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この前暇つぶしに使っていた診断メーカーさんというサイトの一つの診断メーカーで推しカプをやってみたらめちゃくちゃいい題材が出たので書いたらめっちゃ良かったのでプセに置き換えて持ってきました。 問題がある場合は削除します
⚠みずえな(左右がどっちの人でも見れると思います)
別界隈の人で書いたものを変えているだけなので違和感あるかもしれません
世界滅亡です。重たい
瑞希が不老不死設定です。そういうの大好き
勿論死ネタ
視点→瑞希
ボクは生まれつき他の人とは違う体質
それを告げられたのは中学のとき親に大切な話があると言われ、そこで告げられた
「ねぇ、瑞希。よく聞いてね」
「う、うん…?お母さん、どうしたの?」
「…瑞希、顔童顔じゃない?」
「え…急になに、?」
親は焦っている僕とは裏腹に、神妙な顔をしていた
「…あのね、」
そこで親に告げられた事は、「不老不死」と言うことだった。
「え、?!な、なにそれ、…どういう…。」
「…いや、分からない、ただ、お医者さんは『体質』っていってたわ。」
「い、いや…でも…ボク成長してるじゃん…??!だったら不老じゃ…」
「…あのね、お母さんもよく分からないけど、何処かで年齢が止まる、らしいの。それがあなたは去年くらいできた。だから、これから年齢を偽って生きていかないといけないわ、」
正直それを言われた時点ではよく分かっていなかったが、それからもっとその事実は現実味を増した
他の人がどっちの性別でも、まだ身長が伸びたり声が低くなる中で、ボクだけずっと止まっていた
でもすこし中二病だったボクは、それになんだか優越感を持っていた
もうそんなことを忘れてしまった頃、ボクはとある人に出会った
それが、
「…ふふ、この絵名、撮るタイミング間違えててちょっと変な顔、」
そうボクの写真の中に映るのは絵名
彼女を知ったのはいつくらいだったかな。
彼女は元々ネットでの知り合いだった
イラストも上手いし、面白いし、なんだか惹かれていくように彼女と仲良くなった
「はぁ〜、またみんなでどっか行きたいなぁ…」
そんな独り言を呟き、SNSを開く
「…へ、?」
そこに現れた文字は、「〇月〇日に、地球が滅亡する」という文字
「…え…っ、?な、なん…で、?!」
そのニュースは瞬く間に拡散されていき、次第に他の実況者にも広まった
次第になり始める携帯と中々見ないニュースの音が騒がしい音楽に聞こえた
そんな普段とは全く違った光景に、ふと、あのことを思い出した
「…ああ、」
「…みんなは、ここで終わりなんだ、」
ボクは不老不死だ
他の人とは 違う
「…」
最初は大嫌いな人間って生き物より長く生きれるなんて嬉しかっただけど、今は…。
「あああ、w」
孤独なんて良い理由無いじゃん。
「こんなんだったら、最初からこんな体質なんて無かったら良かったのに。」
初めて自分の体質を恨んだ。
あと滅亡まで数時間
意外と時間はある様で、この自体に慣れてきたのかテレビも砂嵐に変わり、街の人々の騒ぎも無くなってきている
「…はぁ。」
「…どうせなら、もっと…あの人と会ってたら良かったな。」
もう叶うことはない願いを呟く
数時間はあるように見えて全然無いんだろう
他の人はボクとは違って焦っているようで、よくわからない行動をする人も多い
「…はぁ。」
「…散歩でもしようかな、」
誰かに届く訳でもない独り言を呟き、外に出
たもう別に帰る必要もない気がして、出来るだけ遠くへ行こう。
そう思い、落ち着ける為半分、現実逃避半分で見慣れた景色を歩いた
「…案外、静かだなぁ。」
そう思っていると、意外な人と出会った
「…あ、えっ、?!え、絵名?!」
「あえ、っ?!み、瑞希?!」
つい叫んでしまったボクに驚いた表情の彼女は、ボクと同じく散歩をしていたようだ
「偶然ね…、ここ、瑞希の家から結構遠いけど歩いてきたの?」
そう言われ、急いで街並みを見ると、ボクは気付かないうちに絵名の家の方に向かっていたらしい
「え、あ〜…ま、まぁ…」
「…はは、そっか、てか、意外、瑞希は友達のみんなと居るのかと思ってた、」
「あー…ま、まぁ…みんな各々好きなようにって感じかな、分かんないけど」
少しまだ動揺しているボクに彼女は少し笑みを溢し、話した
「…私、友達とかは居るけど、特に会いたい人もそんなに居なかったんだよね、」
寂しそうに言う彼女に、なんとなく胸がきゅーっと締め付けられて、心より先に言葉が勝手に溢れた
「あ、あのさ、!」
「え、?どうしたの?」
「そ、その…絵名が良かったら何だけど…、」
「ぼ、ボクと過ごさない?」
そう呟いた瞬間、なんとなく現実に戻ってきて、色々な考えが溢れだす
(って、!ボクなに言ってんだ…)
(…断られたりしたら、傷付くのはボクなのに)
「え、?」
…ほら、絵名だって、困ってる
「え、っ?!い、いいの?!」
「へ、っ?」
予想外の返答だった
ボクとも仲いいけど絵名には他の友達もいるのに、なんでこんな事がすぐに言えるんだろう。
この人は不思議な人だ。
「え…っ?!え、絵名、…」
「良かったぁ…、最後ぼっちとか嫌すぎたし…」
そういう彼女の顔は嘘一つない笑顔だった
「…、!」
…ああ、まったく、この人は…。
(…やっぱ、好きだなぁ。)
もし今、こんな事を言ったらきっと彼女を不幸にする。
少し惜しいけど、これが彼女の幸せを願うことなのかな
「…って、?!み、瑞希…?!ど、どうしたの?!」
「えっ…、?」
彼女から指摘されて気づいた
「あれ…っ、?な、なんでぼく…、ない…」
ボクがそう言おうとしたら、頭に少し重さを感じた「…」
そっちの方を見ると、絵名がボクの頭を撫でていた
「…えっ、?、」
「…あ、あ!!ご、ごめ…、ちょっと…昔彰人とかが体調悪そうだったりしたらこういう事してたから…って…彰人にも怒られてたな…」
そうしどろもどろしている彼女を見ていると、なんだか、
「…ふふ、」
「えっ?!な、ど、どういう感情…?!」
一息ついてから、彼女はゆっくり話し始めた
「…まぁ、…アレだけどさ、…辛い世の中だったじゃん?、…認めるしかないのかな、」
そういう彼女の顔はなんだか辛そう。
違うんだ、絵名、
ボクは、君みたいなことで泣いてるんじゃない。
君とは違って行き続けられるズルいやつなんだ。
「…っ、絵名、…その、笑わないで聞いてけ、」
「…?うん、」
「…ボク、…信じられないかもなんだけど、…不老不死なんだ、体質的に…」
ああ、言ってしまった
ズルいって思われるのかな、嫌われるのかな
「…っ、だから…、みんなとは違って…これからも…な…、だから…」
止められる気のしない涙がボタボタと落ちていくのが見える
ああ、これで、終わり、なんだな
彼女の顔が見えない
怖い、怖いな。
ただ一人、本気で好きになった人に嫌われるとか、
そう思っていると、ぎゅーっと、身体が締め付けられる感じがした
「…えっ、?」
状況がよくわからない
ただ、今ボクは絵名に抱きしめられている気がする
「えっ…?え…な…?」
「…良かった。」
すべてが分からない
なんで今ボクはこの人に抱きしめられているの?
なんでこの人は安心してるの?
「…私、…不謹慎かもだけど、残酷なのかもだけど、さ」
彼女はゆっくり話し始めた
「…みんな死ぬってわかってて、…一人になるってのは…、怖いかもだけど、」
「…瑞希が生きてるってだけで、なんか安心する」
…さっきから、泣いてばっかだ。
ボクのあの不安は、一人になるってだけじゃなかった。
…この人にどう思われるかが、不安だったんだ。
「…あ、てか…、…空、明るい、」
そう言われ、空を見る
いつもの夕焼けとは違った、火の色が近づいている
時間を見ているわけでもないが、終わりが近付いているのが目に見えてわかった
「…ねぇ、瑞希、ひとつだけ、頼みごとしていい?」
「…?う、うん…、」
「…残酷なことだけど、さ。」
「…私がいつか生まれ変わるまででもいいから、生きてほしいな」
「…、!」
「…んふふ、当たり前だよ」
そんな変な会話にお互い少し笑う
「…ね、瑞希、」
「う、うん、!」
彼女はゆっくりこっちを向き、ボクの手を取り、一言、
「…好きよ、!」
「…、!」
大きな音がなった
大きな揺れで、膝から少し崩れ落ちる
目を開くと、あたりはボロボロに、外にいたさっきまで生きていた人が倒れている
ああ、終わったんだ。
「…っ、…」
ボクの手には、まだほんのり暖かい想い人の手がしっかりと握られていた
「……、ほんと、ズルいなぁ…、あの人は、」
「…ボクにも、言わせてよ…、」
ボクはそれを少し近くに寄せ、今日何回目かの涙を流した