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ただ傍観者で居たいだけなんだ。
悩むほどに普通の過去を持ちたかっただけなんだ。
何不自由なく過ごしたい。
たまに怒られて、すぐに笑って
青い光の感情に同情できずに苦しむ
きっと、それが理想なのだろう
人は、何本もの毛糸が複雑に絡み合って出来ているものだと思っている。
最初は真っ白な毛糸。それに誰かが、何かが色を染みこませ、やがて一人の人間として形作る。
暖かい色、明るい色、冷たい色、暗い色
様々な色で毛糸が染まり、それが絡み合い、その人を造る。
時に、真っ黒でどろどろした、ペンキのような何かがその毛糸の上にかけられる。
吸ってしまえば、一生残る。
弾いてしまえば、思い出話。
吸ってしまった糸は、重く、粘質性を持ち、肺のところへ集中する。
気道を塞ぐ。
取りたいと、のどの中に指を入れる。
その糸をつかみ、引き抜く。
自身の内臓と血管と共に全て引き抜かれ
やがてなにも残らない。
過去の過ちは消えることはない。
影のように付きまとう。
粘着質な糸のように、ぐるぐると自身の体を縛り付ける。
その糸は感情を支配する。
その糸は神経を支配する。
その糸は感覚を支配する。
その糸は行動を支配する。
抜いてしまえば最後
自分を失う。
あぁ、なんて恐ろしい。
逆らおうと思っていた自分が酷く愚かで恐ろしい。
諦めてしまえば、思考を落とせば
ほら、風が通ったでしょ。