あの告白の日からずいぶん経ったけど、俺たちの関係は相変わらずのものだった。
ひばには新しい彼女が出来て、また俺に嬉しそうに報告した。
俺は、「おめでとう。今度こそ振られないようにね。」と少し意地悪を言って笑った。
心の中では祝いの気持ちと、その逆の気持ちが半々だったけど。
それが、3ヶ月くらい前の事だ。
ひばと連絡がつかなくなって1週間。
どんなに仕事が忙しくても、彼女とのデート中でも、常に連絡をくれていたのに。
こうやって連絡が取れないという事は、「そういう事」だと思った。
身支度を調え、出かける。
3日間くらいは俺がいなくても回るように下準備をしてきた。
気持ちと息を整えて、合い鍵を取り出す。
カチャリと音が鳴らし、ドアを開ける。
予想通り、電気がついていない真っ暗な部屋だ。
靴を脱いで、奥の部屋に歩いて行くとベッドに布団の山が出来ていた。
顔を隠している状態だろうが、あんまり意味は無いと思った。
「ひば、来たよ。」
静かに呼びかけるが
「…。」
もちろん返事はない。
「また、振られちゃった?」
気にせず、問いかける。
「…なんで、分かるん…ですか…明那さ…」
少し枯れた声が帰ってきた。
「だぁってひば、振られると俺にだけ連絡くれなくなるんだもん。」
「……。」
また、沈黙。
少し沈黙の時間があってから、ひばがまた話し始めた。
「…また、振られちゃった…付き合ったらなんか違ったんだって…雲雀らしくないって感じで面白くないって…こんなん笑うしかないです…よね、ははっ」
ひばの言っていることを聞いてその女に対してどうしようもない怒りが湧いた。
(お前の勝手なイメージを押しつけるな。ひばは誰よりも人として努力して輝いているのに、お前なんかにひばの良さが分かってたまるか。)
なんとか出てきそうだった言葉を飲み込む
「ねぇ、ひば。今どうしたい?」
「どうしたいのか分からないで…す。人肌恋しくて、寂しくて、しんどくて…苦しくて…」
力なく答えるひば。
我ながらずるいと思う。紳士的な方法ではないと。
でも、提案せずにはいられなかった。
「ねぇ、ひば。その寂しさとかしんどさ、ほんの少しの間忘れさせてあげようか?」
緊張して少し声が震えた、返事はない。
また沈黙が流れる。
「…ごめん、変なこといっ」
「…………忘れさせてくれるんですか、」
言っている途中だったけど、確かに聞えた小さい声。
「望むなら。」
あぁ、我ながらずるいなぁ。
「あっ、あぁ、きも、ち、い、あっ。」
涙目で快楽に耐えているひば。
「んん、あっ、あっ、それ、やば、っ」
手の動きを変える度に、反応が変わる。
その反応が可愛くて、愛おしくて、仕方が無い、誰にもこんな姿見せたくない。俺だけのものにしたい。
そんな黒い欲望が止められない。
「あ、あ、イッ…っ♡」
動きを止めるとどうしてとでも言うように少し眉をひそめてこちらを見てきたひばに更に欲情した
「待ってて。もっと気持ちよくしてあげる。」
ズボンを脱いで窮屈にしていた自分自身を晒す。
ぴくぴくと少し痙攣して快感を求めているひばのそこを丁寧に愛撫して大分解れてきたところでちゅぽんと指を引き抜いた
「ひぁ、あ、なに、し、」
「はっ、はっ…ひば、痛かったらすぐに言うんだよ…、?」
俺自身を挿入した
ゆっくりと、大事にしているのが伝わるように。
「ああぁっ♡やぁ、らめぇ…っあぅ…ッんんん…っ!な、なん゛でぇっ!これっ、セっ…く」
良かった。痛くはなさそうだ。
「…そうだね、セックスだね、ねぇ…ひば、動くよ。」
「も、おく、ん゛っ、はいっ、てからぁ……ッ♡ふぁ、あ゛あっ♡♡や゛らあぁッ♡♡も、らめ…ッ♡♡」
「はーっ…きもち…ひば、俺のこと好き、?」
「ぁ、す、き゛ッ…♡♡♡すき、すきぃッ♡♡あッ…イ…くぅうう♡♡♡」
後処理をしてから、静かに眠っている様子を見る。
泣きはらして寝不足で疲れきった顔
少し余韻に浸っていながらも、複雑な気持ちは変わらない。
「俺だったらこんな辛い思いさせないのに」
そっと呟いたが最後まで起きる様子はなかった。
コメント
4件
ほんっとにひば受け好きすぎる( ᵕ̩̩ ᵕ ) ♥主さんの書き方上手すぎて尊いですほんとに!!ありがとうございます
ぴゃーーーー 訳 解釈一致です。ご馳走様です。
わ ~ !!!! ペアが最高すぎます ;; ひばとか確かにモテそうですね 、 ჱ̒^._.^ めちゃくちゃ好きです (><)