※💙×💛 付き合ってます
💙視点
まだ残る程よい眠気を覚ますために背筋を伸ばす。いつもより早めに起きてしまった為、何を考えるでもなくリビングでスマホを弄っているが退屈だ。
ふと時計に目をやれば、短い針は9時半を指していた。退屈だと思いながらも1時間スマホをいじっていたらしい。
少し疲れを感じる瞳に目薬をさそうと立ち上がった時、リビングの扉が開いた。そこには眠そうに目を擦っている涼ちゃんが居た。珍しく遅い起床に笑みを向ける。
「おはよ、いっぱい寝れた?」
「……うん。」
起きたばかりとは言え、いつもよりテンションが低い気がする。そんな疑問を持っていれば、視線を下に落としたままの涼ちゃんにぽつりと名前を呼ばれる。
「若井……。」
「どしたの?」
おいで、と手を広げれば素直に抱きついてきた。ソファに座り直し、寝起きで温かい身体を膝の上に乗せる。
「嫌な夢でも見た?」
ピタリとくっついて離れない涼ちゃんに問いかけてみるが、小さく首を横に振られる。一体何があったのだろうか。そんなことを考えながら背中を優しくさすっていれば、急に顔を上げた涼ちゃんが薄く口を開く。
「…その、夢が…。」
キョロキョロと定まらない視線に首を傾げる。そんなに言い難い事なのか。
「わ、若井と…えっちする夢見…た。」
涼ちゃんの口から発せられた予想外の言葉に目を見開く。それと同時に、悪戯な考えが頭に浮かぶ。
「どんなことしたの?」
「え……?」
頬に朱を浮かべた涼ちゃんの驚いた顔がこちらに向けられる。暫く考え込んだ後、小さい声で応えてくれた。
「若井と、…手繋いで、した。」
恥ずかしそうに逸らされる視線が愛おしくて堪らない。そんな表情をされたらもっと虐めたくなってしまう。
「それで?」
「それでって、何…!」
潤んだ瞳に睨まれたが、全然怖くなんかないし寧ろ可愛らしい。
「その後はどうしたの?」
どんどんと赤く染まっていく頬に構わず、事細かく夢について質問攻めをする。
「そのあとは…一緒にお風呂はいった。」
「お風呂では?」
「………もっかいした。」
照れ隠しにぎゅっ、と抱きついて顔を埋めてきた涼ちゃんの頭を優しく撫でる。
「どんな風にしたの?」
投げかけた質問に反応を示さなくなった涼ちゃんの頬を指先でつつく。ふと視界に入った耳元が赤くなっていることに気付き頬が緩む。可愛い、そう言おうとした瞬間、いきなり顔を上げた涼ちゃんにじっ、と見つめられる。先程よりも顔が赤く、瞳もうるうると揺れていた。
「いじわる!!!!」
そう吐き捨てて膝の上から去っていってしまう温もりを目で追う。リビングから出ていく背中に、夢の内容を語っていた涼ちゃんの満更でもなさそうな表情を思い出す。今度同じ内容で再現してやろうかな、なんて思った。
コメント
2件
悪戯してる若井とそれに照れてる涼ちゃんかわよすぎません???最高すぎ😇