「すー…はー…」
俺は緊張を押し殺すように深呼吸をする。
「……………ごく」
隣のななっし〜は、掌に指で人の文字を書いて飲み込んでた。
べるさんとあふぇさんは椅子に座って落ち着きがなさそうに時計を見てる。
しぇいとさんは本を読んでるけど集中出来てないみたいだし、うたいさんはパソコンを静かに打っていて、ニグさんは日課のマイクラでの露天掘りもしてない。
凸さんは壁に寄りかかって目を瞑ってる。
朝から皆、複雑な思いを持っている。
今夜、いよいよ裏切り者との戦闘。まだ時間はあるけど、俺たちは緊張しっぱなしだ。
…でも覚悟は決めた。きっと大丈夫。
この戦いでどんな結末になっても、俺たちは前に進まなければならない。
「……………」
おどろくさんは部屋に籠もってる。
多分、今夜に備えて、心を落ち着かせてるんだと思う。
そろそろ待ち合わせ場所に行く時間。
俺たちはそれぞれ時間をずらして待ち合わせ場所に行くことにした。
それほど時間はずらしてないけど、皆行く順番を決めた。
皆一緒に向かったら、皆不安だろうから…
俺が一番最後に待ち合わせ場所に着く予定になってる。
待ち合わせ場所に行くまで、俺の心臓は激しく鳴ってる。
「………………」
海岸に着くと、涼しい風が俺の隣を通り抜けた。
皆海の方を見ていて、その視線は一つに向けている。
俺たちに背を向けているのは…
「………海と月、綺麗だな」
呟くように言ったその人は、少し俯いて、俺達の方に振り返る。
…俺は引き寄せられるように一歩足を前に出す。
………なんで
「なんで…?」
俺の体は震えてた。
「凸さん…」
コメント
2件
普通に並び替えすればよかった\(^o^)/(ただの馬鹿)(気づいてなかっただけなんです)(中編後編に分けます)
やばい普通に後編収まりきらなさそう、今作ってる後編を中編にしようかと思ったけど、既に次の話を書いてるという…中の人の計画性のなさが見えますね。というわけで後編めちゃくちゃ長くなりますが許してください。