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【 全 部 楠 雄 の た め 】
⚠︎ 空助 攻 / 鳥束 受 ⚠︎
⚠︎ N T R 注 意 ! ! !
⚠︎ 空 楠 ・ 斉 鳥 表 現 有
⚠︎ 嘔 吐 表 現 有
地雷さん、またの機会にお会いしましょう👋
薄暗い空間の中で目が覚めた。光が指す場所もない、外が全く見えない空間。どうにかして家に帰らないと、と立ち上がろうとした瞬間視界が覆る。足や腕が椅子に拘束されていて、椅子ごと前に倒れてしまった。やべ、誰か来ないと起き上がれないじゃん…。あ、そうだ。幽霊に助けを……って、幽霊もいないじゃないッスか。そう、絶望していたところ前の方からコツ、コツと足音が響くのが聞こえた。
「 あぁ、起きたんだね 」
柔らかい声をしているような気がしたが、その声色の中に何故か少し恐怖を感じた。
「 誰ッスか? これ、起こしてもらっていいッスか……? 」
そう頼みを聞けば、声の主は「 ふふっ 」と笑い俺の身体を起こしてくれた。拘束は取ってくれなかったけど。ふと顔を上げると、そこには髪の毛で片目が隠れている男が立っていた。俺よりは少し年上っぽかった。
「 君が ト リ ツ カ くん? だよね 」
怖がらせないよう優しい口調で微笑んで話しかけているつもりなのか知らないが、目の奥はまるで笑っていないようだ。俺の身体は恐怖で震える。
「 ごめんごめん、怖がらせるつもりは無いんだ。 ただ、僕に協力して欲しくて 」
そう言うと彼は、俺に写真を突き付けてきた。
「 斉木さん……? 」
写真には斉木さんが写っていた。斉木さんになにかするつもりなのか?
「 そうそう! 鳥束くんは楠雄と付き合ってるんだよね? 」
え、なんで知ってるんだ……?俺が斉木さんと付き合ってることなんて、誰にも言ってないのに。なんでも、斉木さんが「 誰かに言ったらどうなるか分かってんだろうな 」って脅してきたからな…。俺は斉木さんのこと大好きだったし、俺が誰かに口走って別れるなんて、くだらない展開には絶対にしたくなかったから。
「 びっくりしたでしょ? なんで知ってるのかって。 僕には何でもお見通しさ。 なんたって、大好きで自慢の弟だからね。 」
え、兄弟? 確かにちょっと似ているところもあるかもしれないけど、まるで性格が違う。だけど、拘束してきているとはいえ、斉木さんのお兄さんなら安心できるか。そこらの知らない奴だったらそれこそ本当に終わってたかもしれない。
「 お兄さんだったんスね。 協力ってなんスか…? 」
そう俺が言うと彼は微笑んで、「 協力してくれるんだ。ありがとう 」と言い部屋の奥へと歩み始めた。
「 僕の名前は空助。 ちょっとした機械とか作るの得意なんだ 」
ガチャガチャと音を立て、何かを探していた。
「 あったあった。 ちょっとバンダナ外させてもらうね 」
彼は俺の頭に手をやり、バンダナを取ると下ろした髪の毛を整えた。ふとその反対の手を見ると、なんかヤバそうなヘルメットみたいな機械を持っていた。さすがに怖くなってきた。あんな機械使われて俺はどうなってしまうんだ。なんで俺を協力させたのか…?なんのために…?嫌な予想が頭を飛び交う中、冷や汗が滲む。
「 あの、それ何に使うんスかね…? 」
あまり機嫌を損ねないように慎重に聞く。
「 ……楠雄にどうやったら勝てるかなって考えた時、一つ思い付いたんだ 」
「 楠雄から大切な人をとったらどうなるかなって ♡ 」
その言葉を聞いた瞬間俺はこの人のことが一気に怖くなった。身体がまた震え出す。あぁ、これダメだ。この人は危険だ。嫌だ、嫌だ。
……斉木さんと離れたくない。
そうパニックになっているうちに、彼は俺の頭にそれを被せようとしてくる。
「 いやッ、やめてくださいッ! 」
俺は精一杯の抵抗をした。だが、それは逆効果だったようで暗い目をして彼は俺の頬に手を添えた。
「 なんでそんなに嫌がるの? 無理やり剥がそうとはしてないんだ。 そのうち、僕の方が楠雄より好きになるよ…? 」
言っている意味が分からない。”無理やり”の意味が分かってないみたいだ。それに、俺が斉木さん以外を好きになるなんて有り得ない。
そう呆然としていると唇に柔らかい感覚が起きた。ちゅっ と音を立てて顔を離し、俺の頭を愛でるように撫でた。思わず涙が溢れだし、力が出なくなった。遂に抵抗できずに 俺は意味の分からない機械を被せられた。
あれから何分、何十分経ったのだろう。彼は俺の目の前に座り、何かを待ち遠しく待っていた。頭が回らなくなってきた気がする。不思議と怖い、苦しいという感情は薄れてきた。そんな症状が危険だと分かっているのに、身体の力は抜けきって何もできなくなっていた。
すると彼は立ち上がり俺の目の前に屈んで口を開いた。
「 ねぇ、鳥束くん。 僕のこと好き?♡ 」
は…?好きなわけないッスよ。そう、頭の中では思っていた。本当はそう言いたかったはずなのに。
「 好きッス… 」
自分の意思とは違う言葉が出たことに驚いた。俺は…俺は…! 斉木さんが一番なのに。「 あはっ、いいね。効いてきてる 」と言う彼と自分に吐き気がした。考えれば考えるほど、気持ち悪い。無理、嫌だ、斉木さんと離れたくない。気持ち悪い、気持ち悪い…。俺は胃の中と心がモヤモヤして気持ち悪くて耐えられず口を開けてしまった。
「 お”ぇッ、 」
「 ――ッ ♡ 」
彼は俺が吐いているところを見て、拒絶どころか興奮している様子だった。もう嫌だ。逃げ出したい。斉木さん、斉木さんに会いたい。
「 斉木さんッ、助けてッ… 」
思わず口から零した言葉は、彼にとって地雷だった。ガタンッと勢いよく立ち上がり俺の胸ぐらを掴んだ。拘束を解いてくれたかと思えば抱き上げられ柔らかいシーツの上に投げ捨てられた。
「 なんで言っちゃうかな。 そんなこと。 僕のことだけ考えてればいいのに 」
俺の弱いところに集中して刺激する。
「 んぁッ♡ いや! 」と思わず声が漏れてしまう。この人、俺の弱いところまで知ってるのか。
「 もういいよ。 機械には頼らないで僕が君を堕としてあげる 」
怖い。そう思いながらも抵抗できない。力が強い。彼は自分の服も脱ぎながら、俺の服も脱がしてきた。気づいた頃にはもう素肌が丸見えになっていた。グチュと音を鳴らし指で穴を開くと、いきなり彼のが俺の中に挿入ってきた。
「 い”たッ、♡ やだッ くるしい 」
乱暴に犯してくる。斉木さんが怒ったときにちょっと似てる。やっぱり兄弟だ。手つきも腰つきも、唇も斉木さんを思い出させる。
「 中が楠雄のカタチになってるのか。 僕のカタチに直してあげるッ ♡ 」
涙が溢れ出して苦しい。息ができない。痛い。けどそれもちょっと気持ちいい。もうしばらく犯され続けている身体はこの人を求めていた。
「 あっ、ん”ッ ぅお”ッ ♡ 」
出したくなくても、手は抑えられてて快楽に耐えられず声を漏らしてしまう。「 ぃくっ、でるッ ♡ 」限界に達して苦しさから開放された。身体をびくびくさせ、絶頂を迎えた。同時にこの人の精子も俺のナカに注がれてあったかい感覚が滲む。
「 ねぇ、もう一回聞いていい? 僕のこと、好き? ♡ 」
もう何も考えられなかった。
「 好き、好きッス。 ♡ 空助さんッ♡ 」
悔しい気持ちと罪悪感が残った。けど、この気持ちは本心なのかもしれない。 俺の身体を拭き、後片付けをする空助さんを横目に俺は脱力しきって考えた。この人なら、斉木さんに似てるし。行為も気持ちよかった…。
彼は俺を着替えさせてベッドに寝かし、俺の額にキスをした。
「 おやすみ。鳥束くん 」
そして小さく俺の耳元でこう囁いた。
「 楠雄のためになってくれて、ありがとう―♡ 」
読んでくださりありがとうございました。
空鳥もいいんですよ!?(泣)
結構、好き嫌い別れる話だったと思います。
確実に純愛ではないです。