テラーノベル
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記憶のない主を誰よりも優しく甘やかし、依存させようとしていたのはユーハンだった。
しかし、元々自立していてあまり執事たちの世話を必要としなかった主は記憶が戻った途端に依存させようとしていたユーハンを怖がり、元の世界に帰ろうと揉み合いになった。
ユーハンは元軍人で、悪魔執事となってからも訓練を欠かさない努力家であった。
大して鍛えていない女の力で敵う道理もなく、すぐに腕を捻り上げられ薬をかがされて意識を失った。
目が覚めると主は暗い部屋の中に居た。
身体を動かした瞬間、激痛に襲われて悲鳴を上げた。
しばらくすると部屋に明かりが差し込み、誰かが部屋に入ってきた。
「・・・痛みますか・・・そうですよね、申し訳ありません。すぐに痛み止めを入れますね」
ユーハンは申し訳無さそうにそう言い、注射器を取り出した。
『いや・・・やめ・・・』
必死に拒絶の言葉を吐くが、全く気にしない様子で腕に注射をした。
しばらく手を握られていると痛みが引いていくのが分かった。
『・・・ふぅ・・・』
痛みから解放されると、眠気が襲ってきた。
「まだ熱もあります。ゆっくりお休みくださいませ」
『・・・ん』
主は小さく返事をして眠りについた。
ユーハンは眠ってしまった主の布団をめくった。
主の寝ている部屋のベッドは主の身長よりも小さいものであったが、今の主は足をぶつけることなく眠っている。
主はユーハンによって膝から下の脚を切り落とされていたのだ。
ユーハンはまだ痛々しい傷跡を覆う包帯とガーゼを取り、薬を塗って新しいガーゼを当てて包帯を丁寧に巻いた。
傷口が塞がれば車椅子に乗せて散歩をしたりできるだろう。
ユーハンは楽しそうに笑い、包帯の巻かれた主の手を取った。
腕は切り落とされてはいなかったが、手首の腱を切っていたのだ。
両手両足の自由を奪われた主は、これからユーハンに生活の全てを頼らざるを得ないだろう。
主の世話を全てするという夢のような生活に、ユーハンは幸せそうに笑った。
「主様、早く墜ちてきてくださいね・・・」
主を見つめる黒い瞳には独占欲や支配欲が満ち溢れ、かつての優しさや愛しさを滲ませていた綺麗な瞳ではなくなっていた。
コメント
1件
え、ちょっと待って待って…!!😭💦 ユーハン、優しかったのに全部計算だったの…?最初の依存させようとしてた描写からもう震えたんだけど、まさかの四肢切断って…マジでヤバすぎる…! 「主様、早く墜ちてきてくださいね」の台詞がもう完全にホラーで、かつての優しい瞳じゃなくなっちゃったのが切なすぎる…。記憶戻った主人公がかわいそうすぎて泣きそう😢💔