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rbkg
rb「」
kgt『』
・続き
今回◯◯視点とかはないです!
クライマックス〜!
それではどうぞ!↓
______
白粉が、ゆっくり落ちていく。
月明かりの下、本当の顔が戻っていく。
着苦しい服もぜんぶ脱いで、いつもの服に身を包む。
遠くで、慌ただしい足音。
怒鳴り声。
星導の視線が、障子の向こうへ流れる。
『……違法な取引…何したんやろ。』
カゲツが掠れた声で問う。
星導は一瞬だけ迷って、それから答える。
「この店、裏で人身の横流しをしていたんです。」
『やば…』
「借金を膨らませて、身請けと偽って地方へ売る。」
「あなたも、近いうちに名簿に載る予定でした。」
空気が、凍る。
カゲツの喉がひくりと鳴る。
『……ぼくも、売られる予定やったんか。』
「…ええ。でも、そんな事させない。」
『……っ、』
星導は、やっと。
そっと抱き寄せる。
「大丈夫。あなたを閉じ込めていた檻ごと、潰します。」
廊下の向こうで、
「奉行所だ!!」
という怒声が響いた。
楼主の焦った声。
足音が錯綜する。
カゲツの手が震える。
『……お前、巻き込まれへんの?』
星導は、少しだけ笑う。
「俺は、巻き込まれる覚悟で来ました。」
その言葉は軽くない。
本気だ。
『……あほやん。』
「ええ。」
ようやく、その距離を詰める。
「でも、あなたを失う方がもっと愚かです。」
カゲツの喉が鳴る。
その瞬間——
バンッ!!
障子が乱暴に開く。
「遥!!お前——」
楼主が入ってきた瞬間、
星導は前に出る。
「こいつに触れないでください。」
楼主が鼻で笑う。
「何者だ。たかが客が——」
「奉行所に提出した証文、今頃確認されていますよ。」
空気が凍る。
楼主の顔色が変わる。
「な、何のことだ——」
「裏の帳簿。密輸の記録。買われた子供達の名簿。」
一歩、踏み出す。
「全部、こちらに控えがあります。」
外から本部の人たちの足音が近づく。
楼主が舌打ちし、逃げようとする。
その瞬間。
星導はカゲツの手を掴む。
強く、でも優しく。
「走れますか。」
『……っ、』
目が潤む。
でも、笑う。
『お前がおるなら、いける。』
「なら、行きましょう。」
二人で廊下を駆ける。
後ろで怒号が飛び交う。
外に出ると、夜風が白粉の残り香をさらっていく。
門の前には、車が止まっていた。
星導は少し立ち止まる。
カゲツの頬に、まだ残る紅の跡。
親指で、そっと拭う。
「もう、遥じゃない。」
額に触れる。
「カゲツです。」
その名前に、胸がぎゅっと締まる。
『……ほんまに、終わりなん?』
不安が滲む。
星導は迷わず答える。
「終わりです。」
少しだけ声が震える。
「あなたが閉じ込められていた夜は、今日で。」
そして、初めて。
遠慮を捨てて、抱きしめる。
「遅くなって、すみません。」
カゲツの顔が、星導の胸に埋まる。
『……もう離れんで…』
「離れません。絶対に。」
『んふッ笑』
『あ、待って、!』
「?はい」
『ね〜ちゃん!!長い間ありがとう!他のとこでも元気に暮らしてな!』
館の前で話を聞かれていたあの女の人が、こっちを向く。
「!!お迎え来てくれてよかった…!!こちらこそありがとう!あんたも、元気でな〜! 」
『、!…はいッ!』
「お相手の方も、助けてくれて本当にありがとうございました!」
「いえいえ、貴方もお元気で!」
夜の吉原の向こうで、灯りが揺れる。
「カゲツは優しいですね。」
『当たり前やろ笑お世話になったんやで』
二人は、もう振り返らない。
______
ここで区切ります!
もうクライマックスですよ〜!展開迷いすぎました…🫠
ではまた次のお話で〜ノシ