テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
桜前線の便りが届き、日中は、春の陽気。
瞬くんも順調に育っている。
『デートをしよう!』
そういうことをして来なかったから…
舞、そう言えば…デートで、
映画や遊園地も行きたかった!って言ってたなぁ
と、亮は思っていた。
瞬を舞の両親に預けた。
舞の妹、茜も実家へ来て一緒に見てくれるようだ。
2歳になる1人息子の悠人が居るから、慣れたものだ。
「大丈夫よ、ゆっくりして来て!」と、茜が言う。
「ありがとう、じゃあ、お願いね。」
「うん」
「気をつけてね〜楽しんで来て!」と母もニコニコ。
「じゃあ、行って来ます。よろしくお願いします。」
と、亮も挨拶してくれる。
両親と妹に見送られ、少し照れてしまうけど、
それ以上に嬉しかった。
車に乗り込み、ニコニコしている2人
いきなり、運転しながら手を繋ぐ亮
『あ〜デートで、したかったこと〜♡』と、ニヤニヤしてしまう舞。
「ふふ、恋人みたい」
「今日は、《《恋人》》だよ」
「そうなの?」
「うん、そういうことをして来なかったから、今日は恋人がすること、全部する!」
「全部?」
「あーでも1日じゃ、全部は時間が足りないなぁ〜
今日は、第一弾だな」
「そうなんだ〜」
「うん、まずは、桜を見に行こう!」
「うん」と、嬉しそうな舞。
車で、桜の名所と言われる河川敷へ行った。
「すご〜い!綺麗〜」
「綺麗だなぁ〜ほぼ満開!」
車を駐車場に停めて、河川敷を手を繋いで歩く。
『あ〜私、ずっと、こうしたかったんだ〜幸せ〜』
時折、強い風が吹く
「寒くない?」
「うん、大丈夫」
『ううう〜恋人みたい♡』と、ニヤけてしまう舞
「夜桜も綺麗なんだけどなぁ、さすがに夜までは、
今は、無理そうだから、また瞬がもう少し大きくなったら、来ような。」
「うん、楽しみ」
「京都の神社仏閣なんかも綺麗な所があるから、それは、旅行で行こうな」
「そうなの?」
「うん、嬉しい」
亮の言葉一つ一つが優しくて嬉しい
時々、桜の写真を撮りながら…
色々話しながら、歩いていたら、
随分遠くまで歩いていた。そして、また、戻る。
亮と居ると時間を忘れてしまう。
「ずっと、亮と桜を見に行きたい!って思ってたの。」
「そうなんだ。」
「うん、嬉しい。ありがとね。」
「ううん、行きたい所、したいこと、どんどん言って!俺そういうの、あんまり分からないから…」
「うん、分かった。」
『一緒に居られるなら、どこだっていい』
本当は、そう思っていた舞
『うわ〜付き合い始めのカップルか…』と恥ずかしくなってきた。
「舞?大丈夫?」と、舞の手を繋いだまま、自分のコートのポケットに入れる
『うっひょう!はあ〜嬉し過ぎるよ、亮♡』
「手が冷たいから…」
『あ〜〜〜この人は、無意識にそういう事が出来る罪な人♡だから、モテちゃう』
「ありがとう、あったかい♡」
『絶対!絶対!他の人にはしないでよね!』と、思ってしまう舞
「ん?」
「ううん」嬉し過ぎて、コレは現実なのか?
と疑いたくなって、時々、亮の顔をマジマジと見てしまう。
「な〜に?」
「夢みたいだから…」
「なんでだよ?」
なんだか舞が泣きそうになってるのを察した亮
「全部現実だよ。ごめんな、なかなか連れて来られなくて…」
「ううん。」
『抱きしめたい!』と思った亮
「そろそろ車に戻ろうか?」
「うん」
お天気は、良いが長時間居ると、やはりカラダが冷えてしまう。
車に乗り温める。
「舞〜」と、カラダを摩りながら抱きしめる。
「大丈夫?冷えちゃった?」
「ううん、大丈夫だよ。」
「でも、離れたくないから、このままで居る」と、
離さない亮
「…」
「なんだか舞、不安そうな顔をしてたから…」
「だって、夢みたいなんだもん。」
「まだ、そんなこと言ってる。全部本当だよ。」
マジマジと亮の顔を見て…
「私の旦那様?」
「そうだよ」
まだ、少し冷たい手で亮の顔を撫でる
「ほら、まだ冷たい手」
「あ、ごめん」舞の手を取り握りしめる
黙ってキスをする
『あ〜恋人みた〜い♡』と思う舞
「可愛くて、つい…」と亮
「ふふ」
「食べちゃいたい♡」
「美味しくないよ」
「ううん、最高だよ」と、またキスをする亮
「あー舞〜」
「ん?」
「どうしよう、舞が欲しくなっちゃった。」
「えー欲しく…って…」
「このあと、近くの遊園地に行こうかと思ってたんだけど…で、次回は、映画にも行きたがってたから…と、何弾か考えてたのに…」
「え?えーその考えてくれてた通りでイイよ。嬉しいよ。」
「ダメ!こんなに舞が可愛くて仕方ないから、毎回ホテルを盛り込まないと…」
「えー?なんで?夫婦なんだから、それは、いつでも…って言ったらおかしいけど…」
「ダメだよ、無理だよ。もう舞が欲しい〜」
「もう〜亮〜!」と、半分笑いながら、半分泣きそうになってる。
「ダメ?」
「遊園地も行きたい!」
「あ、じゃあ分かった。お昼ご飯を《《食べに》》行こう!」
「ん?ラブホに?」
「うん、そうしよう♡じゃあ、遊園地も行けるよ、たぶん…」
「たぶんって…」『怪しい!』
「う〜ん、そこは舞次第だから…」
「何?私次第って?」
「あー時間もったいないから、行こう!」
「え?何コレ?今、私ラブホに誘われてますか?夫に?」
「うん♡昔は、よく行ったね。また気持ちが違うかもよ♡」
「えー?今日は、デートだよね?」
「うん♡恋人の街へ行くよ♡」
「何?恋人の街って…」
冷めた視線を送る舞
「ダメ?イヤ?」と可愛い子犬みたいな顔で見つめる亮
『いや〜ん、反則〜♡』
思わず抱きしめてしまった舞
「じゃあ、行こうか〜」チュッ
車を出す亮
『何コレ?』いつもそう、私は亮には敵わない
愛してしまっているから…
惚れた弱みだ。
はあ〜ダメだな、甘やかすのは…
「ごめんね、予定ちょっと変えちゃって…」
と、手を握る亮
「ううん♡」
『はあ〜どの口が…あ〜この口が口走ってしまった。
ラブホ行きを容認してしまったではないか…』
惚れた弱み…
何度も味わうのだろうな、この先も…
『でも、愛されてるからだよね?
きっとそうだよね?
ね?亮』
そーっと、運転してる亮の横顔を見た
「舞!愛してるよ♡」
『はあ〜ダメ、やっぱり好き♡
もう、どうにでもして〜〜♡』
すぐ近くに、『恋人の街』があった。
「どれでもいい?」と、白く綺麗な建物に、
スーっと入って行く車
そう言えば、以前は、会社で働いている時だったから、いつも待ち合わせて、駅から近い、歩いていける場所だったなぁ〜
気持ちでは、ずっと好きだったのに、そういう会話も出来なくて…淡々とカラダを合わせて終わり。
だから、亮は、「もう一回」って、キスしたりして、余韻を求めてたんだ。
私は、そんなことをしたら、やっぱり、彼女になりたかったから、辛くなると思っていた。
なのに、すでに結婚して、子どもも授った今になって、ようやく恋人みたいな2人。
なんだか、全部順序が逆になってしまっている。
部屋を選んで入る。
なんだろう、以前のような冷めた関係ではないから、
ホントに亮の言う『恋人の街』が素敵な所に思えてきた。
エレベーターに乗り、キスをする亮。
もう始まっているようだ。
部屋番号が光っている。
中に入る。
なんだか懐かしいような…
でも、あの頃のようなイヤラシさではなく、
可愛いらしさ、ロマンティックささえ感じる部屋。
色合いが明るいせいか、気持ちが明るいからか…
いきなり亮に抱きしめられ、熱いキスをされる。
今すぐ押し倒される勢い
「あ、待って!シャワーは?」
「イイよ、夫婦なんだから、カラダの隅々まで知ってるよ。」
「あ〜ん、でも…」
「舞の全てが好き♡」
「じゃあ、あとでお風呂に入りたいから…」
「分かった、入れて来るよ。」
そう言って、お風呂にお湯を入れに行ってくれている間にトイレに行く。
「じゃあ、俺も…」
ソファーに座って、メニューを見ていた。
出て来た亮に、「何食べる?」と、聞くと…
「舞に決まってる」と… キスをされ、
ベッドに運ばれた。
『そりゃあ、そうか…こんな所まで来て…』
もう観念し、されるがまま愛される。
なんだろう
初めてだったアノ時のように、優しく触れる亮
タッチが優しいから余計、感じてしまう舞
ホントに恋人のような錯覚を覚える
優しく…優しく…
「あ〜〜」思わず漏れる声
「我慢しなくていいよ」
我慢していたわけではないが…
そもそも、そんなに大きな声で…とは、
知らなかった高校生のあの頃を思い出していた。
そして、セフレだと思っていた社会人の頃に、ホテルでAVを流す亮。
初めてでガン見してしまった。
最初は気持ち悪かったが、勉強!勉強!
激しく求め合う男女、しかも女性がかなり大きな声で悶えている。
『えーそんなに?演技じゃないの?』と思った舞
亮も、「さすがに大袈裟過ぎだよなぁ」と、言っていた。
が、感化されたのか、自分が激しく大きな声で悶えていたような気がする…
『恥ずかしい…』
「嬉しいから大きな声を出していいんだよ。」と言う亮。
『では、遠慮なく!』とはならない。
でも、気づけば、かなり激しく大きな声をあげていたらしい。いっぱい感じて、気持ち良かったのだろう。
「舞〜可愛い〜」と又、キスをする亮
恥ずかしいから抱きついたまま離れない
「もう、凄いから大丈夫かなぁ?って思ったよ。」
「え?何?何が凄かったの?え?亮、誰と比べてるの?」
「あ、ごめん。凄く感じてくれてたみたいで、凄く色っぽい声がたくさん出てたよ」と、キスをする
「え?そうなの?」
『実は、夢中になってしまって、声量はイマイチ分かっていない舞だ。』
「誰と比べてるって、俺は映像の中のAV女優ぐらいしか知らないよ。」
「だよね、ごめんね。」
キスをして誤魔化した。
「あーそうやって、さりげなくキスする〜♡」
「ん?ダメなの?」
「ううん、最高〜だよ舞♡」と、またお返しが返ってくる。
「あーすごく良かったよ〜♡舞〜」
『あ、ダメ、コレは休憩なしパターン?』
「あ、ダメだよ、亮♡お風呂入ってご飯食べようよ。」
『もう〜歳のわりに元気なんだから…もう30よね。』
「う〜ん、分かった」チュッ
渋々、納得する亮
『セーフ!と思った舞』
もちろん愛してるからイヤなわけではない。
乱暴に自分勝手に処理されるわけでもない。
ホントに優しく愛してくれるから好き♡
でも、亮は疲れ知らずだから、カラダが持たない。
少しずつ、休憩しながら、ほどよく愛し合わないと…
タフだから、浮気されるんじゃないか?と、恐れているのだ。他の人を知りたくなったら…と思うと怖い。
ううん、亮に愛されてるから、きっと生涯、私だけよね。満足させてあげなくちゃ、と思う舞。
「ごめんな、お昼、こんな所で…」
「ううん、美味しいよ。」
最近のラブホのメニューは、充実しているのだなあ〜と感心した。
パスタも本格的だし、和洋中、充実しデザートや飲み物も品数が多い。カラオケ店並だなぁ〜
食べたあとは…当然のように言う。
「食後の運動をしないとな!」
「言うと思った。食べてすぐ運動しちゃダメだよ。」
「じゃあ、運動じゃない。スキンシップ♡」
と、何を言っても、ただのこじつけだ。
久しぶりにアダルトチャンネルに合わせる。
いきなり…のシーンだった…
なぜ?
まあ、こういう物はストーリーなどなく、結末は一つだから…だいたいがいきなり始まってしまう。
いつも思う。これを撮影している人は、どんな気持ちで撮影しているのだろうか?
『ムラムラ?それとも、ただの物体?』
亮に言うと…「どうだろうな?」
と、キスをする
「ん?」
「俺は、舞とじゃなきゃダメだから…」
と…また、始まった。
「亮!遊園地は?」
「少しだけ行く?」
「うん、行く〜♡」
「今、話すことでもないけどね…」
「あ〜ん、ごめん…なさ〜い」と、…果てた
チュッ、チュッ
「ごめんね」
「ううん、行こうか?」
「うん。」チュッ
『恥ずかしい、行く〜!と言いながら…
果ててしまった。紛らわしい…』
そして、もう一度お風呂で綺麗に洗って、
念願の遊園地へ