7話 神隠しもどき( 前 )
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とある遊園地にて __。
的場「 ここが? / キョロキョロ 」
責任者「 はい、来場者の方から問い合わせが多くありまして 」
責任者「 我々としましても、これ以上問題を先延ばしにする訳にもいかなくなり…. 」
七瀬「 こんな場所で仕事なんて。人生何が起きるか分からないものですね クスッ 」
的場「 あはは、全くです 」
七瀬「 では、詳細は後ほど送ります 」
責任者「 はい、宜しくお願いします 」
責任者「 ….あ、それと 」
七瀬「 ? 」
責任者「 依頼の際にお話をしたのですが、報酬を多く支払う代わりにこちらの条件を呑んで頂くという内容はご存知でしょうか?」
的場「 何か聞いていますか?」
七瀬「 いえ。誰か聞いているかい? 」
一門『 ・・・?』
的場「 すみません、その条件というのは?」
責任者「 当園は子供連れの方が多く、今回の件も内密に進めたい為 」
責任者「 軽装 また 少人数の来園をお願いしています 」
的場「 …. / フム 」
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先生「 皆、突然のお知らせですが!今日からこのクラスの一員になる子がいます 」
先生「 どうぞ、入って 」
私「 …. / ガラガラ 」
私「 初めまして、羽澄伊吹です 」
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※ クラスメイト ➞ クラスメイト( 以降 )
クラスメイト 「 羽澄さん、どこから来たの?」
クラスメイト 「 どの辺に住んでる ~ ?」
クラスメイト 「 いぶきって漢字どう書くの?」
私「 ….あ、えと 」
私( 皆、私と同い年なんだ )
私( 昨日の会合と違いすぎて何だか違和感があるかも…. )
私「 ? ….あの子誰?」
クラスメイト「 え?どこ?」
私「 ほら、廊下でずっと手を振ってる子がいる 」
私「 誰のことを見てるんだろ?」
クラスメイト 「 羽澄さん 何言ってるの ~ ?」
クラスメイト「 廊下には誰もいないよ? 」
私「 え?」
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キーンコーンカーンコーン
クラスメイト「 さようなら ~ !」
私「 …. 」
私( まさか妖だったなんて…. )
私( 見間違いって言い訳が何回まで続けられるか、かな )
カサッ
私「 ? ….紙人形? 」
紙人形は私の前に浮き、何度もコチラを見る
私「 ついてこいって事?」
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私「 はぁ、はぁ ッ 」
紙人形は古いカフェの入口で地面に落ちた
私「 …. 」
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私「 ? / キョロキョロ 」
名取「 伊吹、こっちだ 」
私「 ! ….周一さん? 」
名取「 昨日ぶり クスッ 」
私「 あの紙人形、周一さんが? 」
名取「 あぁ、依頼があってね 」
私「 依頼?誰から? 」
名取「 その依頼主もここに来る約束なんだ 」
名取「 俺と伊吹、お前宛てにな 」
私「 ….え? 」
的場「 お待たせ、周一さん 伊吹 」
私「 せ、誠司….サン? 」
的場「 昨日ぶり ニコッ 」
七瀬「 おや揃っていたのかい 」
私「 な、七瀬さん….!? 」
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私「 それで依頼とは….?」
七瀬「 西の山を越えた隣の県にある遊園地を知っているかい? 」
私「 ? 」
名取「 あ、伊吹は来たばかりだから知らないか 」
名取「 少し古いけど、敷地がとても広い遊園地があるんだ 」
私「 へぇ 」
七瀬「 その園の社長から依頼がきてね 」
七瀬「 遊園地の中で “ 神隠しもどき ” が時々起き、来場者から問い合わせが絶たないと 」
私「 神隠し、もどき?」
的場「 その名の通り、神隠しのニセモノ 」
的場「 来場者の中の子供がいつの間にか姿を消し、夕方には見つかるといった現象らしい 」
七瀬「 ま、実際に見てからではないと、こちらも祓う祓わないの判断ができない 」
七瀬「 それ以前に、妖怪の仕業か 人間の仕業か 」
私「 ….人間って 」
名取「 伊吹はあまり気にしなくていい 」
名取「 それで?何で俺達に依頼が? 」
的場「 クスッ 」
的場「 その社長と昨日話をした時、軽装・少人数という条件を出されてしまって 」
的場「 軽装は問題ないけれど、少人数というのが少し厄介でして(笑) 」
私「 的場一門の方々なら問題はないのでは? 」
的場「 それがそうでも無いんだよ 」
的場「 使えるモノに限りはあるからね 」
名取「 …. ッ 」
的場「 それで妖力の強い者 且つ、一緒に行動しても怪しまれない人と考えたら / チラッ 」
私「 歳の近い私達になったと….? 」
的場「 えぇ 」
七瀬「 報酬は支払う。その他の費用も一門が出そう 」
七瀬「 どうだい? 」
名取「 俺は構いませんが、伊吹は話が違いますよね?七瀬さん 」
七瀬「 なんの事だい? 」
名取「 伊吹はまだ祓い屋じゃありません 」
名取「 彼女に依頼というのは違うのでは?」
七瀬「 ….成程。では、その祓い屋の定義は何なんだい?名取 」
名取「 それは人それぞれでしょう 」
的場「 この話になると、埒が開きませんね クスッ 」
私「 ….」
的場「 伊吹、こういうのはどうでしょう?」
的場「 伊吹はまだ祓い屋について何も知らない 」
的場「 だから祓い屋を知る為に今回、名取の付き人として参加する 」
的場「 報酬は名取に預け、受け取るかは後で決めればいい 」
私「 ….まだ一門に勧誘する気ですか?」
的場「 “ まだ ” 会って2日だよ?伊吹 」
私「 …. 」
名取「 伊吹、無理して行かなくてもいい 」
私「 いえ、行きます 」
私「 結局、4年後には答えを出さないといけませんから 」
名取( 4年、? )
的場「 決まりですね 」
七瀬「 今週の土日は空いているかい? 」
私「 はい 」
名取「 俺も大丈夫です 」
七瀬「 じゃあ土曜日、和田の家に迎えに行くとしよう 」
七瀬「 名取も構わないね? 」
名取「 はい、俺が向かいます 」
私「 ありがとうございます 」
私( あ、和田さんになんて説明しようかな )
七瀬「 和田にはこちらから連絡しておこう 」
私「 た、助かります 」
私( 七瀬さんに心読まれてそう….汗 )
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的場「 では、また3日後に 」
名取「 あぁ 」
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そして3日とはあっという間に過ぎ ….
私「 行ってきます、和田さん 」
和田「 まさか的場一門から依頼が来るとは思ってもいなかったよ 」
和田「 頑張ってきなさい 」
私「 はい 」
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ブロロロロ …. ( 車 )
私・名取 ( お、落ち着かない )
的場「 そういえば、伊吹はどこの中学に行ってるんだっけ? 」
私「 へ ッ 」
私「 あ、今週から──中学に転入しました 」
的場「 転入?」
私「 はい、私は東京から来たので 」
的場「 そっか、和田さんの家に居候してるのか 」
的場「 ここにはもう慣れた? 」
私「 いえ、まだ難しそうです 」
私「 初日から妖を生徒だと見間違えてしまったので…. 」
的場「 それだけ妖力が強いってことだよ 」
的場「 ね?周一さん 」
名取「 ….さぁな 」
私「 ? 」
私「 そういえば、七瀬さんも軽装なんですね 」
七瀬「 一応、お前たち三人の見張り役だ 」
名取「 3人?まさか俺も含んでいます? 」
七瀬「 当たり前だ 」
名取「 子供扱いしないでください 」
的場「 俺も次期頭首なんですけど ニコッ 」
七瀬「 私からしたら、まだまだガキだよ 」
私( ….周一さんはいつも通り大人びている雰囲気があるけど )
私( 和服じゃない誠司は、少し子供っぽく見える ….かも )
私「 ふふ ッ 」
名取「 伊吹、笑ったな? 」
私「 あ、変な意味はありませんよ 」
名取「 ジーー 」
私( ….顔キレイ、将来は俳優さんになってそう )
私「 ふふ ッ 」
名取「 あ、また!」
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入場ゲート前
[ 本日は 𓏸𓏸遊園地にご来園頂き、誠にありがとうございます────♪ ]
私「 わぁ….!」
名取「 遊園地なんて久しぶりだな 」
名取「 伊吹は東京で行ったきりか?」
私「 …. 」
私「 はい、久しぶりすぎて楽しみです ニコッ 」
的場「 ? 」
七瀬「 おーい!手続きが済んだ、入るよ 」
名取「 は ~ い 」
的場「 さ、仕事だ 」
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依頼として遊園地に来た 祓い屋 と 伊吹 。
真偽が定かではない “ 神隠しもどき ” に迫る
果たして、彼らは如何に__??
皆様、次話をお楽しみに__♪
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コメント
1件
伊吹ちゃん馴染んできてる!!! 続きが気になりまくりです!!