テラーノベル
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双子
リク ♂ 兄 被検体1
腕がない
ヴィル ♂ 弟 被検体2
膝下がない
目が見えない(目玉が取られた)
ヴ「ねぇリク、どこにいるの?」
這いつくばりながら気配を探る。
リ「ここだよヴィル。」
そう言いヴィルの手にやさしく触れる。
ヴ「リク!やっと会えた!」
腕を伸ばしリクに抱きつく。
リ「うん、やっと会えたね!」
腕はないが足でヴィルを包み込んだ。
ヴ「ねぇ聞いてよ!目と足がなくなっちゃったんだ!ひどいよね!」
と怒っているのか頬を膨らませた。
リ「それはひどいね!そういえば僕も腕がなくなっちゃったんだよね~」
ヴ「え!そうなの!ひどい奴らだ!僕のリクに手を出しやがって!結構痛かったんだから!」
リ「僕は大丈夫だよ、ヴィルこそ大丈夫?痛くない?」
ヴ「うん!リクがいるから平気!でも目がなくなっちゃったから真っ暗で何も見れないよ~」
リ「じゃあ僕が代わりにヴィルの目になるよ」
ヴ「本当!やったー!…あ…でもリクが僕以外の物を見てるって考えるとちょっと嫌だなぁ~」
リ「フフッ大丈夫だよ、僕はヴィル以外の物なんて興味ないんだから」
ヴ「それもそっか!あ~昔みたいにリクの顔が見たいよ~きっと変わらずかっこいいんだろうな~」
と両手でリクの顔をペタペタと触る。
リ「そんなことないよ〜。でもヴィルも変わらずかわいい顔してるよ。」
ヴ「そうかな〜?」
えへへと笑いギュッとリクに抱きついた。
ヴ「…もう絶対に離さない。」
リ「うん、僕も離れないよ」
抱きついているヴィルを寝かしつけ始める
リ「もう遅いし寝よう。」
ヴ「うん!リク頭なでて…ってリク腕がないんだった…。どうしよう」
リ「!…大丈夫!もっと近づいて!こうすればほら!届くよだから大丈夫、大丈夫」
ヴ「本当だ!でも僕だけだとふこうへい?だから僕もリクをなでる!」
リ「フフッありがとう。ヴィルはやさしいな」
ヴ「リクの方がやさしいよ」
リ「そんなことないよ。僕なんて…」ボソッ
ヴ「?どうしたのリク?」
リ「いやなんでもない!よし寝るよ」
ヴ「うん!おやすみリク」
リ「あぁ、おやすみヴィル」
チュッ
額にキスをした
数秒後ヴィルの寝息が聞こえる
リクはない腕で起こさないようにヴィルの頭をやさしくなでた
もう自分の手のひらでヴィルを撫でることができないことに殺意がわき、気づかれないように唇をかんだ。
リ(…こんな腕じゃヴィルを撫でることもできない。あの科学者ども…僕の、俺のヴィルの目と足を取った奴も消さなければ。俺とヴィルの世界の邪魔は許さない。)
部屋につけられた防犯カメラにそう睨みつける
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