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恋
それは、色々な形が存在する。
……少なくともこれは。きっと存在してはいけない種類の恋だ。
ー ー短編集系なため、読み切りor長くても2話3話までになると思われます。
ー ー ー
桜の花が咲き乱れる春の日。
_____私は、恋をした。
ー ー ー「渡辺ー。国語係だったよな。
職員室まで運んでくれないか」
「えー?先生が運んでくださいよ。」
なんて文句を言いながら。みんなから回収したノートを抱え、先生の隣に並ぶ。
私が恋しているのは、新任で担任の中澤先生。
少しくせ毛なセンター分けに大きい丸メガネの先生で。一目惚れするには十分なオーラというか、個人的に好きなタイプの魅力が溢れていた。
勿論、これは私の片想いで。先生がこちらに矢印を向けることは死んでもないだろう。
というかあったら困るし。
……そんなこんなでクラス替え後も担任が中澤先生になる、という超ミラクルが起き。
この想いを隠し通して早1年と数ヶ月だ。
(好きだなぁ)
生徒想いな所とか。見た目に反して案外真面目で抜けてるところがあって。
ーなんというか、ギャップ?
まぁとにかくとにかくその先生のことが好きだ。
「…先生、この問題分かんなくて。」
ー放課後。時間があれば、分からない問題を口実に先生に会いにいく。
1分…ううん、40秒でもいいから。
話したくて
「渡辺は真面目だな。態々質問に来てくれる生徒なんてそうそういないから」
「…でしょ」
違うよ、先生。
あたし中学まで馬鹿ばっかやってたんだ。
入学の成績もビリッケツ。
髪は染めてたせいで、黒くなった今でも傷んでるし耳のピアス跡が見えないようにずーっと髪を下ろしてる。
化粧は先生に嫌われたくないから超ナチュラルにしたんだ。
ー生徒と教師の境界線は越えられない。
そう分かっていたって、心は苦しいまま。
先生。好きです
その一言が言えれば、どれだけ楽か
フラれる覚悟が出来れば、どれだけ楽か。
ある朝。普段通りの朝。
HRの為に先生が教室へ入ってきて、空気が一変した。
先生の左薬指がきらりと光る
「あ…」
教室がざわめいたのに気がついてか
先生は照れたように笑って
結婚したんだ。
そう言った。
(あーあ。)
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