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「…………」
3時間目、歴史の授業。
体育の後の授業は教科を問わず大抵眠い。みんな気だるそうだ。
一番眠いと思うのは数学の授業だが、歴史の授業も歴史の授業で十分眠い。
キーンコーンカーンコーン
「はい、じゃあ今日の授業はここまでー。」
もうそんな時間なのか。案外早く終わるもんだな。
「気をつけ、礼。」
「「「ありがとうございましたー」」」
………次の授業は確か国語。夕凪先生が担当している。
夕凪先生は左腕のない片腕の先生なのだが、男女問わず生徒からの人気も高い。
ここ、2年4組の担任も務めている。
春喰「……何ボーッとしてるんだよ、バカ神々廻。」
神々廻「バカ神々廻ってなんだよ、一言余計だろ」
春喰「じゃあバカで。」
神々廻「あのなぁ…………」
………そう言えば自己紹介するの忘れてたっけ。
僕は”神々廻 灯”。至ってごく普通の高校2年生。
そして隣で僕を真顔でからかっているピンク髪のコイツは”春喰 柊弥”。
春喰「あ、夕凪先生だ。」
こちらはさっきの夕凪先生こと、”夕凪 璃透”先生。下の名前はりとうではなくあきつらしい。
夕凪「おぉ、やっぱり2人はいつも通りだなw」
神々廻「いつも通りって何ですかいつも通りって。」
春喰「www」
そして言っていなかったが、僕の隣にいる2人は”能力者”だ。
この世界で人は、「強く願う」事で能力者になれたりなれなかったりする。
2人はそんな世界の中で、どこかで自分のために強く願った人なんだ。
対して僕となると、強く何かを望んだ事なんてないから能力は持ち合わせていない。
世界の中には僕のような人だってたくさんいる。
夕凪先生がふと後ろを振り向く。振り向いた方を見ると時計は授業の3分前になっていた。
夕凪「お、話していたらもうこんな時間だな。授業の準備しろよー」
2人「「はーい」」
そしていつもと変わりない国語の授業。やっぱりまだ少し眠かった。
To be continued