BON “それ”は突然見えた。 心地よい眠りの中、夢で。
前は夢なんて見たことは数えられるほど少ないというのに。
誰かが、自分から離れていく夢。
ひまわり畑を進んでいく誰かに、俺は君の姿を重ねる。
QNLY ただただ苦しい。闇が満ちたその空間で、僅かに伸びる光を感じて、進んでいく。
何もない空間に、ぽつんと寂しく鍵のかかったドア。
ガチャリ、音がして、固く閉ざされていた扉が開かれる。
BON 出会いはいつも突然だ。それはいつでも。死という名を持つ別れでさえも…
目が覚めるとそこは薄暗い部屋。特有の心配性の発動で、
君を求めて目の前の扉をなぜか持っているなにかに濡れた鍵で開ける。
そこには、小さくなって泣きながら眠る、君がいたんだ。
QNLY 目が覚める。隣から呼ばれてそちらを見る。
最愛の人が、心配そうにこちらをみて、頭を優しくなでてくる。
照れ隠しで大丈夫です。といって起き上がる。
知ってるよ、あなたもおんなじ夢を見てた。
ありがとう。あなたがいるからここにいられる。
さあ、もう少しだけ、君のそばでおやすみ。
いつもの寝室じゃない、ひまわり畑で。
テーブルの上の走り書き、それは間違いなく自分の字体。
さよなら。
君とおんなじ所にいくから。
最後に死んだのは、俺。
もう一度目が覚めたとき、
隣のおんりーちゃんの
体温が、なかった。
鼓動が、なかった。
あれ、あのひまわり畑、
あれは生死の境目。
おんりーちゃんが
なんで死んだのって、
あの何かに濡れた鍵。
あれは紛れもない血だったようだ。
おんりーちゃんを、
傷付けたやつがいる。精心面でね。
だからおんりーちゃんは
ナイフで自分を刺した。
それがなんで俺の手にあったのか。
答えは簡単だ。
おんりーちゃんは、
寝ていた俺の手を使って、
自分を刺したから。
こうならない為にはって?
傷付けた奴を殺すのよ。
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