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戦争の話。
直接的では無いけど原爆あり。
大怪我の表現がある。
いつも1人になると思い出してしまう
どうして私は、私だけがここにいるのか
EUの話だと私たちは後悔の念がある故に旧国という名の怨念としてこの世に存在しているんだそうだ。
だが私に後悔などあるはずがない。
なんせあの日にすべて捨てたんだから。
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我が祖国のために命をかけられる。
とても素晴らしいことだった。
あの時選ばれたのは優秀な人達だった。
選ばれるというのはすごいことだったんだ。
海は選ばれた。頭が良かったんだ。
海の出た戦は連勝続きだと聞いた。
私の自慢の兄だ。
だけど、1度帰ってきた海はすごく、傷だらけで見ているだけで痛かった。
片耳はちぎれて、しっぽにも赤黒い大きな傷があって。怖くて泣いた。
トラウマといえるほど。脳裏に刻まれた。
大丈夫だって海は言ってたけど、幼い私にだってわかった。あれはもういつか……。
……海に会ったのはあれが最後だった。
伝達が届いたんだ。
海は戦にすごく貢献したんだと。
そして、戻ってくることはもう二度とないと
あの伝達の後。
ご飯もままならない時間がずっと続いた。
いつだったか、空も行くことになった。
空は最後までずっと私を慰めてくれた。
あの時の空の苦しそうな、辛そうな、悲しそうな、なんとも言えない顔はまだ脳裏に焼き付いている。
、……っ
空は、行ってしまった。
とうとう俺は1人になった。
空を黒い飛行機が飛ぶ。
毎日毎日怖くて怖くて、ただ空が帰ってきてくれるのを待ってた。
でも、空も、ダメだった。
優秀な成績を残して2人とも。
毎日毎日泣いた。
うるさいって怒鳴られて
殴られたこともあった。
きっとみんな怖かったんだ
辛くてしょうがなかったんだ。
毎日冷たい床で寝た。
……あの時の私は小さかったんだ。
でも空と海の弟だからだろうか
訓練をさせられた。
私は無駄に強かったのだろう。
戦場に出ることになった。
皇国のために命をかける。
それは、とても素晴らしいことだった。だが、それはいつしか我が国民の義務になってしまった。
手を打たれボロボロで力が入らなくとも刀を握る。 片目が潰れて視界が狭まろうと、しっぽや耳がちぎれようと、貧血でめまいがしようと。 なにがあっても、なにをしてでも。
それが私にできた散っていった兄達や同志達にできた唯一のことだった。
それなのに私は、それすらもできなかった。
私は空や海と違って何も残せなかった
最後の景色は真っ赤な空だった。
記憶から消えない程の嗅ぎたくない匂い。
ああ、よく覚えてる。時折思い出すんだ。
最後アメリカに顔を覗かれたのも。
……
兄たちは、
─── お兄ちゃんたちは
えらばれた。
使命も義務も果たしたんだ。
でも俺は、
果たせなかった。
きっと。だから俺だけなんだ
……あれから、
大日本帝国が消えてから何十年が経った。
それでも兄達は戻ってくることはなかった。
まるで兄達の存在が、最初からなかったことにされているみたいだ。
っ、…………
かえってきてくれよ…
う……ん、?
『あ……?れ、に、ほん、か?』
「そうですよ父上、父上いつのまにか私のところからいなくなってて、心配、してたんですよ。探したんですから……!ん、父上これ涙の痕ですよね、大丈夫ですか?」
『……大丈夫だ、なんともないよ。にゃぽんも心配してくれたんだよな。ありがとう。』
「あたし特になにもしてないよ。頑張ったのお兄ちゃんだから。あ!そうだ!お父さん、一緒に大福でも食べようよ!」
兄さん達はもう一生戻ってきてくれない。
それでも私はもう前を見れるよ。
あのね、兄さん。
私には大切な仲間がいてね。
私はその人達を守ると誓ったんだ。
だから見ていてくださいね兄さん。
余談
日帝さんはいつも古びて傷だらけのシャチとスズメのキーホルダーを持っています。
いつもいつも幸せそうな顔をでキーホルダーを眺めているとか。