ほわいとでーだねぇ^^ (若干遅刻)
皆はチョコ貰えた?俺は貰ってないけど。
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今日は、所謂ホワイトデーと言われるものらしい。
しかし、もうすっかり日も傾き、港の灯りも消え掛けている。……仕事が忙しいのだろうか。なんて考えれば部屋の窓ガラスが思い切り割れ、破片が飛び散る。
「……はぁ、…はぁ、……間に合った。」
「公子殿、今ので幾ら掛かると思っているんだ。」
「俺が修繕費払っておくからさ、大目に見てよ。」
なんて息を切らしながら破片の上に乗り、破片が更に砕けていくパキ、という音を聞いて。
「まぁ、そんな事はどうだって良いの。」
「良くないだろう。」
「黙って!今日はホワイトデーのお返しに来たんだから。」
「ホワイトデー……仕事が忙しいのでは無かったのか?」
「忙しかったけど、鍾離先生にお返ししたかったから……急いで終わらせてきた。」
お返しに来た、という割には手ぶらな彼に疑問符を浮かべるも、ここは何も言わずに彼の行動を見てみる。
「……あぁ、そうそう。あんまり忙しいものだからお返しのプレゼントは用意できなかったんだけど……。」
「それは構わない、何せ俺も公子殿の顔を見たいと思っていた所だ。」
「ちょっと、最後まで聞いてよ。……ちょっと手貸して。」
なんて言うので、手を差し出してみれば手の甲に口付けを落とされた後に、自身の薬指を口の中に放り込めば、付け根の方を強めに噛んできた為、表情を歪める。
「ごめん、痛かった、?」
「少しだけ痛かったが…今のはなんだ?」
「んふ、鍾離先生、手袋取ってみてよ。」
彼の言われるがまま手袋を取ってみれば、先程噛まれた場所は痕となり、まるで指輪でも付けているかの様で。
そんな自身の指を見ながら頬が熱くなる感覚がすれば、自身の手に彼の手が添えられる。
「どうかな。俺なりのプレゼント。」
「……公子殿らしいな。」
「あははっ、何それ。ねぇ、先生。」
「何だ、公子殿。」
「今日はさ、もう少しだけ一緒に居させてよ。」
「あぁ、君が満足するまで、隣に居よう。」
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