テラーノベル
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❤️💙です
リクエスト頂いてるんですけど、リクエストのお話出す前にボツ予定だったこいつを出しちゃおう!ということで
⬆️🍏短編集 9話にて
この物語と似たような感じです
薬物…まぁいわゆるヤク中と言いますか
ヤク中2人が地のどん底で愛し合ってる…みたいな
前回同様大変好き嫌い、個人差の別れる物語かと思われます
ほんとに汚い、汚れた物語です。
どそ
若井side
「…」
体を動かすと同時に鳴る素肌とベットシーツのこすれる音、隣で寝る幼なじみの寝息が静かな部屋に響く夜中の三時
倦怠感のせいで重くなった体を起こし、すぐそこにある卓上の注射器を手に取る、その横にある薬の瓶と一緒に
注射器を薬の瓶の中に入れ、その中にある液状の薬を吸う
注射器の中の空気を出すため指でパチンと針を弾き、腕を伸ばして血管を探る
「んッ…」
血と共に幸せが体を巡る感覚に気分が高揚し、脳が思考を止める
「わーかいっ」
「俺も1本ちょーだい 」
「元貴さっき打ってたじゃん」
「お前も打ってんじゃん」
「…え〜、」
そう言われ何も返せなくなり、仕方なく注射器をさっきの手順通り指す
「はい、いくよ」
「っは〜、キたぁ…きもちっ」
「元貴はすぐ薬に頼って…」
「お互いさまじゃんっ」
俺らはもうとっくに地の底に堕ちてる
俺たちは、堕ちるところまで堕ちてしまったのだ
「、錠剤は?」
「ん〜、のもっかなぁ」
「へいへーい」
そう言いキッチンにある錠剤型の薬を取ってきて口の中に放り込み舌で転がす
「はやく俺にもちょうだいよ〜っ」
と言い待ちきれないと言わんばかりの眼差しで元貴が俺を見ている
口の中で錠剤を割り、半分の欠片を元貴に口移しする
「はい、はんぶんこ」
「俺らはいっつもこうでしょ?」
今更躊躇する気持ちなんて微塵もなかった
繰り返す度に快楽に溺れて
溺れて 溺れて
気づいたら快楽の海から上がれなくなっていた
「わかぃ、わかい」
俺の名を呼びながら唇を合わせ、首筋や鎖骨に吸い付く
その音が響き、心做しか腹の奥が疼く
「…さっさと襲えよヘタレ元貴」
「…りょーかいっ」
人としての道も外れ、沢山薬も飲んだ、市販薬の風邪薬から睡眠薬まで
最初は苦くて何度も何度も吐いた、胃の中が空っぽになるまで吐いて、しまいには体調不良が翌日まで続いた。でも今ではそんな薬も甘く感じ、菓子のように快楽といっしょに飲み込める
まともな人生なんかもう送れるはずもない
苦しい、苦しい、苦しい
楽になりたい
「っあ、う、はぁッ♡♡ 」
「若井、ほんとに可愛い」
俺の下半身に元貴の腰がが打ち付けられる音が聞こえる
気分がハイになって、身体中熱に飲まれて
二人でこうしていれば、背けたい現実を忘れられるから、忘れられたから
「もッ、もときぃっ…あッん、♡♡ 」
もう元貴と性行為と薬がないと生きていけない体に朽ち果てたけど
俺たちもうほんとうに疲れちゃったから
せめて二人の時間だけは許してくれないか
「もときッ、き”もちぃッ♡もっとッしてッ?♡♡ 」
「んん”っ♡♡そこっ、すきッ、♡♡」
「若井っ、けっちょー、結腸入ってるっ!」
「これで中出ししたら、若井赤ちゃんできちゃうんじゃない?♡」
どうせもうまともな人間になんか戻らない
戻れないから
誰かに言われたらなんだってする、そんな犬みたいな人生だったから、自分自身がどう生きるべきなのか分からない、お手本もいない
でも、俺の見る景色は幼なじみの元貴と出会って変わったから
_ねぇ、若井薬飲んだことある?風邪薬、
_…うん、もちろん
_これ、一気にいっぱい飲んだら気分良くなるんだよ、しってた?
_…
_…若井も飲んでみる?
それがヤク中の第一歩で、グロい人生の第一歩
確かに頭がふわふわして、目の前がモノクロだったはずの景色がきらきらとフィルターやエフェクトがかかったかのように煌めいて見えた
ほぼ駆け落ちで、無断で2人とも家を出て、いい感じのマンションの一室で同棲
付き合ってるかはわかんないし、俺らの関係性はイマイチ
でも、俺にとって友達、家族、恋人 以上
体との相性ぴったりで、二人でキめて二人で朝まで呑んで二人でしょうもないことで腹がよじれるほど笑って二人で好きな味のハーゲンダッツ買って大人気分で食べて二人で__
友達なんかいないし、親だって死んだかどこに行ったかわかんない
世界唯一、2人だけ
この世界に存在してるのは俺ら2人だけ
それ以外いらない
もし、俺らのことを知ってたり、覚えてる人がいるならば
記憶の中で俺らを殺してください
お前らの記憶に俺らを残さないでください
俺らはお互いしかいらないから
そう願いながら注射痕の残る腕でお互いを抱きしめあって眠る
外を見ると空は濁った青にそまっていた
こんな汚い話でも刺さってくれる人がいたら私は嬉しいです😙
コメント
10件
くっそ刺さります。 大好きですよこういうぐっちゃぐちゃのドロドロの依存系。 なんならこういうのじゃなきゃ許しませんよ(?) 美味しく頂きました、ありがとうございます。ごちそうさまでしたぁぁぁぁ
おっふ(^q^)
めーーーっちゃ刺さりました… 人生どん底ぐちゃドロで恋人でもない、っていうの大好きなんです。なんにもないふたりが愛し合うとか神でしかないんです… 世界に2人だけとかキザすぎるけどほんとに世界に2人だけに見えちゃうんですもんね…愛おしいです… お薬の大好きなんです。先にお薬にハマったのが大森さんっていうのがまた…!!ストレスで限界だったんでしょうね…可哀想で可愛いです… ご馳走様でした…