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元貴 side …
「ッ…これって…」
写真には見覚えのある”あの海”を背景に、俺、涼ちゃん、若井の3人が楽しそうに笑い合う姿が映っていた。この海、夢にも出てきた海だ。写真に残っているということは、俺が1度は行ったことある場所ということだ。俺は急いでスマホを手に取り、写真を開く。俺たちはよく記念に写真を撮ることが多い。だから、ここに行った記念で写真を撮っていると思うのだ。すると、2024年7月5日辺りのフォルダにあの写真と似たような海が映る写真を見つけた。
「…同じ海だ」
俺はここに来ていたんだ。全く覚えていなかった。他の写真を見てみると、どうやらライブで兵庫県に訪れた時に撮った写真のようだった。
なんだろう。この海に行かなきゃ行けない気がする。この海に行けば、若井に会える気がする。この海と若井が夢に出てくるのも、きっと関係があるだろう。俺は連絡先から、マネージャーさんへと電話を発信する。
「…もしもし?」
「もしもし、大森さん?こんな時間にどうかされましたか?」
マネージャーさんは少し眠そうな声で電話に出た。俺はスケジュールを確認しながら、マネージャーさんに問いかける。
「今週の12月23日、この日って午前中だけ仕事があるんでしたっけ?」
「はい。新曲についての会議が入ってますけど…それがどうかしましたか?」
俺はカレンダーの12月23日に、赤色のペンでぐるっと大きく円を書いた。
「この日の会議、無しにできますか?」
「え?…一応出来ますけど、この会議を無くすと次の新曲の制作が遅れますが…」
「大丈夫です。じゃあ無しにしてください。」
分かりましたとマネージャーさんは不思議そうにしていた。俺はそこで電話を切った。
その後俺は、写真のフォルダを元に兵庫で何をしたか詳しく思い出していた。写真には兵庫で食べたものの写真や行った場所の写真、SNS投稿用の自撮り。メンバーの写真などがあった。これらを画像検索などをして、詳しい場所は分かった。あとは兵庫に向かうだけ。兵庫県行きの新幹線の予約をしようとしたその時。涼ちゃんから電話がかかってきた。
「…もしもし?」
「あ、もしもしー?元貴さ、23日って空いてる?」
涼ちゃんは眠そうではなく、いつも通り元気な声だった。珍しく夜ふかしをしていたのだろうか。俺はもう予定が入っているが、一応涼ちゃんの誘いの内容を聞くことにした。
「なんで?」
「まぁ超大事っちゃ大事なんだけどね?笑若井のお墓参り行かなきゃなって思ってさ。だから元貴も一緒にどうかなーって!どう?」
そうだ。兵庫のことで頭がいっぱいだったため忘れてた。だが、どうしても23日は兵庫に行きたいため、涼ちゃんの誘いを断ることにした。
「ごめん。その日別の予定入れてて」
「そっかー、じゃあまた今度一緒に行こうね!」
涼ちゃんは若井が好きな物でも買ってこうかなーと笑っていた。俺も23日前に必ず行こう。電話を切ったあと、俺は今日からの明後日までの予定を立てることにした。
確認無しで投稿したので、
誤字・脱字あるかもです🙏🏻💦
後で確認した時に
見つけたら直します…!!!
ではまた次のお話で^^