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Jinto side
「じーんーとーすきー」
酔っぱらいは俺にも絡みだした
こうなると面倒だ
「はいはい、俺もだよー」
俺の家に押し込みながら適当に合わせておく
「嘘つけー俺の事なんかどうでもいいんだろー」
やさぐれた勇斗がなげやりに言う
酔っぱらいというものはどうしてこうも面倒なのか
勇斗がこうなるの、珍しいけど
「そんな事ないって」
「俺の事どう思ってんのー」
何とか靴を脱がせリビングまで押して歩く
「だから好きだって」
「誰か他に好きなやつでもいんのかよー」
いよいよカチンときそうだったが、
酔っぱらい相手に怒ってもイラついても仕方がない
「だから…」
キッチンで手を洗いながらソファーに向かって何度目かの同じ返事を繰り返そうとした
それを遮り、
「…違う」
単なる酔っぱらいだと思ったけど、自分に言い聞かせるみたいに言う勇斗はどうやら大して酔ってはいないようだ
「大事にされてるし、甘やかしてもくれる」
向かい合っているのに、視線は合わない
勇斗がうつ向いているからだ
「でもなんか、心が遠い気がする」
勇斗はゆっくりと頭をあげる
「仁人は、何を考えてるの」
勇斗の視線がまっすぐ俺をとらえた