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高梨家の納戸――通称「鍵のない部屋」は、江戸時代の文書にすでに記録がある。
「高梨家の三代目・高梨左門の末子が“二度死んだ”」
「左門はその子を、納戸に封じた」
「それ以降、高梨の家には、代々“納戸の番人”が置かれるようになった」
“二度死ぬ”とは、どういう意味か?
文献によれば、
一度目は戸籍に記載されず、存在が否定されたことによる“社会的な死”。
二度目は、納戸に封印されたあと、家族の記憶からも忘れられた“完全な死”。
左門の妻は、この封印に耐えられず、精神を病んだ。
彼女は、こう言い残して屋敷を去ったという。
「あの部屋は死んだ子どもを生きたまま閉じ込める。
だけど、声は、ずっと響いている。
鏡の奥で、泣いている」
この納戸は、“存在の記憶”を封じる役割を持っていた。
そして時折、家族の誰かが――“心に傷のある誰かが”――
その扉を開けてしまう。
鍵のない部屋は、呪われた空間ではない。
それは「忘れられた存在が、もう一度生まれようとするための胎内」なのだ。
だから、高梨家の中で何かが“欠けた”とき、
扉は開く。鏡は置かれる。そして――誰かが、戻ってくる。
これで完結!!っかなっ??
リクエストあったら教えてね!時間あったらかくから!!①日だけでここまで書いたので!!ちょっと休憩します!!
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