先生
「一ノ瀬四季様だ」
無陀野
「(一ノ瀬四季…)」
先生
「神の子、四季様は、深い海のような美しい長い青髪と、優しく包み込むような微笑みを向けてくれる方だ、悲しみに暮れている我々に光をくれる。“言葉を発しなくても”我々を支えてくれる 」
京夜
「(言葉を発しなくても?)」
真澄
「(これは初めて聞いたなぁ)」
先生
「四季様は絶対。その一族の方々、お世話をしている方々も尊敬するように。
もし、会いたいのであれば、今度の祈りに参加をするといいでしょう…ブツブツ
一族については、、、昔から大手の企業だそうだ…ブツブツ 詳しくはわからないですがね、、お世話をなさっている方々は、服装でわかります。決して信者と同じ立場ではない。上の存在だ。礼儀を忘れないように…ブツブツ」
ゴーンゴーン
そう、学校の鐘が5時間目の終わりを告げると話をやめて、 それではまた。それだけ行って教師は出ていき、生徒達も動き出す。
「もっと聞きたかった」「でもあんまり好きじゃないかも…」様々な声がある。
無陀野達も席を立ち、五月蝿くなった教室に背を向けた。
京夜
「いやぁなんか5時間目だけ永遠に感じたぁ」
真澄
「うるせぇ京夜ぁ」
無陀野
「名前はわかったが…あまり詳しい情報はないんだな」
??
「そりゃ、いくら信者でもいつも会っているのは一族で、極たまにしか顔合わせがないからね…」
京夜
「あ、つばっちじゃん!」
唾切
「やあ、迎えに行こうと思ったんだけど…タイミングが良かったね」
無陀野
「それで、信者でも一族にしか会えないというのは? 」
唾切
「それは、昔から、悲しい事などの話し相手が欲しい時は一族なんだよ。詳しくはわからないけど、祈りの時にしか神の子とは会う事はないそうだ。」
京夜
「つばっち詳し〜」
唾切
「まぁね…」
真澄
「おら、あの2人迎えに行ってさっさと帰んぞぉ」
無陀野
「分かった…」
みんな
「「「「「「ただいま〜」」」」」」
京夜
「なら、宿題しよっか…」
紫苑
「え〜俺休憩しt」
馨
「早く終わらせましょうかニコ(圧」
馨は、紫苑を見ながら、逃がさないからな?と圧をかけていた。そんな馨の圧に当てられて、逃げれる訳もない…
無陀野
「ここの問題か…まぁ1時間くらいで終わるだろう…」
唾切
「本当に教科書見るだけでわかるんだね。」
真澄
「さっさと大広間行くぞ」
何時間かが過ぎた…
何この問題ぃぃぃ!!!!
うるせぇんだよ…
そんな会話が廊下まで響いていたとか…
そんな日常は、無陀野にとって普通ではなかった…だが、それも心地よかった。今までの生活から抜け出せたわけではないが、“話せる同級生”そんな存在は、今までになかったものだ…
それだけでも、無陀野には普通だったあの生活は嘘だったかのように崩れていく、けれど、まだ知らない。これからもっと“普通”が壊れていく事を……
無陀野家がこの村に住んでから2週間が経ったある日のこと…
学校は「神の子への祈りの時期だから、この休みの内に会いに行くように」という事らしく、休みの期間に入っていた。
彼らは何をしているかというと…
大広間で各々好きな事をやっていた。
ただ、唾切の姿がない。
そう薄々思っていると、障子が開けられそこには唾切が荷物を持って立っていた。
京夜
「え…どしたの?」
唾切
「これから、1週間。少しここを離れる事になったって伝えにね」
馨
「急ですね」
紫苑
「え〜唾切もしかして彼女?ニヤ」
唾切
「紫苑、宿題でも増やそうか?」
紫苑
「嫌です(即答」
真澄
「唾切、前もそうやって出かけてたろぉが、どこ行ってんのか教えろや」
無陀野
「どこへ行くんだ?」
唾切
「別に村からは出ない。親戚の家に行くだけさ」
真澄
「チッ」
唾切
「それじゃ、もう行くよ」
そう言って、唾切は障子を閉めた。
いつもと変わらない喋り方だが、どこか突き放したような、冷たく尖ったようにも聞こえる声だった…障子を閉める音もまた、バタンと少し怒りが感じられるような、音だった。
京夜
「つばっちさぁ、なんか定期的にこうやってどっか行くよね〜」
紫苑
「本当に親戚かよ…やっぱ彼女じゃね?」
馨
「唾切さんならありそうだけど…」
真澄
「それならもっとうかれるだろぉ」
無陀野
「なんなんだろうな…」
さっきまでトランプや絵を描いたり、課題と睨めっこしながらペンを回していたのに、今じゃ、彼女だの、そうじゃないだの、唾切の彼女説の話題で持ちきりだった。
そんな賑やかで、笑顔が絶えない5人とは別に、静かで、優しく微笑んでいる者が1人いた…
静かで、暗い部屋の中…
1人ぽつんと窓側に座って、目を細くし、口の端を少し上げ、柔らかく笑っている神の子
四季
「いつ来るかなぁ…」
はい!今回はこれでお終いです!
本当長いですね…
もう少しで四季くんがもっと出てくるはず!
じゃないとやばい…だって今無陀野さんが主人公みたいになってるけどいちよ四季くんが主人公って思って書いてるやつなのね?で、今何話目?6くらいやんな?は?
全然セリフねぇじゃんって思ってます…汗
それでは!これ以上雑談を長くさせる訳はいかないので…
また次回〜♪
コメント
12件
最高! 唾切さんの隠した何かが不穏だし、四季君に関しても詳しすぎたり…何を隠しているのやら… 四季君は一体誰を待ってるのか…無蛇野さん達なのかな… 殆ど誰にも会えない状況だし、寂しいから待ってるのかな… 大人と無蛇野さん達の違いによって精神とかの影響も違うのかな… 続き楽しみ!
やば一気読みした好きすぎる❗ もう崇め奉るね 続きを楽しみにしてます💕
最高すぎね?ほんとに! 唾切さん、もしかして四季くんと関係あったりするのかな〜? 続きが、めっちゃ楽しみ👍️♥️