頭で元貴に問いかける。
何でこんなこと?なんで?どうして?
「俺とも、しよう?若井としてるようなこと、あいつとしてるようなこと。そしたら俺は、黙っててあげる」
元貴の手がゆっくりと僕を体を撫でる。
怖くて体が少し震えた。
元貴の言葉に、そして少し期待している自分に。
きき
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コメント
2件

うわっ…第6話、重くて苦しいけどすごく引き込まれたよ… 涼架の「全部ごめん」って謝罪がもう切なくて、本当は悪いことなんてひとつもないのにね。 元貴の「俺ともしよう?」って脅し方、優しいふりしてるのが逆に怖くてゾクッとした。 でも涼架がちょっと期待してる自分に気づいちゃうところ、人間の弱さと本音が滲んでて好きだな。 これからどうなっちゃうんだろう…続きが気になるよ🥀