数日後
ケン「パパ!ぬいぐるみ!ありがとう!」
ジュピター「ぬいぐるみギューしてるケンも可愛いなぁ」
ケン「僕フワフワ大好き!」
国王「気に入ってくれて嬉しいよ」
執事「国王、今日の予定は………」
国王「過密スケジュール過ぎないかい…?こんなに沢山の事してたら…ケンとジュピターが寂しくなる…」
ジュピター「俺は大丈夫」
国王「そうか…じゃあ…行って来るよ」
ジュピター「俺も遊んでこよーーっと」
ケン「僕もフワフワぬいぐるみと沢山遊ぶ」
ケン「フワフワ〜フワフワ〜」
メイド「なぁに〜?これ〜!」バッ
ケン「返して!それ僕のだよ!」
メイド「こんなの持ってるからいつまで経っても魔法が使えないんじゃないの?」
メイド2「ねぇここにハサミあるよ!切り刻んじゃおうよ!」
ケン「やめて!大事なの!返してよぉ!」
メイド「ひっついてくるな!」バシッ
メイド2「やーん蹴っちゃ可哀想だよ〜!アハハハハハ!」
メイド「ほらほら、みて?大事なぬいぐるみがこんなにボロボロ…」
ケン「あ…僕の…僕のなのに…!もう良いもん!出てく!もう帰んない!」ダッ
メイド2「あーあー行っちゃった〜」
メイド「まぁまたすぐ戻るでしょ」
メイド2「掃除の続きしますか〜」
メイド「そうね〜」
国王「ケンは…?ご飯の時間なのにまだ帰らないね…まさかまた…」
ジュピター「ケン…また拗ねてどこか行っちゃったのかな?」
国王「心配だ…」
ジュピター「俺、岩じいのところ見て来るよ!父さんは家の中探してて」
国王「ジュピター、ありがとう…手分けして探してみようか」
国王「ケンー!ケンーー!!どこにいるのかな?出ておいで〜!パパが遊んであげなくて悪かったよ、だから出てきて〜一緒にご飯を………」
メイド「で、それで私があいつの持ってるぬいぐるみズタズタに引き裂いてやったわけ!」
メイド2「ほんと笑えたよね〜!最後逃げちゃったけど!」
国王「これは…私がケンに渡した物だ、君達…何か知っているね?」
メイド2「こ、国王様!?い、いえ…私達は何も…」
国王「おかしいと思っていた、雨が降っていないのにビショビショになっていたこともあった…水遊びしていたと思っていたが…どうやら違うようだね」
メイド「わ、私達は!偉大な国王のために…!」
国王「こんなにも……怒りが湧いたのは………初めてだよ…!!このまま何かに飲まれてしまいそうなぐらいに…!!」
ジュピター「ねぇ岩じい…ケン見なかった?」
岩じい「ふむ…またケンが消えたのか…残念じゃが…わしの所にもケンは来ていないんじゃよ…」
ジュピター「そうなんだ…じゃあ俺、別のところを探しに………」
ドゴォォォォォォン!!
岩じい「何じゃ!?この音は…!?まずい!早くわしの体の下に隠れるんじゃ!!」
ジュピター「わぁぁ…こ、怖いよ…」
岩じい「………治ったようじゃな…」
ジュピター「さっきの大きな音…何…?まだ耳がキーーンとしてる」
岩じい「あれを…見るんじゃ…」
ジュピター「え…?………あれは…あそこって!!」
岩じい「城がある場所からじゃ…」
ジュピター「俺、一旦帰ってみます!岩じい、もしケンが来たら帰るように言ってください!」
岩じい「おお…気をつけてな!」
ジュピター「父さん!父さん!!どこにいるの!?」
国王「ジュピター…」
ジュピター「父さん!何があったの!?何で城は跡形もないの!?何で周りに…焦げた肉が落ちてるの!父さん!この焦げた肉って何の肉なの!!父さん!」
国王「すまない…すまない…私が…私が悪いんだ…全て私の…」
ママ「あなた…」
国王「…!帰ってきたのか…!こ、これは…」
ママ「あなたは…」
国王「許してくれ…こんなはずじゃなかったんだ…!許してくれ…!!」
ママ「何人もの人間を…」
ジュピター「母さん…」
ママ「この醜いモンスター…」
国王「………」
ママ「ごめんねジュピター…私がもっと早く帰っていれば…良かったのよね…私、ケンを探しに行きます…ケンが見つかったらジュピター、一緒にママと暮らしましょうね…」
ジュピター「……うん…」
国王「ジュピター…」
ママ「行って来るわ」
ジュピター「父さん…俺…これからどうなるの?」
国王「別の場所に移ろう…そこで新しい城を建てるんだ…そして人間界から人間が来られないように、迷いの森で人間界と魔法界を分断する」
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