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砂原 紗藍
#パワハラ上司
「まぁ!なんて素敵なんでしょう!
王都があんなに小さくなっていますわ!」
私は巨大な竜(種類は良く分からない)にゼルゼディス様と乗って、空の旅を楽しんでいた。
「良かったね、メゾド。」
『ふん、気安く俺様の背中に乗りおって…』
メゾドは言葉を喋った。
えぇぇぇぇぇ!?
最近の竜って言葉を喋りますの!?
でも、メゾドって言うのね…
「あのぅ、よろしくお願いします。
メゾドさん。」
私はメゾドさんの背中を恐る恐る撫でてそう言った。
『メゾドはその魔導士が付けた愛称だ。
俺様はメゾドリック。』
メゾドリックさんは言う。
「そ、そうでしたのね!
メゾドリックさん、よろしくお願いしますわ…!」
「エシャロット、メゾドはツンデレですからね。
ツンツンしてても気にしないでね。」
ゼルゼディス様が伸びをしながら言う。
そ、そうか、ツンデレか…
『誰がツンデレだ!
振り落とすぞ!
ゼルゼディスめ!』
「おや、ご褒美のりんごはいらないんですかね?」
『…まぁ、許してやろうではないか。
俺様の広い心で。』
メゾドリックさんは言う。
「ねっ、言ったでしょ?」
ゼルゼディス様は私の耳元に囁いた。
その仕草に突然ドキドキしてしまう。
変ね、上空で酸素が薄いから動悸がしたのかしら…?
まぁ、メゾドリックさんなら1時間で着くらしいし大丈夫だろう。
「ねぇ、奥さん?」
「え、私の事ですの…?」
そうに決まってるではないか!と自分にツッコむ。
「私たち新婚旅行にも行ってないですし、夫婦らしい事って出来てないですよね?」
ニコニコとゼルゼディス様が私に接近する。
「え、えぇ、まぁ…???」
「たまには奥様の役をやってくれませんか?」
「えーと、お掃除を頑張る?とか?」
「そういう事ではありません!(呆」
ゼルゼディス様が頭を抱える。
「え、ではどういう…」
その時私はゼルゼディス様に右腕を引き寄せられ、そして彼は片腕で私を抱きしめると、口付けた。
結婚式よりも長いバージョンのようだ。
「それと…
好きですよ、あなたの事が。
ずっと前から、ね。」
ゼルゼディス様がもう一度キスしようとしたその時…
『人の背中でイチャつくんじゃねー!』
というメゾドリックさんのヤジによって中断された。
「人の恋路を邪魔する奴は…って聞いた事ありませんか?メゾド?」
『ふん!
俺様が馬に蹴られたくらいで死ぬものか!』
メゾドリックさんは言い返す。
「仕方ありません。
今夜の楽しみに取って置きますか…」
不穏な事を言うゼルゼディス様。
私は真っ赤になって顔を手で覆ってしまう。
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