第22話 「予感」
京輔の言葉を信じ、夏実は彼の後ろにくっついたまま【明けない夜の館】を進む。
ここは人が変装して驚かす類のものではないらしく、スタッフに報告しようにも近くにはいなかった。
そして――今度は夏実の腕を掴まれた。
「っ!!」
ほぼ同時に京輔の服を引っ張った瞬間、身体を引かれ、立っていた場所から引き剥がされる。
「――!」
夏実の動きに素早く反応し、場所を入れ替えたのだ。
「見えた! 走るぞ!」
「え、あっ……!」
京輔は走り出すが――その手は、しっかり夏実の手を握っている。
夏実一人を置いていかないよう、連れて行こうとしているのだろう。
「っ……」
夏実の胸の奥が、また暖かくなった。
順路を逆走して少し、京輔が足を止めた。
自然と夏実の足も止まり、薄暗い辺りを見回す余裕がやっと出てきた。
「いない……?」
「……いや」
首を振った京輔は、夏***********************
*************
***************************
************************
*************
*****
*****************************
*******
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!