テラーノベル
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私の名前は○○。ごく普通の、どこにでもいる高校生だ。
今ではすっかり、この奇妙な共同生活にも慣れた。リビングでだらだらとゲームをしたり、他愛のないことで笑い合ったり。いつの間にか、彼らは私にとってかけがえのない存在になっていた。
ある日の夜、私の部屋に奴は現れた。
カサカサと不気味な音を立てて床を這う、黒くて光沢のあるアイツ。そう、ゴキブリだ。
「ヒッ!」
小さな悲鳴をあげてベッドの上に飛び乗る。スマホで調べた「ゴキブリの対処法」はどれもこれも現実味がなく、どうすることもできない。恐怖で心臓がバクバクと音を立て、体中の血の気が引いていく。
どうしよう、どうしよう……。頭の中をぐるぐると同じ言葉が駆け巡る。このまま夜を過ごすなんて絶対に無理だ。私は意を決して、彼らがいるリビングへと向かった。
リビングのドアを開けると、そこでは四人が各々くつろいでいた。ソファでゲームをする葛葉とローレンくん。テレビでバラエティ番組を見ている不破くんとイブラヒム。
「どうしたの、○○。そんな顔して」
不破くんが心配そうに私を見る。葛葉とローレンくんもゲームを中断し、こちらに視線を向けた。イブラヒムだけが「あー、なるほどね」と、まるで私の様子を予測していたかのように呟いた。
「ゴ、ゴキブリが…っ! 私の部屋に…!」
そう言うと、四人は顔を見合わせて笑いだした。
「まじかよ、○○。まだビビってるの?」と葛葉。
「はは、ゴキちゃんね。懐かしい」とローレンくん。
「そんなに怖かったの? かわいい〜」と不破くん。
「まあ、気持ちはわかるけどな」とイブラヒム。
彼らの反応に少しムッとする。でも、それどころじゃない。私は震える声で懇願した。
「お願い、今日だけ……今日だけでいいから、みんなとリビングで寝てもいい?」
私の言葉に、四人はまた顔を見合わせる。そして、不破くんが楽しそうな声で言った。
「いいよ、全然いい! みんなで雑魚寝しようぜ!」
すると、ローレンくんが
「俺が○○の隣で寝る」と。
「は? 俺も寝たいんですけど」と葛葉。
「いやいや、俺が一番最初に賛成したんだから、俺の隣でしょ」と不破くん。
「俺はいいけど、そういうのは○○が決めるんじゃない?」とイブラヒムが冷静にツッコミを入れる。
彼らが「俺が」「僕が」とまるで子どものように言い争いを始める。しかし、もう私の限界だった。ゴキブリへの恐怖、安堵、そして眠気。
「……もう、どうでもいいから、早く寝よ」
そう呟くと、私はソファに身を沈め、目を閉じた。彼らが何を言っているのかも耳に入ってこない。すぐに意識は夢の世界へと落ちていった。
目が覚めると、あたりはすっかり明るくなっていた。
「んん……」と寝ぼけ眼で体を起こそうとすると、何かが重い。
隣を見ると、ローレンくんが私の腕を枕にして寝息を立てている。私の頭の横には、なぜか葛葉が座ったまま寝ている。不破くんは、私の足元で器用に丸くなっていて、イブラヒムは少し離れたところでソファに深くもたれかかっていた。
彼らの寝顔を見つめていると、葛葉がゆっくりと目を開けた。
「……ん、起きたか、○○」
「うん……みんな、ここで寝たの?」
葛葉は少し恥ずかしそうに顔を背けながら、ぼそっと言った。
「お前が可愛すぎて……」
彼の言葉に、私は顔が熱くなるのを感じた。
「あのさ、○○。もうゴキブリ、いなくなってると思うから、俺が確認してきてやるよ。だから……」
葛葉は私をじっと見つめ、少し意地悪な笑みを浮かべた。
「また何かあったら、俺を呼べよ。いつでも駆けつけてやるから」
彼の言葉に、私は何も言い返せなかった。ただ、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じていた。
この不思議な共同生活は、まだまだ続きそうだ。けどさすがに寝起きの顔見られたくなかったなーーー。てかみんな顔がいいから心臓に悪い。
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どもども。お久しぶりです!
最近私生活で忙しくて今日アプリ開いたらめっっっちゃ通知貯まって!!
がち感謝です😿😿😿🫶🫶🫶
遅いペースですが何卒、ご声援の方お願いします😆😆😆
だじゃれPart2
シャドーが車道を歩いている。
コメント
3件
さすがにキュン死するわ 今回も安定に最高👍