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2件
愛し方が真逆な2人に愛されてる司さんっていうのが愛おしすぎて涙 書いてくれてありがとうございます‼️🙇🙇 即ブクマ案件😙
⚠︎ advice ⚠︎
・ 腐ロセカ
・ 彰司冬 ( 後輩サンド )
・ 派生パロ
( クズ騎士🥞 × 冷酷将校🌟 × 紳士敵国騎士☕️ )
・ 歪愛 / 闇鬱展開
・ 🥞→🌟に暴力有
相互へのご褒美小説です、完全趣味小説でもあります。
私はこの国で、絶対的な重要人物。と、影からプレッシャーを与えられる人材だ。
何をしているかというと、国の経済的なことを纏めたり、他国との交易や同盟を組む時に必要な資料や手続きをする仕事をしている。正直、金はかなり稼げるが、この仕事は本当にめんどくさいものだ。
何がめんどくさいのか、それは仕事内容ではなく、人間関係が、私にとって最もめんどくさいことだった。
私は案外要領はいい方だから、一度教えられた仕事は見ただけで行動に移しこめるし、資料や手続きだって、なれてしまえば、それは 『衣食住』に変わり、気づいたら仕事に取り組んでおり、気づいたら終わっている。という状況だ。
だが、どんなに人と話しても、どんなに人と関わっても、本当に心を許せるのは、ほんの2、3人だけ。だって人間は、全員が全員同じなわけでもないし、性格も性別も体格も骨格も、何もかもが人それぞれだ。だからこそ、人間関係は掴めないし、そもそも私自身、あまり人間を信用していない。過去に一度、貿易をしたいと私に近づいた他国の者に、大金を要求されたり、時には私を殺そうと企む者もいた。
そんな様々な人間が住むこの世で生き抜く方法。これは、私の中での一番の謎だった。
「しょーこーサン、また難しそーな顔してどうしたんスか?」
特にこの男_パラだけはどうしても分からない。
「…パラ。何の用だ」
「別に、将校サンに会いたくなったから来ただけ〜」
パラは私の護衛騎士であり、私の身を護るために付けられた、ナイツ・ホワイトという国の騎士だ。
だが、護衛をするために就かせたはずの騎士は、何かと構わず私に殴りかかってくる。初めて殴られた時、どうして殴った!?と、強く叱ったのだが、パラはそんなオレの表情を見るなり、それが見たかった。とでも言うように満足げに笑っていた。あの笑顔は、思い出すだけでも冷や汗が垂れるほど、恐怖に満ちたものだった。
パラが私を殴る行為は、これを境に悪化していき、この前、あまりも暴走しすぎて私の心臓を刺す所まできていた。
ただ、パラは私を恨んではいないし、嫌っている訳でもない。ならどうしてと聞けば、彼は決まってこう答える。
「オレ、本気でアンタのこと愛してるんです。この手でアンタを殺めちまいたいほど、アンタの存在をこの身に焼けつけて、綺麗なアンタの肌を、オレで汚してぇほど_な」
パラは、一歩、また一歩と足を進める。その足は、どう考えても私をターゲットに向かっている。殴られると分かっていたし、どうでも良くなってきて、私は彼の拳を受けるため、目を瞑った。
「将校サン、生きんのだりぃなら、オレにその人生くれよ。その心臓と引き換えに。な_♡」
ドゴッ、バコッ。バシンッ。
痛々しい音が部屋中に鳴り響くが、もはや私には何も感じない。これも慣れなのだろうか、それとも、パラへの愛を、段々受け入れるようになったのか。
よく分からないが、確実に思えることは
「…そう、だな……お前になら、この私の人生を…やれる、気がする……」
パラになら、私の命をやれる。ということ。
「司さん、どうされたんですか!?」
数時間後、パラは飽きたのか、オレの部屋から出ていった。私の怪我の処置もなしに。
まぁそれは、結局いつものことではあるし、今更怒るまでもない。
そんなパラの後をつき、私の部屋に侵入したのは、私の可愛い幼なじみの冬弥。
敵国同士なのもあり、直接会うことは出来ないから、お互いたまにこっそりと会う。というのをしょっちゅうしている。
「あぁ、これか?」
「それ以外何があるんですか…というか、何故そんな高頻度で殴られているんですか?」
意味がわからない。という顔で私を見つめる冬弥。それはそうだろう。だって、護衛がいるというのに、毎日頬や腕に痣が出来ているのだから。
なにより、その護衛が私を殴っている。なんて聞いたら、冬弥はより首を傾げるだろう。
「…私のヘマでな、気にするな」
そう言って、冬弥の頭を撫でるが、冬弥は安心するどころか、より不安そうに眉を下げた。その姿がまるで子犬のようで可愛らしい。なんて、場違いにも思ってしまった。
「…司さん」
「なんだ、冬弥?」
真剣な表情で、真っ直ぐ私を見る冬弥の瞳は、灰色なのにくすんで見えなくて、どこか儚げにも見えた。
冬弥が私に近づき、3cmほどの間が出来たところで、その場に跪いた。そして、私の手を取り、触れるだけのキスを指先に落とすと、顔を上げ、もう一度私を見つめた。
「俺は、たとえ世界が貴方を拒絶しても、貴方だけを見て、信じます」
信じる。私はずっと、その言葉が嫌いだった。何かとプレッシャーに感じ、少しでもズレてしまえば『裏切り者』なんて、手の平を返される。信用なんて、簡単にできるからこそ、簡単に壊れやすいものだ。
「…言質とったからには、ちゃんと守れよ?」
「はい、断言します」
でも、何故だろう。
冬弥なら、少しだけ、信用できるかも。なんて、淡い期待を抱いてしまう。
信用してほしい、だから私も、信用してもいいか。なんていうのは、わがままでしかないのだけれど。実際、叶ったことなんてないけど。
「…ありがとう」
もう一度、彼の頭を撫でる。すると、今度は嬉しそうに微笑んでくれた。
「将校サン」
パラは、まるで首を絞められているかのように、辛そうな表情をしていた。おかしいな、今まさに、そんな表情をするパラに首を絞められているのはオレなのに。
首を締め付ける力はどんどん強まり、それと同時に、息がどんどん浅くなっていった。
苦しい、辛い。けど、やめて欲しくはなかった。オレだけを捉える翠色の瞳に、ずっと収まっていたくて。
「司さん…っ!」
でも、それだけじゃ、この精神は安定できない。辛いものの後には甘いものがほしい、全国共通の思考だろう。これはきっと、欲張りなんかじゃない。
「とぉ、や…」
冬弥に手を広げると、音頭無用に胸に飛び込んで来た冬弥。が、パラを手で振り払った。
「お前か、司さんに傷をつけたのはっ…!!」
冬弥は、これまでにないほど、怒りに満ちていた。対する彰人は、特に動じることも無く、冬弥の質問に頷き、淡々と語る。
「愛ってカタチないから、残るよーなことしてぇなって」
「愛は暴力で表すものじゃない、そんなのおかしい」
パラの話すことも、冬弥が言っているものは真逆だけれど、どちらの意味も分かるし、私にとって、それは必要なもの。
「なあ、二人とも」
あぁ、そうか。
人間関係の答え、それは、無数の意見が飛び散る中で、最高で最低の答えを語れる相手を信用し、信用されること。
「お前らの愛し方、私の身に刻んで教えてはくれないか?」
そして、無数の愛を知り尽くすこと。
知り尽くして、その中にベストを見つけられれば、恋が発展する。そうしてまた、人口は増えてゆく。
愛には正解がない。だからこそ、人は違うのだ。個性が出るのか。
わからないが、きっとそうだろう。
目の前にいる2匹の悪犬は、私の言葉を合図に、私を喰らった。まるで本物の『獣』のように_
深夜テンションなのでぼつです
すまんこれで許してくれ(現在深夜2時)