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待合室出口の店はすでに閉まっていた。さっきコーヒーを買った店だ。青年は財布を取り出し、奥行きが手のひら二つほどのカウンターの上に、銀行のカードを並べた。 青年は旅人からサバイバルセットを借り、鋏を引っ張り出し、銀行カードを二つに切り裂きだした。止める旅人に対して、青年に聞く耳はなかった。続いて、筆箱からボールペンをがっさり出した。カードの残骸とボールペンを、脇のゴミ箱に捨てた。一枚残った銀行カードを財布に、一本残したボールペンを筆箱に戻し、明日は携帯電話も一台にするし、手帳も一冊にまとめると言った。

天国のアリストテレス

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