𝐩𝐫𝐨𝐥𝐨𝐠𝐮𝐞__
『』
目覚めるとそこは知らないベッドの上だった、ほのかにフルーツのような甘い香りがする
『ぇ、どこ…?』
こんな漫画みたいな展開があるだろうかと疑う自分の手ひらを見つめて考える。
無言で考えること約30秒、
『あ』
1つの可能性を見い出した
『もしかして夢、?』
夢、これが一番単純で可能性が高い
『なーんだ、良かったびっくりしたぁ…』
曖昧な夢だと概略し安堵する。そしてそのまま2度寝しようとして目を瞑った、すると
「いや夢じゃないって笑」
『わぁっ!?!』
突然の声に驚き身体を思い切り起き上がらせる
「寝起き早々独り言言うやんw」
聞き覚えのある声がして咄嗟に振り向くとそこには白いワイシャツ姿で紫とピンクのメッシュが入った美形の人物が笑ってこっちを見つめていた
同じ事務所の先輩、不破湊さんだった
『えっ?ぇ?なんで?ちょっと待って夢にふわっち先輩いる?嘘でしょ私ふわっち先輩のベッドになった?』
夢の中に憧れの先輩が私のすぐ横にいる事実に喜びと困惑で変な言葉が出てしまう
みなと「にゃははw夢じゃないってば、自分の頬つねってみ?」
目の前にいるふわっち先輩はいつも通りの声色で話しかけてくる、どうやら夢じゃないようだ、確かに先輩の声も顔もリアルすぎるし、一昨日やった事務所の体力テスト企画での筋肉痛の痛みも残っている。そう納得し言われた通り頬をつねろうとすると
『あぇ…?』
腕が重い、咄嗟に腕に目をやると銀色に輝く手錠がかけられていた。
みなと「あ、そっか手錠かけてるんやったなごめん笑」
状況が理解できない、整理しようにも困惑し過ぎて頭が回らない。
『すみません、えっと…なんで手錠を…??』
何か理由があるのだろうと思いとりあえず聞いてみる。きっと事務所の企画なのだろう。
みなと「あ〜えっとね、」
ふわっち先輩が喋ろうとしたその瞬間後ろからガチャッと音がして目をやると私はその光景に驚き『ふぁっ!?』と叫んでしまった。
かなえ「あは、そんなに驚かないでよ笑」
『叶先輩!?!』
…だけじゃない、その後ろには何故か少し笑っている葛葉先輩と私の急な叫び声に少し驚いている剣持先輩も立っていた。
『な、なぅ!?なんでっ!?豪華先輩方がいるの!!!』
とうや「豪華先輩方だなんて、言い過ぎですよ笑」
『いやいや普通に豪華先輩ですよぉっ!?にじさんじの大黒柱じゃないですか!!』
企画にしては豪華すぎる、…
かなえ「そんなことないって笑 褒め上手だなぁ」
『褒め上手もなにもそのままの意味ですよ!?』
くずは「っ、ありがとな笑」
『どういたしまして?』
そんな会話をしているとふわっち先輩が言った。
みなと「てかなんでそんな冷静なんや?もっと驚くかと思ったんやけどw」
『いや十分驚いてるんですが!?理解不能過ぎます!あと手錠外してください!!』
みなと「にゃはwそうやんな、でもそれは無理かもなぁ…笑」
『なんでですか!じゃあ叶先輩外してください!!』
身動きが取れないので必死に手錠を外してもらおうと頼む、
かなえ「え〜それは僕もできないなぁ、笑ごめんね?」
『なんで!じゃあ葛葉先輩!!』
くずは「あ〜わりぃ、俺も無理だわ笑」
『うぅ…じゃあ剣持せんぱ』
とうや「無理ですね」
とても爽やかな笑顔で断られてしまった、もう訳が分からない。
『えっと、じゃあ誰でもいいので状況の説明を求みます…、なんの企画でしょうか…?』
とうや「企画じゃないですよ、笑」
『ぇ、えっと、じゃあどうして…?一体何を、…?』
かなえ「んー、まぁ簡単に言えば監禁?かなぁ」
『、?』
『す、すみません、その、もう一度お願いします』
かなえ「え、だから監禁、だよ?笑」
え。叶先輩の様子を見るに冗談で言っている訳では無さそうだ、監禁?先輩たちが?私を?企画じゃないの?
くずは「まぁまぁそんな怖がるなって」
誘拐犯の大体が言う台詞を言う葛葉先輩。
みなと「急に言われてもびっくりするやんな〜w大丈夫よ?痛くはしないから」
そう言ってニコッと微笑み私の頭に手を添えようとするふわっち先輩の手を反射的に避けた。
『や、やめてください、』
みなと「、大丈夫やって笑、ほら」
するとふわっち先輩は手錠のかかった手に触れようとした。
私はすぐ起き上がって駆け出そうとする。
逃げなきゃ、
『っッ!?』
走ろうとしたら突然後ろから抑えつけられた、バックハグと言った方が正しいだろうか。
とうや「おっと……どうしました?笑」
どうしたもなにも、怖い。
『やっ、!!離してくださいっ!』
必死で抵抗するが剣持先輩は余裕そうな表情で一向に離してくれない
とうや「ちょっ、暴れないでくださいよ笑」
『だってッ、ぃや!!やめてください!』
みなと「あちゃ〜、」
想像通りと言わんばかりの苦笑いをするふわっち先輩
『っ!ここから出してくださいっ!』
くずは「んや〜そんなん言われても監禁した意味ねぇし笑」
『いやですっ!!早くっ!離してください!』
そう言って暴れる私を叶先輩が覗き込む
『!な、なんですかっ!!』
かなえ「………そんなに……嫌?」
叶先輩が少し俯きながら言った、その表情に思わず抵抗を止めてしまった
かなえ「僕たちと一緒に住むのそんなに嫌かな、…」
『……は、ぇ、いや、』
答え方が分からない。どうしたらいいのか分からない。
かなえ「……」
『……嫌じゃない…です』
かなえ「!!」
叶先輩の切なげな表情に打たれつい嫌じゃないと言ってしまった。
『あ!今のは違くてっ!!』
咄嗟に否定するがもう遅かった。
かなえ「じゃあさ、一緒に居てもいいってこと?」
そう言って私に顔を近づける叶先輩にどきどしてしまう。そんな私をよそに叶先輩がまた口を開いた、
かなえ「ねぇ、だめ…?」
上目遣いの甘々な表情の叶先輩に惑わされる
「…っ!…痛くしない…なら…、」
かなえ「!!」
思わず言ってしまった。すると否定する間もなく叶先輩が言った
かなえ「うん、痛くしないよ、だから、」
『…?』
かなえ「ずっと、一緒にいよ、?♡」
『っ!?』
どう答えたら良いのか分からない。”ずっと”一緒なんて、だって
『そんな…、』
私には荷が重すぎます、そう言おうとすると
くずは「おーい、2人の世界勝手に進めんなー?」
悩んでいると葛葉先輩が話を区切った。
かなえ「えー、今良いところだったのに…!」
とうや「独り占めしないでください笑」
みなと「いくら先輩でもダメっすよ!」
かなえ「んえ〜っ!ケチだなぁっ!」
くずは「ケチもなにもねぇだろ!」
とうや「正当な理論ですよ」
みなと「そーだそーだ!」
かなえ「ん〜っ!良いじゃん説得出来たんだし!」
とうや「それとこれは話がちがいます!笑」
いつも通り話している先輩達を眺めていると葛葉先輩が
くずは「な?悪くないだろ、笑」
少し悪戯気な顔で言った
『…まぁ、悪くはないかも…… 』
とうや「、!」
コメント
4件
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙最高
やばい最高です都築待ってます🎶