テラーノベル
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それは、残業続きで今にも疲労でぶっ倒れそうだった夜の話である。
「ちっ、あんのくそジジイ、全部こっちに押し付けやがって…」
鞄を片手に、くそ上司の愚痴を言いながら家へと向かっていた。
時刻は既に0時をまわっている。
明日もまた朝早くから出勤しなければならない。
「いっそのこと退職してやろうか、、」
そんなことを言っていた時、どんっ、と誰かとぶつかった。
普段なら気付けただろうし、避ける事も出来ただろう。
それが出来ないぐらいに疲労が溜まっているのだ。
「ぁ、すみま、せ、ん、、ぇ、」
「…わりぃ、」
それだけ言って、去ろうと思った時だった。
ぶつかった奴が、
「結婚してください。」
確かにそう言った。
「……は?」
月明かりの下で、突然プロポーズをされた。
……あ?なにいってんだこいつ。頭沸いてんのか?
最初は意味が理解できなかった。
まぁもとより最初から理解なんかできるわけねぇ話だが。
返事はもちろん……、
「無理。てか誰だよ。俺はオメェみてぇに暇じゃねぇんだよ。そこら辺の女でもナンパしとけよ、ちっ、」
「意外と口悪い感じ、、でもそれも可愛い、、」
は、……可愛い、だと、?なにがだよ、俺が?は?
「…きめぇ、」
「ぁ、えっと、さっき誰だよって言いましたよね。」
いや無視かよ。
「僕は並木度馨です。あなたに……」
「一目惚れしました。」
「…は?」
「ってことで、よろしくお願いしますね♡」
いや、、意味わかんねぇし、
どこに一目惚れする要素あったって言うんだよクソが。
「ところで、あなたのお名前は?」
「…教えねぇ、」
誰がこの状況で自分の名前なんか言うかよ、
初対面でプロポーズしてきた奴なんか立派な不審者も同然だろーが。
「まぁ、流石に初対面じゃ教えてくれませんよね、」
あったりめーだ。
「えー、どうしようか、、」
目の前で考え始める不審者。
こんな奴なんか無視して早く家に帰って寝てぇ。
そうだ、こんなやつ、むし、して、、いぇ、に、、、
「えっ、!?っぁ、だいじょうーーー、」
っぁ、?ふし、んしゃの、こえ、が、とおざかっ、、
そこで、俺の視界は暗転した。
……最後に見えたのは、あの不審者が焦っている顔だった。
#桃源暗鬼
ムメイ_✌️
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えむ
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コメント
1件
うわ、最高の不審者登場ですね…!(笑) 疲れ果ててブツブツ言いながら歩いてる主人公に「結婚してください」って、完全にホラーかと思いきや、最後の焦った顔でちょっと印象変わった。倒れた主人公を放っておかなかったあたり、ただのアブナイ人じゃないのかも…?続きが気になります!