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「あのぅ…すみません」
いざ門の前に来てみれば、イカついおじさんが2人、しかめっ面で仁王立ちしている。
……正直、怖いなぁ。
恐る恐るヒゲの生えたおじさんに僕は尋ねた。
「王様にあわせていただけないでしょうか、、僕、スマイリー君の友達で…」
するとおじさんはギロっと睨みつけてきた。立ち絵の姿だと身長が子供のようなのでよりおじさんが大きく見える。
「ひっ……」
と思ったらにこりと笑いかけてきた。「それはそれは、お客様でしたか。ではどうぞ、お通りください。」
いい人そうで良かったあ。
内心安堵しつつもずんずんとどデカい城の中を突き進む。
「突き当たりに王様の部屋があるからね!」
喋れるならおじさんにスマイリー君から言ってくれれば良かったのに。。
「スマイリー君もしかしてチキった?」
「えっ、はっ!?ちちチキってないからっ!!」
なんて言いながらなんやかんや王様の部屋に到着。よく見れば他の部屋より扉が気前良いし、装飾にもこだわりを感じる。僕は先程と同じような萎縮感に襲われたが、スマイリー君をきゅっと握りしめて扉を叩いた。
「たっ……たのもーー!!!」
「ちょなろくん痛い痛い」
「だれだ」
しばらく待つとくぐもった声が聞こえた。きっと彼が王様なのだろう。
「僕、ええとスマイリー君の友達です!スマイリー君が王様に会いたいらしくて、!!」
「……スマイリー?」
え、なんで疑問形?もしかして人違い?
「……入れ」
え、大丈夫かな、僕。刺されたりとかしない……よね?
兎に角、入れと言われたんだから入るしかないよね。
「しっ、失礼します!!」自然と背筋がしゃんと伸びる。てにスマイリー君を握りしめドアを勢いよく開いた僕は唖然。
「ななもり、さん?」
そう、王様の正体は歌い手の〝概念〟を広めた男ななもりさんだった、のだ。