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#初心者🔰
ゆあ
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蜜柑
21
112
ダンジョングループの事務所の扉が、荒々しく開いた。
いつものように、190センチの巨体のおじさんが、オネエ口調で笑顔で迎える。
「おかえりなさぁい! 良いお宝は獲れたかしら……って、ショウちゃん?」
おじさんの言葉が止まる。ショウの雰囲気が、明らかに異様だった。全身血塗れで、目は完全に光を失っている。
「……みんなは、」 ショウがぽつりと言った。
おじさんは慌てて外へ飛び出し、馬車の中を覗き込む。
そこには、意識を失い、血に染まった3人の姿があった。
ショウは、その場に立ち尽くし、全身を硬直させていた。
(仲間を守れなかった)
(一人で帰ってきた)
(怒られる。殴られる。また、あの地獄が始まるんだ──)
恐怖で身構え、目を瞑ったショウ。
しかし、彼を包んだのは、痛みを伴う暴力ではなかった。
──ぎゅううっ。
大きな、肉厚で、信じられないほど温かい腕が、ショウの小さな体を包み込んだ。
おじさんが、ショウを全力で抱きしめていた。
「……よく帰ってきたわね。よく、みんなを連れて帰ってきてくれたわ」
おじさんの声は震えていた。
怒るでもなく、殴るでもなく、ただショウの生還と、仲間を連れ帰ったその行動を、心から肯定してくれた。
「あ……」
その温もりに触れた瞬間、ショウの中で張り詰めていた糸が、プツリと切れた。
これまで耐えてきた暴力、野生の恐怖、孤独、そして仲間を失うかもしれないという絶望。
すべての緊張と感情が、ドッと涙となって溢れ出した。
ショウはおじさんの胸で、子供のように声を上げて泣いた。
その後、おじさんとショウは3人のお墓を作った。
そしてショウはまたダンジョンへ足を運ぶ
しかし、ショウが再びパーティを組むことはなかった。
あの日、温かい愛を知ってしまったからこそ、ショウは恐怖したのだ。
また大切な人を失いかける、あの絶望を味わうくらいなら、最初から一人の方がいい。
ショウはダンジョンに入ることをやめなかった。
生きるために、そして強くなるために。
けれど、絶対にグループで入ることはなく、常に「ソロ」で潜り続けた。 そして、彼の顔から、再び感情が消え失せる。
ただ、首元に、あの事務所のおじさんからもらった「グループの紋章」のペンダントだけを、誰にも見えないように大切に隠し持ったまま──。
コメント
1件
うわぁ……おじさんの「よく帰ってきたね」が沁みたよ。怒るんじゃなくて、血まみれで帰ってきた子をギュッて抱きしめるシーン、私も声出して泣きそうになった。あの温もりを知ったからこそ、もう誰も失いたくなくて一人を選ぶショウの孤独が刺さる……。感情が消えても、首元のペンダントだけは隠してるのがまた切ない。次の章も読みたいです🌙