蘭春前提の春千夜自慰行為。蘭によって名前を呼ばれるだけで達してしまう体にされた春千夜の話。
パブロフの犬 … ある刺激が、本来その刺激に反応しない反応を誘発するようになる事
深月縹、寝苦しさと下半身の違和感で目を覚ます。ボヤける視界をクリアにしようと目を擦り上半身を起こせば、スボン越しに分かる程反り勃った陰茎が目に入る。ここ最近、商談や粛清、その他諸々で自身で宥めるのは勿論、彼奴との行為が御無沙汰だったせいだろう。気付かないフリをし二度寝をする事も考えたが次、目が覚めた時に夢精していましたー なんて、この歳でシャレにならない。 馬鹿にしてくる彼奴らの声が脳裏で再生され眉間に皺を寄せた。
「 はァ”… 」
と大きく溜息をつけばズボンと共に下着に手をかける。寝汗のせいか、突っかかり中々スムーズに下ろせず苦戦していた。普通ならば一秒でも早く宥める為に下まで下ろす事を諦めるのだろうが、潔癖症である為そうはいかない。いくら汗をかいたと言え自身の精液で衣類が汚れるのは避けたい。何とか足首辺りまで下ろせば、もう良いか と思い次は上が汚れぬよう口に咥えた。そこまでし、改めて下半身に目をやる。心情とは裏腹に未だ萎える事の無い陰茎に呆れとも呼べる感情を抱きながら手を添え軽く握れば緩く上下に擦る。
「 …ッ、ふ… 」
久方ぶりだからだろう、何時もより敏感になっているようで緩く擦っただけで甘い声が漏れる。さっさと終わらせたい そんな思考が頭の大半を占めていた筈が、擦る度に彼奴…灰谷蘭 事で頭がいっぱいになる。彼奴の手つき、仕草、自身を見詰める紫色の瞳、容赦なく奥まで突くあの… 。首領一筋だった自身にとってまるで悪魔のような存在。魔性の女ならぬ魔性の男、とはまさに彼奴の事だろう。考えれば考える程擦る手つきが彼奴に似てくる。先端をぐりヾと親指で弄れば ビクン と体が跳ねる。そのうち前だけでは足りなくなり擦りながらも四つん這いになれば少し硬くなっていた穴にゆっくりと中指を入れ前立腺を探る。その間に陰茎からはダラヾと液が垂れもうすぐ達する事を予言している。ぐちゅ、くちゅ と中から音が聞こえ羞恥心に意味も無く目を瞑る。
指の腹が前立腺をとらえれば彼奴がやったように ゴリッ と押し潰す。
「 ん”くッ、ぅ”… 」
その瞬間手が止まり体に力が入ったと思えば陰茎から白濁液がボタヾと垂れていた。指を抜き、荒い息の中このまま倒れて寝てしまいたい気持ちを抑えベッドボードに置いてある塵紙で液を拭き取る。着替えようとズボンと下着を脱ぎ切りベッドから降りれば洗濯機に着ていた衣類を入れ新しい衣類に着替える。寝る前に水を飲もうとキッチンに行き冷蔵庫からペットボトルを取り、飲み口に口をつけぬよう、所謂ラッパ飲みをする。一口、二口飲んだところで冷蔵庫に戻した。ベッドに戻りもう一度寝ようとした時、ふと頭の中彼奴の声が聞こえた。
「 春千夜 。」
その瞬間、腹の中が疼き先程と同じく体に力が入り ビクン と跳ねた。何が起こったのか分からぬまま下半身に目をやると一部分だけ色が濃くなっていた。どうやら達してしまったらしい。ハテナが沢山浮かぶ中、今此処には居らぬ彼奴に殺意を覚えた。
「… クソが 。」
明日会ったら一発あの顔面に入れてやろう。そう思いながら再び着替えに行くのであった。
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